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実録!わたしのアイスコーヒーはほんとに「食前」にくるのか!?
ランチに立ち寄ったとある飲食店。夜は居酒屋になるタイプの鮮魚が美味しそうな割烹風のお店だ。夜営業だけじゃもったいなく、ランチ営業を安めの価格設定にして夜の営業の集客を狙っている。そんな感じのお店だ。
そんな「知ってもらうことが目的」であろうランチ営業はきっと収益として採算が取りづらい。そこそこ広い店内で、ざっと見たところ5〜6組くらいの客がいた。人件費を割けなであろう厨房とホールはそれぞれワンオペ、ホールの若い男の子も提供に会計に下膳とテキパキこなしていて、ホールスキルとしてはなかなかの手練れ。
わたしは「本日のランチ」のホッケ御膳を、母は海鮮丼を注文。ランチに付いてくるアイスコーヒーを食前に頼んだ。男の子はドリンカーも担当していて、他の客の対応の合間に手際良く我々のアイスコーヒーをいれた。提供前のカウンターにグラスが2つ置かれ、ガムシロップとミルクが添えられた・・と、そこに会計が2組続き、その後に「すみませーん!」注文の客、そして新たに1組の客の対応。
放置されたアイスコーヒー。その横に厨房からお盆とご飯が2つ並べられた。「さぁどうなる?”食前”のアイスコーヒーよ。がんばれ!男の子!」
わたしも飲食店の経験が多く、料理人も経ているので厨房とホールの動きはいつも目で追ってしまい、まるで自分が「そっち側」にいるような錯覚をいつも覚える。本当なら「おっせぇなぁ!早くしろよ」と文句でも言いたいシチュエーションなのだろう。でもわたしはドキドキと「そうだよね、、これはタイミングが悪い、きついよねぇ」と共感の眼差しを送ってしまう。
ひと通りのラッシュが終わり、その頃にはホッケ御膳と海鮮丼はあとは提供を待つだけになっていた。もちろん”食前”のドリンクも。男の子はほんの数秒・・躊躇して、アイスコーヒーをバシャと流した。
「おぉぉ!男の子!グッジョブ!そうだよね、氷、溶けてるもんね。それが正解だよ」
わたしは思わず小さく拍手をした。そして新たなアイスコーヒーをサッと作る。そして厨房に何かを告げ、その流れで「大変お待たせしました」と深くお辞儀して、ひらりとカウンターの方へ戻り、また流れるように料理を持ってきた。
「何っ!!ご飯もお味噌汁もアツアツだと!」
オペレーションの悪いお店だと、放置された料理をそのまま持ってくる。下手したらご飯の表面は乾き、冷めてるどころか最悪はカピカピだ。男の子はあの一瞬で厨房と連携をとり、温かく提供できるように対応したのだ。
料理も主菜のホッケもお味噌汁、小鉢ひとつ、漬物に至るまで淀みなく丁寧に作られていて、味はもちろん心のあるお膳だった。海鮮丼の上物も乾いてないところを見ると、新しいものにのせかえたのだろう。
会計のときに男の子は「お待たせしてしまって大変申し訳ありませんでした」また深くお辞儀をした。わたしはその真摯な対応に心を打たれ「とっても美味しかったです!いいお店ですね!また来ます!」とテンション高めで告げた。
飲食店は味はもちろん、料理とサービスの温度というのは必要不可欠。世の中の大多数はこれができてないお店たちばかりかと思う。今日のこの一件でわたしは強くこう思った。
「もう飲食業には戻りたくないな(笑)」
いや・・ほんと大変なんですよ、飲食店は(汗)。
ひなた
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