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ひとつぶのタネ~学校の断熱改修をひろげる

「未来のためにできること」にまつわる短めのエッセイです。

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「地球猛暑化」と言ってもいいのではないだろうか。
「温暖化」では、生やさしいというか、手ぬるいというか、危機感に欠ける。
今年は、そう思わせるほどの夏だった。
年々、キビしくなる暑さ。それによって今、学校の子どもたちが熱中症の危険に、さらされているという。

教室にエアコンは、ついている。けれど、あまりの暑さに、室温が下がらなくなるのだという。
特に最上階の教室がヒドく、真夏日になると、28℃以下にはならない。猛暑日ともなると、天井の温度は40℃を越え、頭が熱せられるようだという。

『学校の断熱改修を早急に進めてください』

この夏、神奈川県の母親や有志らがオンライン署名を呼びかけた。
教室に断熱材が入れば、夏の暑さだけでなく、冬には寒さを防げる。
冷暖房の使用が減れば、温暖化を止めるのにも役立つ。
冷暖房費の節約にもなる。

八月末、集まった27,000筆ほどの署名は文部科学省に提出された。けれども、文科省の担当者は断熱改修の特別な補助について
「検討していない」
と語ったという。
全国の教室の断熱強化をめざし、署名は今後も続けられる。

私も、そのオンライン署名をしてみた。そして、その活動について、少しでも多くの人に知ってもらえたらと、この記事を書いたりしている。
今の私にできる、ひとつぶのタネほどの行動が、やがて実を結んでくれることを願う。

いつか、この国で、必要としている全ての教室に断熱改修が、なされる日のことを想像してみる。
すると、夏でも、うなだれることなく、教壇を向いて咲くヒマワリのような子どもたちの姿が目の前に広がってゆく。

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