#67『ケアしケアされ、生きていく』「ケア」の視点から社会を考える
上記は『ケアしケアされ、生きていく』という本の中の一節です。
なんだか自分のことを言われているようで、ドキッとした方もいらっしゃるのではないでしょうか?
『ケアしケアされ、生きていく』は、現在の日本を覆う生きづらさを「ケア」という視点から考察し、お互いがケアしあう関係性を提唱している作品です。
「ケア」ときくと子育てや介護など「誰かへのお世話」をイメージする方が多いと思いますが、本書でいう「ケア」はもっと概念が広く、ずっと身近にあるものです。
・なんとなく感じる、生きづらさ
・自分自身への自信のなさ
・今の生活に充足感がないこと
一見関係がなさそうな、これらすべてのことに「ケア」が深く関係してくるといいます。
著者は、次のように述べます。
こういった思いを、少なからず皆が抱えており、他人を思いやり、配慮する気持ち (ケア) を欠いているから、日本は生きづらいのでは?という主張には考えさせられました。
「空気を読む」とか「忖度する」という文化も、この辺と深く関係していそうですね。
さらに、「他人に迷惑をかけてはいけない」と必死になり、誰かの顔色をうかがって、自分の思いや意見を押し殺し、伝えるのを諦めてしまうことは、自分への気遣いや配慮という意味での「魂へのケア」が決定的に欠けている状態だと言います。
自分自身に対して「ケアレス」な状態です。
もし、漠然とした生きづらさを感じているなら、他人や自分自身が許せないことがあるなら、本書を通して「ケア」について考えてみることで、なんらかのヒントが得られるかもしれません。
より詳しい解説記事も書いていますので、よろしければこちらも読んでみて下さい。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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