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ヒドラ
2024年12月。
水生昆虫の採集中にヒドラを捕まえました。
ヒドラは流れの緩やかな川や池にすみ、落ち葉や石にひっ付いています。
大きさは5mmくらい。
![](https://assets.st-note.com/img/1734270752-vqXK7UH32foJe41WPClsIwnk.jpg?width=1200)
ヒドラ
花クラゲ目 ヒドラ科 Hydraceae
※細かい種類は分かりませんでした。
クラゲやイソギンチャクの仲間で、ミジンコや小さな生き物を食べます。
何本もある触手には刺胞(毒針)があり。
触手に触れた獲物を麻痺させることが出来ます。
ヒドラと同じ池にすむ、1~1.5mmの大きさのタマミジンコを、数匹与えてみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1734274124-5ao3D9fBhE4dkX8VuHIACZYe.jpg?width=1200)
タマミジンコ $${Moina macrocarpa}$$
双殻目 タマミジンコ科
ヒドラの触手がタマミジンコに触れると、タマミジンコは即座に麻痺して、動けなくなります。
その後、触手の中央にある口に手繰り寄せられて、丸呑みにされます。
![](https://assets.st-note.com/img/1734270807-OjtzJKZ6RSL28drAwDPoal3f.jpg?width=1200)
あっという間に、2匹がお腹の中です。
「ヒドラによるタマミジンコの捕食」の動画を作りました。
前半は途中で失敗していますが、後半はうまく飲み込んでいます。
下の顕微鏡写真は、タマミジンコの頭部です。
※大きな黒い部分はミジンコの複眼
麻痺したタマミジンコには、たくさんの刺胞が刺さっていました。
![](https://assets.st-note.com/img/1734271943-Wta6h917yQp0i52UdKScxks4.jpg?width=1200)
下は、ヒドラの触手を拡大したものです。
触手には、丸い袋状の刺胞がたくさん付いていました。
![](https://assets.st-note.com/img/1734279128-kUcIYKjmoLqMGA7pgVE5Tufb.jpg?width=1200)
ヒドラは通常、出芽と呼ばれる無性生殖で数を増やします。
先ほどの、捕食中の写真をよく見ると、出芽中のヒドラが付いているのが見えます。
![](https://assets.st-note.com/img/1734308177-RvZYjqCFTscxkbKBdrt7ywmD.jpg?width=1200)
植物が枝分かれするかのように、体の横から子供のヒドラが生まれます。
観察していると、2日ほどで親個体から分離しました。
ヒドラは体を切っても、その破片から再生し、増えることが出来ます。
この強力な再生の力と、複数の触手を持つ姿が、ギリシャ神話のヒュドラに似ている為、ヒドラという名前を付けたのではないかと言われています。
うちの子は、最初1匹だったのに、5日後には4匹に増えていました。
このままだと、とんでもない数になりそうです・・・。
おしまい