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【再起】戦力外からの逆襲に期したい選手たち

好評というにはビミョーーーーーーなラインですが、挙げずに逃げるのも何となく勿体ない気もするので、野手にクローズアップしたnoteも挙げることにしました。

投手編では元巨人の宮國椋丞投手、元阪神の能見篤史投手、元ヤクルトの風張蓮投手と3投手を紹介。セ・リーグに固まってしまって申し訳ないです🙇

投手編はこちら👇👇
https://twitter.com/yakiniku_teppan/status/1328953996548173825?s=20

では野手編のはじまりです!!!

④内川 聖一
名前…内川 聖一(うちかわ・せいいち)
投打…右投右打
ポジ…内野手(1B)
年齢…39
所属…大分工業高→横浜00①→ソフトバンク
成績…なし

この選手を《戦力外》という言葉で表すのには個人的には違和感があります。

首位打者2回、最多安打2回、最高出塁率1回、ベストナイン5回、GG賞1回……、2011年にはMVPにも輝いている、間違いなく球史に名を残す稀代のヒットメーカーです。

2019年まで横浜、ソフトバンクで絶対的レギュラーとして活躍し続けた選手が、2020年、ぱたりと音沙汰が途絶えました。

故障離脱ではない出場試合0。一軍昇格0。

ソフトバンクから来季構想外(事実上の戦力外通告)を言い渡され、11月1日の二軍阪神戦でのラストスピーチではこう言いました。
『今年1打席も一軍でチャンスを貰えなかったことが、野球を辞める決心がつかなかった。まだまだ終わらせることはできない』。現役続行へ向け強い意志を魅せます。

とはいえ、一軍出場0に終わったとはいえ、プロ野球選手としてまだまだ身体が動くのも事実だと思っています。

2020年は二軍戦に帯同し、投高打低のウエスタン・リーグで.327(98ー32) 1本 17点と未だ衰えない安打製造機としての技術を披露。自身に衰えがないことを証明します。規定打席の50%以上に立った野手の中ではリーグ5位の好成績です。

最後の一軍帯同の年であった2019年でも、空振り率は6.9%とバットコントロールや目は健在。
-3点差〜同点の僅差のビハインドでは元の.256(500‐128)を上回る 打率.282 (248‐70)とチームを救う一振りで常勝軍団を幾度となく支えてきました。

基本的に二軍戦ではDHや途中出場が多かったため、守備に就く機会は少なかったのですが、前年2019年には一塁手として守備率10割!(もちろん日本新記録です!!)
グラブ操作やバウンドストップ能力も卓越しており、UZR+15.2という驚異的な数字で、文句無しのゴールデングラブ賞に輝きました。
豊富な経験や野球勘の良さで、ピンチになった投手に駆け寄って的確な声掛けを行うなど、リーダーシップも魅力的です。

一度信頼を置いた選手には固定起用をする傾向がある工藤監督の元では、終盤疲労も祟って成績を落としてしまっていましたが、右の切り札として僅差の接戦時に代打起用→そのまま1B守備へ就く といった形で起用する絶対的な形を持っていることは、移籍へ向けかなりのアドバンテージになりうると考えます。

20日、ヤクルトとの契約合意が秒読みであると判明。右の代打や守備固めだけでなく、場合によってはスタメン起用も想定されます。

ヤクルトは今期、次代のスーパースターである村上宗隆(20)を完全にサードとして起用する構想を持っており、その他の一塁手ではベテランの坂口智隆(37)や荒木貴裕(34)となります。

新外国籍選手との兼ね合いもありますが、一塁手のバックアッパーとしても計算ができる内川の獲得は理に適っているでしょう。

弱小時代の横浜ベイスターズ、最強軍団の福岡ソフトバンクホークスと、強い組織・弱い組織の特徴のどちらも熟知していて周りに伝えられる選手でもあるので、今期奇しくもセ・リーグ最下位に沈んだヤクルトには、再浮上へ向けての強力なカンフル剤になるでしょう。


中日をはじめ複数球団が水面下で獲得調査に動いいた模様ですが、この日までにヤクルトへの移籍が決定的になったようです。
背番号は横浜時代にも着けた2が濃厚。



⑤田中 燿飛
名前…田中 燿飛(たなか・あきと)
投打…右投右打
ポジ…外野手(OF全般)
年齢…26
経歴…英明高→芦屋大→関西独立L兵庫→楽天17⑤
成績…なし

育成選手ではありますが、戦力外通告を受けた選手の中で《1番強く振れる》のは誰か?と聞かれたら、まず間違いなくこの選手を挙げます。これは間違いない。

楽天を戦力外となった田中燿飛選手です。
2017年ドラフトでは、地元のオリックスが下位〜育成指名を検討しながら、5位で楽天に指名されたという過去を持ちます。(その後オリックスはSUBARUの右の強打の捕手/外野手である西村凌選手を指名)


この選手の最大の面白みはスイングの強さです。

ボールゾーンへのスライダーを《逆方向へ引っ張る》形でのホームランは、彼が下半身の強靭な粘り強さに裏打ちされた、無類のパワーを持っていることを裏付けるには余りある打撃です。

この他にも、横浜スタジアムで場外ホームランを放つなど圧倒的なパワーを残しながら、課題とされてきたコンタクト力は、今期ファームで125打席中の16個、12.8%と改善。

打率.330(112‐37)、長打率.473はファームで規定打席の50%以上に立った野手の中では、岩見雅紀(27)の.503につぐ2位と、徐々にですが関西独立リーグとのレベル差にも適応し、パワーの中に確実性が伴ってきた段階にあります。

守備は高いレベルとは言えないものの、主戦場のLFだけでなく、RFやCFもそつなく熟せる点は、右の強打の外野手が枯渇しつつあるNPBにおいて、彼は買い時であると考えます。

楽天ではルシアノ・フェルナンド(29)・岩見雅紀(27)・内田靖人(26)・和田恋(26)と、似たような右の強打の和製大砲候補の選手が多く、彼らに弾き出される形でフェルナンドと共に戦力外通告を受けましたが、ここから一気に『来る』のではないか?と予想している選手です。



⑥その一方で…

その一方で、ここの枠に載せようか悩んだ選手の中で、結局載せなかった選手が居ます。
ソフトバンクを戦力外となった育成の田代飛翔(23)外野手、巨人を戦力外となった加藤脩平(22)外野手の2人です。

この2人の特徴として当てはまる特徴として、22歳前後と年齢的には若い一方で、飽和しがちな右投左打の外野手である。俊足であるものの、それを野球(外野守備や盗塁等)に還元できていない選手であるということが挙げられます。

選手評価として言われるところの、《三拍子型外野手》です。

もちろん、プロ野球選手としてレギュラーになるには、そのタイプがどうであれ、走攻守に高い水準が揃っていることが求められます。
これは間違いではないのですが、同時にプロ野球選手になる時点で殆どが『三拍子』揃っているのです。

すなわち、三拍子揃っていないと一軍のレギュラーにはなれないが、三拍子揃ってるだけではそもそも一軍に上がることもままならない のです。


ということで、厳しい見方になるのかもしれないですが、迷った末彼ら2人は載せませんでした。
とはいえ、俊足・強肩に加え高いコンタクト能力はプロ野球選手として目を見張る部分です。

まだそれぞれ来季23歳と若いため、野球選手を続ける(NPBを問わない)にしろ、裏方に回るにしろ、セカンドキャリアを始めるにしろ、彼らが活躍できることを願っています!!!

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