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アリヅカコオロギとムネアカオオアリ

2024年9月10日。
学校に行く途中の公園でクロヤマアリが石の下から出て来ていたので、石をひっくり返してみたら、アリヅカコオロギの仲間がいました。

クロヤマアリの巣の上の石

アリヅカコオロギは好蟻性こうぎせい昆虫の仲間で、アリの巣の中で暮らしています。
アリの仲間になりきる為に、巣の中のアリの体をめて同じ匂いを付けます。
そうすることで、巣のアリたちに気付かれず、攻撃も受けなくなります。

アリヅカコオロギを捕まえるぼく

埼玉昆虫談話会のバッタ目(直翅目ちょくしもく)にとても詳しいWさんに聞いたところ、「埼玉県では3種類のアリヅカコオロギが記録されていて、クロヤマアリの巣で暮らしていて、体が黒っぽければ、クボタアリヅカコオロギではないだろうか」と教えてもらえました。

※写真を撮っていなかったので、状況だけで種類を質問してすみませんでした。間違っていたらごめんなさい。

クボタアリヅカコオロギ $${Myrmecophilus  kubotai}$$
バッタ目 アリヅカコオロギ科

クボタアリヅカコオロギ

クボタアリヅカコオロギは、クロヤマアリやクロオオアリの巣の中から見つかっているそうです。
クロオオアリの巣にいるのなら、近縁種のムネアカオオアリの巣の中でも生活できるのではないかと思いました。

試しに、僕が飼育しているムネアカオオアリの巣に入れてみました。
すると、さっそく新しい巣のアリに擬態するため、一生懸命、働きアリの体を舐めていました。

下に動画をアップしました。

アリの攻撃を俊敏な動きでよけながら舐めています。
1分15秒くらいのところで、ムネアカオオアリが解体していたミルワームを盗み食いしようといています。


女王アリの下に隠れるクボタアリヅカコオロギ

上の写真は、働きアリの攻撃から逃れようと、女王アリの頭の下に逃げ込んだところです。
最初、女王アリの頭の下には幼虫たちがいましたが、クボタアリヅカコオロギが噛みついてどかして、自分の居場所を作っていました。

もしかしたら、アリの幼虫を食べようとしていたのかもしせません。

ムネアカオオアリの繭を舐めるクボタアリヅカコオロギ

上の写真は、女王アリが動いてしまい、居心地のいい場所がなくなったので、まゆを舐めたり働きアリから逃げたりしているシーンです。

新しい巣に、馴染むまでに数週間かかる事もあるそうです。
早く新しい巣の一員になれるといいなと思いました。


下は、前に書いたアリヅカコオロギの記事です。


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