秋晴れ-191130
遥か 遠く
この秋晴れの空の下
君が笑っていますように
祈ることしか 出来なくて
サドルについた小さな葉を
手で払って 空を見上げる
雲一つない 薄青の空が
記憶の中の君と混ざった
もうどのくらい経ったかな
部屋の片隅においた写真立て
見なくなったのはいつからかな
埃を被った あの日の君と僕
遥か 彼方
もうどこにいるか分からない君
最後に着てた 空色のワンピース
なんで今 思い出すかなぁ
遥か 遠く
この秋晴れの空の下
笑っていればいい なんて
嘘を吐けるほど大人じゃないよ
あの日の僕も あの日の君も
本当に“自分”だけだった
思い出す度 苦しいから
思い出すのをやめていたよ
忘れてしまいたかったんだ
ペダルを漕ぐ足に力が入る
思い出してしまったんだ
太陽みたいに輝く笑顔
遥か 彼方
僕を撫でる風の向こう
君がいたらいい なんて
思ってしまったんだ
遥か 遠く
この秋晴れの空の下
君が幸せであるように
祈ることしか 出来なくて
風が流れて 秋桜が揺れる
僕の隣は 空白のまま
唇を噛んだままペダルを踏む
泣いていいのは あの日の君だけ
遥か 彼方
もうどこにいるか分からない君
我が儘かもしれない だけど
思い出じゃない 君に逢いたいんだ
遥か むかし
空色のワンピースを着た君
ありがとうが言いたかった
ごめんすら言えなかった
遥か 遠く
この秋晴れの空の下
君が笑っていますように
君が幸せでありますように
そう願いながらペダルを踏む
前だけを見て ペダルを踏む
誰かに歌って欲しい曲☺️☺️