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名曲・岡田有希子「くちびるNetwork」そして令和の名曲?「ふたりのメタバース」

「ふたりのメタバース」(Lyrics:ひなた)

信じたい 信じない 困った顔のあなた
信じてよ 偽れない 心をつなぐブロックチューン

甘いトークは 非代替性トークン
くちびるに スマートコントラクト!

デジタルラブ デジタルアート 恋のNFT
証明してあげるわ たったひとつの著作権
デジタルラブ デジタルアート 愛はETH
私のマーケットプレイス 独占してほしいの

0と1の楽園(エデン) ふたりのメタバース

作詞しました。どうでしょう?最先端の歌詞じゃないですか?

遡ること1986年。伝説のアイドルの名曲が誕生しました。「ゆっこ」こと岡田有希子の「くちびるNetwork」です。作詞、seiko・作曲、坂本龍一でカネボウ化粧品のCMのタイアップでした。

この作詞のseikoとは当時、結婚・出産のために活動休止中だったあの松田聖子。事務所の後輩のゆっこの作詞を手がけ大きな話題となりました。オリコンチャート1位を獲得、最後にして最大のヒットとなった名曲です。

なぜこんな話をしているかというとこのタイトルの「くちびるNetwork」。当時としては「ネットワーク」という言葉・・最先端すぎませんか?80年代前半はインターネットの概念のひとつである「TCP/IP」が構築されたいわば創世記。1984年にApple社のマッキントッシュが発売され話題となりましたが、楽曲が発表された1986年はまだネットワークという言葉は日本国民の多くは「なんだかわからないけど最先端ですごそうなもの」という認識だったのではないかと思います。

松田聖子もテクノロジーのヲタクではなかったはずで、歌詞で使われるNetworkは「くちびる同士を接続してビビっと官能的な世界へ堕ちる」そんな使われ方をしています。ロマンチックでもなんでもない表現でごめんなさい。

清純派アイドルゆっこには少々色っぽすぎると松田聖子も思ったそうですが「ゆっこちゃんが歌うと逆に可愛らしい曲になってよかった」と語っていました。「なんだか最先端でオシャレでビビッと刺激的なもの」そんなイメージできっとこの作詞をしたのでしょう。

80年代音楽の「ネットワーク」といえば「TM NETWORK」。結成は「くちびるNetwork」よりさらに2年早い1984年。デジタルシンセ・サンプラー・シーケンサー等を用いた最先端のデジタルバンド。そんな楽曲やビジュアルのイメージ戦略も巧みで、リーダーの小室哲哉は「ネットワークの時代がくる」と時代を相当先読みしていたと思われます(想像)。

余談ですが「TM」の由来は八王子・町田出身のメンバーが当時「都会的なイメージに反する」と出身地を非公開にし「オシャレな宇宙人」というイメージ戦略をとっていました。「TM」とは実は多摩地区の「多摩」だったという衝撃の事実が木根直人によって2016年放送の「踊る!さんま御殿!!」明かされました。

時代は飛んで2006年。仲間由紀恵 with ダウンローズ「恋のダウンロード」。この楽曲は当初「着うたフル」で配信され、CDではなく史上初の「ダウンロード限定のデビュー」で大きな話題となり大ヒット。現代ではもう当たり前のサブスクで音楽で聴く、その時代への先駆けも先駆け、まさに80年代の「ネットワーク」と同様の時代の最先端の戦略の成功例と言えると思います。

これで最初に私が作詞した「ふたりのメタバース」の意味がわかるでしょう。2022年「NFT・メタバース」の世間の認識の多くは「なんだかわからないけど最先端ですごそうなもの」。そう80年代の「ネットワーク」の認識のソレと同じなんですね。

作詞家の皆さん、作詞に難航しているならこのアイデアはどうでしょう?もしかしたら時代を先駆けできるかもしれませんよ?

ひなた


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