【データ増強版】中高生世代の音楽事情のすべて
先日、サブスクリプション制の課金についての記事について書かせていただきました。
今回の記事はある意味この記事の続編のようになっておりますので、まだお読みでない方はぜひ上の記事もお読みください。(こちらを先に読んで上の記事をあとで読んでいただいても結構です)
今回書かせていただくことは、
・高校生の音楽の聴き方について
・高校生の新しい楽曲との出会いについて
の二つです。
〜高校生の音楽の聴き方について〜
高校生(n=110)に音楽の聞き方についてアンケートを行いました。
Q.スマホ/音楽プレイヤーなどで音楽を聴く際に、どのようなサービスを利用していますか?
ラジオボタン式の設問で、選択肢は
1.購入/レンタルしたCDを取り込んで聴く
2.インターネット上で楽曲データを購入して聴く
3.定額制音楽配信サービスで聴く
4.Music FMで聴く
5.あまり聴かないのでYouTubeで済ませる
6.そもそも音楽を聴かない
の6つでした。結果は、
こうなりました。
多かった順に並べると、、、
①CD派…37.3%
②Music FM派…30.9%
③YouTube派…18.2%
④定額派…7.3%
⑤ネット購入派…1.8%
⑤聴かない派…1.8%
というランキングになりました。
悲しいかな、Music FMは30.7%の人に選ばれ、第2位になるという結果でした。
これだけスマートフォンが普及し、オンライン音楽配信サービスや楽曲のネット販売が普及した現代でも、未だにCDがトップの座を締めました。
ちなみに、アメリカのBillboardランキング(週間)では、先日、ランキング1位に輝いたアルバムがCDを800枚あまりしか売り上げていないという現象が起こりました。そのくらい音楽業界では定額配信サービスやネット上での販売(実際には定額配信サービスがほとんど)が音楽の消費の多くを占めています。
何を言いたいのかというと、
「中高生にとってオンライン決済のハードルが高すぎる」
ということです。今回上位3つを占めたCD、Music FM、YouTubeの共通点は「オンライン決済が必要ない」という点です。
Music FMが広く利用される理由はおそらくですが「無料だから」じゃないんですよね。冒頭に貼った「こうすれば中高生が月額課金制で課金するのでは?という考察」の記事では「月額課金制のサービスの価格は中高生にとって高い」というお話をしていますが、これを解決するために例えば50円/月で利用できる定額制音楽配信サービスがあったとします。というか、
Music FMが50円/月払わなければ利用できないという状況になったとします。
こうなると、多くの中高生がMusic FMの利用をやめると思います。おそらく彼らはCDレンタルに移行するのではないでしょうか(憶測に過ぎませんが)。
やっぱり月額課金制は高い、という話。
定額配信サービスを使っていると回答した人に利用しているサービスとその価格についてどう思うかきいてみました。
やはりチャットアプリのLINEとの提携といった魅力があったり、なんといっても学割を適用しているLINEミュージックが首位となりました。
これらのサービスの価格についてどう思うか聞いてみると、
「普通」「安い」という意見に集中しました。
あれ?中高生にとっては月額課金制は高いんじゃないの?みんな安いっていってるじゃん。
とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、逆です。
この質問は、実際に月額課金制のサービスを利用している人たちのみが回答したものです。
冒頭にグラフを貼りましたが、定額制のサービスを利用している人はわずか7.3%です。
つまり、
「この価格を普通/安いと思っているごく一部しか月額課金制のサービスを利用していない」
ということです。
この価格を普通/安いと思っている人たちしか利用していないからといって利用していない人たちの理由が価格が高いからという風に決定づけることはできませんが、この料金は中高生を月額課金制のサービスから遠ざけていると思います。
ここまでは冒頭に貼った記事とかなり大きく重なる部分があるので、ここからが実質本題です。
〜中高生はどんな風に新しい音楽に出会うの?〜
高校生(n=108)にアンケートをとりました。
Q.どのように新しい楽曲と出会っていますか
複数回答可のチェックボックス方式の質問で、選択肢
1.ドラマなど、TVでのコンテンツで使われていたのを耳にして見つける
2.ラジオに流れているのを聞いて見つける
3TikTokなど、ネット上のコンテンツで使われているのを耳にして見つける
4.自分の好きなジャンルから新たな楽曲を見つける
5.利用しているサービスのレコメンド機能を使って見つける
6.SNSなどでフォロワーにおすすめの曲を聴く
7.カラオケ等で友人が歌っているのを耳にして見つける
(8.その他:自由記述)
結果は、こうなりました。
正直言って予想していたものと全然違いました。
体感的にテレビ離れが進んでいるように思ったのですが、未だにTVの影響でその曲を聴き始める人が多いようです。
あまり詳しくないのであってるかどうかわかりませんが、米津元師さんのLemonなんかもそうでしょうか?ドラマを通して爆発的に人気になった印象があります。
1番の衝撃はインターネット上のコンテンツをきっかけとして新しい楽曲を聴き始める人があまりいないこと。
というのも、先日言わずと知れた名曲「私以外私じゃないの」のMVを見ようと思ってYouTubeで検索していたら、
「わたしい」まで打っても何やら別の曲が候補に出てくるのです。見てみると、「TikTok」の文字が。「フル」というワードもあります。
TikTokで耳にした曲のフルを聞こうとYouTubeで検索しているんだな、と思ったので今回のアンケートでもインターネット上のコンテンツからの流入が頭一つ抜けて多いだろうな、と思ったら全然そんなことありませんでした。ラジオと並ぶくらいですから以外とそんなことないのかな、と驚きました。
少し話題がそれてしまいましたが、中高生の「新たな楽曲との出会い方」は時代がこんなに変わっても全時代とあまり変わっていないのかもしれません。
これで今回の記事は終わりです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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