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マコモダケ

えっ、この食感、この味、たけのこ?キノコ?
マコモダケのフライを頂いて食べたらとてもおいしかった。

マコモダケといってもキノコじゃないのだ。
「まこも」の根本にできる肥大化した茎。
イネ科マコモ属の葦や蒲の仲間なのだ。

シャキシャキしてほんのり甘く、癖がない。

11月くらいになって、気温が下がると、黒穂菌の色素から白い実に黒い斑点が出てくる。
やがて白い色の実は真っ黒になる。
「マコモズミ」と呼ばれ、平安時代はお歯黒やまゆ墨に使われていたそうだ。
鎌倉彫の最後の仕上げには「まこもをまく」と言い、あの独特の色を出すなくてはならないものよう。今でも高価な材料として使用されている。

万葉集や古事記にも登場し、しめ縄や茅の輪、むしろに使われてきた神聖な植物。
そんな神の宿る草がこんなにおいしいなんて・・・
天ぷら、フライ、は想像できた。
煮物はどんな感じだろうと思い、薄味のおでんのような感じに煮てみた。
すると食感は残っていて、ほんのり甘さも相まって美味しい煮物となっていた。
サラダには、薄くスライスして少しだけレンジにかけてレタスや他の材料と合わせた。
中華炒めはたけのこの代わりのようだ・・・
癖がなくやさしいほんのりとした甘さが何の料理にも合うのだ。

9月~10月までの1か月のお楽しみ。
生のマコモダケはもちろんおいしいし、
乾燥させた葉っぱはお茶にしたり、お風呂に入れたり・・・デドックス作用が期待できる。
すばらしいよ!
ありがとうマコモダケ。すっかり虜になりました。

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