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【講座レポ】部下を活かし結果を出し続ける「リーダーシップ」とは?

「つくる経営」第5回のテーマは「リーダーシップ」。基礎的な理論と実践を組み合わせて、リーダーシップとは何か、リーダーシップがチームや組織に与える影響を探求しました。実践的な対話と理論を学び、チームや組織にもたらす波及効果を体感する1日となりました。

▼講座の詳細はコチラ
R6 ひなたMBA つくる経営 5講座目<リーダーシップ>

■開催日:2024年11月21日(木)10:00〜17:00
■会 場:JA AZMホール別館 301
■テーマ:部下を活かし結果を出し続けるリーダーシップ
■講 師:中村 一浩 (武蔵野大学ウェルビーイング学部 准教授)

【講師プロフィール】
中村 一浩氏 (武蔵野大学ウェルビーイング学部准教授)

世界をひらき、流れをつむぐ、風の人。ミスミ、リクルートなど4社で4回の新規事業の立ち上げに関わったのちに独立。研究活動をしつつ、『事業構想/Project-Design』『対話/Dialogue』『しあわせ /Well-being』の会社を立ち上げ、現在は武蔵野大学ウェルビーイング学部准教授に就任。感性・身体性を生かした非言語の「対話」を広げるべく、研究や事業を通じて様々な社会実験中。


リーダーシップとは何か?

午前中は、リーダーとは何か、リーダーシップとは何かについて対話をしました。
冒頭、
「自己紹介と共に、自分がなぜここにきたのかを言葉にしてください。そして、今日はちゃんとしようとしないで、心に残ったこと、感じたことを言葉にしてください」
と、講師を務める中村一浩さん。

中村さんによると、学びの効果は頭で覚えようとするより、身体で感じ取る方が効果が高いのだとか。参加者のみなさんは少し驚きながらも、どこかホッとしたような表情でお互いに自己紹介。今日学びたいことを思い思いにシェアしました。

会場の雰囲気がやわらぎ、本題へ。「リーダー」と「リーダーシップ」について、受講生それぞれが考える定義を共有しました。

中村さんは、自身が考えるそれらの違いについて、次のように話します。

「リーダーが “役割” になった途端、上下関係や責任のようなものが発生しますが、実はリーダーは、先導する人という前後の状態。リーダーシップは、先導する人の特性や影響力だと考えています。それを発揮するための研究は世界中で行われており、最近の研究結果では “オーセンティック(本来性、その人らしさ)” が大事ではないかと言われています」。

参加者たちは、改めて「自分らしく」いることの重要性を感じていたようです。

「観」のズレがあるからこそ対話を

私たちがコミュニケーションを図るとき、「理解した」と思っていても実はズレていた、ということは意外とありがち。それについて中村さんは、「この世の中には、『限りなく理解に近い誤解』しかない。だからこそ対話が重要なのだ」と語ります。

「対話」は違いを理解するコミュニケーションであり、価値観のズレを解消するためにも必要。また、対話をする時は「前提を揃える」ことが重要なのだとか。

「定義は人の数だけあるため、前提を揃えずに話を進めると、論理が積み上がらない。そのため、普段のコミュニケーションでも前提を合わせることが必要です」
中村さんの言葉から、組織における対話の重要性を理解することができました。

雑談、対話、議論の違いとは

午後は、対話を実践して体感する時間。
コミュニケーションにおける対話の位置付けを整理するために、「雑談・対話・議論の違い」について中村さんと参加者全体で掘り下げていきました。

全体からの意見が出た後に、中村さんはコミュニケーション論を参考に3つの目的を整理しました。

雑談:関係づくり
対話:理解し合う
議論:決定する

対話は、雑談や議論のようにハッキリしたゴールがないため、やり方や方法がわからないと言われることもあります。しかし、中村さんは「対話は、理解に近づこうとすることや、探し求めることが重要で、答えを出すことが重要ではない。お互いを理解するための対話に時間を費やすことで、結果的に成果に結びつきやすい」と伝えました。

午後の後半は、環境を変えることで対話の質に違いが出るのかを体感するために会場を飛び出します。参加者たちは、外の空気を感じながら対話を実践。広場に座るグループもいれば、散歩のように歩き回るグループもいて、自由に時間を過ごしていました。

戻ってきたみなさんの顔は、どのグループも柔らかな笑みを浮かべています。環境が違うだけで対話の質が変わることを実感したようでした。

最後に中村さんより、対話の技法「Listening:リスニング」「Respecting:リスペクティング」「Suspending:サスペンディング」「Voicing:ヴォイシング」についてお話しいただき、
「傾聴しようと力まずに、耳を澄ます感覚で関わるといい。何より自分自身からの声に耳を澄ましてほしい(自分へのリスペクティングを)」
と大切なメッセージをいただきました。

*****

「リーダーシップ」と聞くと、チームのベクトルを一つにしなければと手法に意識が向きがちですが、この時間を通して、大切なものはすでにそこに在る。そんなことを感じた時間となったのではないでしょうか。受講者のみなさん自身がもち備えている “自分らしい” リーダーシップが、これからさらにチームに波及していくことを心から願っています。

中村さん、ありがとうございました!


「つくる経営」は、2025年1月9日に開催する「事業開発」が最終講座となります。現在、定員に達したため、キャンセル待ちとなっております。

「つなぐマネジメント」は、中間管理者から個人事業主まで、テーマにご興味ある方はどなたでも受けられる講座です。「ブランディング」「プロジェクトマネジメント」の講座は、受付中ですので、お早めにお申し込みください。


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