【読書日記】4月になれば彼女は。
こんにちは。
最近は天気が悪い日が続いていますね。
4月は既に終わっていますが、「4月になれば彼女は」という小説を読み終えたので紹介していきたいと思います。
実はこの本読むの三回目なんです。
高校1年生のころ、高校三年生の頃、現在。
好きな本をかなりの間隔をあけて読むと好きなキャラが変わっていたり抱く感情が変わっていたりしてかなり面白いです。
昔悪い方に解釈していたことも良いように解釈できるようになってたりもします。逆もまた然り。
作者プロフィール
川村元気さんのプロフィール↓
川村元気さんは「君の名は。」や「おおかみこどもの雨と雪」などの企画・プロデュースをしました。原作としては「世界から猫が消えたなら」「億男」があげられます。
個人的に川村元気さんは、人が感じた感情以外の気持ちを言葉で表してくれるな。と感じます。
その景色を見て「素敵」「きれい」って思うことは簡単なんです。ただ心の底にふつふつと湧いているものを言葉に表すのってすごい難しいじゃないですか。
それを表さなければならないのってどの小説家さんもそうだと思うんですが、特にその表現が好きだったのが川村元気さんだったのです。
あらすじ
ある事件をきっかけに別れてしまった彼女が手紙を送ってきたところから始まります。その時、主人公1年後に結婚を控えていました。主人公は結婚する相手のことを本当に愛しているのか、分からないままなのです。また主人公の身の回りでは彼女(婚約者)の妹、職場の同僚の恋模様にも、劇的な変化が起きていきます。
(あらすじをどこかから引用しようと思いましたが、少し物足りなく感じてしまい、自分で書きました。乱文で失礼します。)
感想
主人公(以下フジとします)と手紙を送ってきたフジの初めての彼女(ハル)が出会ったところから始まります。読み始めてすぐ「あぁ苦手な女の子だ」と思ってしまいました。「恋人にもしこんな友人がいたら嫌だなぁ」と。それほどに魅力を感じていましたし、それほどにハルの人柄が上手に書かれているんです。
婚約者(弥生)はかなり好きでした。ネットでは「自分勝手な女だ」との意見も見かけました。私も思います。弥生の妹から過去の弥生の恋愛の話を聞いてるシーンを読んで、「この弥生ならきっとあの言葉はかなり苦しかったんだな」って弥生に同情してしまったのです。
最後の弥生の考えとフジの考えがやっと合わさった瞬間(合わさったのかは分かりませんが私はやっとあの時分かり合えた気がしました。)泣きたくなってしまいました。
恋愛ってお互いが好きなのかなんてどうやったって伝えきれないと思うです。自分は愛されてるのか?という疑問を抱く前に、その人のことを愛さなければなりません。それでも、本当にそれは愛なのかなんていつまでも分からないです。信じないとダメなんです。それが愛なんだって。
フジはそれが難しかったんだと思います。
弥生の妹の夫婦間の問題もありきたりなようなんですがそれでも妹さんはそこに愛があると信じきっていました。
この本読む年齢が上がれば上がるほど苦しくなります。高校生の頃に読んだ時は漠然と「よかった…」としか感じられなかったんです。大学生になって読んでみると、心の奥がずっと締め付けられるんです。「良かった…」と感じることは変わりません。
ラストシーンは結構あさっり終わってしまう印象でした。読んだ後「終わっちゃった…」と呟きたくなるような。その後にジワジワと「またこの本を忘れた頃に読んでみたいな」と思える本でした。
写真をとる時の心情や、写真をすきになることについての登場自分の考え方も書かれているので写真を撮ることが好きな人はかなり読んでいて面白いと思います。そこに共感しなくていいと思います。
印象に残った言葉
終わりに
長々と書いてしまいました。その解釈は違うだろ。と思わせてしまった方は「この解釈もありだな」なんて思ってくれたらうれしいです。今は辻村深月さんのスロウハイツの神様を再読しています。3回目です。読み終えたらそちらの感想も描きたいなと考えています。
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