準備しない。親が子供にできること。(アクターズスクールの観点から)
親が、子供にできること。
自分がいなくなっても、子供が一人で生きていける力をつけてあげること。
これに尽きると思う。
親はどうしたって先に死ぬ。どうあがいても、子供の面倒を一生見ることはできない。だとしたら。
親がいなくても、自分で判断して、自分でご飯を食べて、自分の意志を持って何かを決めたり、選んだりできるように。しっかりと2本足で立っていられるようにしてあげるのが
親のできる最大のことではないだろうか。
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最近は(というのは語弊があるかもしれないけど)1から10まで準備してあげる親御さんが多い。子供が一人っ子のことも多く、学校に行く準備、食事の準備、お風呂の準備、寝る準備。明日友達と遊びに行く準備。あらゆる準備がされている子供が多いなと感じている。
となると、子供は「準備をされる過程」をみないことになる。
塾へ行っても、もうすでにプリントや、アイパッドは準備されていて
あとは席について勉強をすればいいだけだし
ピアノや、プールに行っても、ある程度はすでに準備されていて
子供はすぐに習い事をスタートできるようになっている。
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私のスクールでは、なるべく準備をしない。というのが基本にある。
机の配置も、必要なものも、生徒が少し早く来て準備をする。というのが約束だ。
そうすると「組み立て式の机が手を挟みそうで怖い」ということにはならないし
「延長コードの差込口がわからない」なんてことは起こらない。
すべては、彼らが大人になったときに「生きていく力」「必要なスキル」だと思っている。
そのために5分早く来ることは、とても大切で必要なことだと思う。
当然、大人が準備したほうが早い。いろんなリスクも危険もない。
それは、大人が楽をしているだけだと思ってしまう。
「教える」ということは、「自分ができるからやってしまう」ことよりも遥かに時間がかかる。
それでも、教えるべきだと思う。メンタも、講師もみんな大変だ。
生きる力を好きなことを通じて学ぶスクール。ひなたアクターズスクールはそういう場所にしていく。