DeNAベイスターズのドラフトはどうだったのか(2023年)
来季先発抜けまくるのに投手いかないのバカなの?
各所からそんな声が聞こえてきますね。
いや、まあわかるけど。
というわけで個人的なドラフトでの感想となんで野手だったのかをざっくり語っていこう。
多分長文になるかもしれん。
軽視されがちな外野手
実はこのチーム、野手がとても弱い。
いつまで打線のチームだと思っているんだ!
特に現状の外野手は悲惨で細川が現役ドラフトで出て下からの突き上げもなくなり、超絶ウィークポイントとなった。
細川いても1軍じゃ結果出てなかったから同じではあるが、可能性のあるという選手が消滅したって感じ。
そもそも人材がおらず、世間一般的に「外野はコンバートしやすい後回しポジション」という認識でこのチームも例外ではなく、というか足りないポジションだらけなので後回しにした結果、という感じ。
野手だけでも20年二遊間と戦ってるからね、余裕がない。
そんなわけで、今シーズンの外野手は
関根 .261 キャリアハイではあるが後半の尻すぼみは
桑原 .252 打てなくても守備の価値はあったが年齢がそろそろ
楠本 .191 代打だけは良かったが・・・
大田 .217 正直厳しい
神里 .163 青柳も打てなくなった今・・・
蝦名 .140 2軍と1軍の壁しか感じない
という上2人以外をほぼ1割台(大田もずっと1割台)で埋めていた。
このままだと来季は佐野がファースト、もう期待してはいけないオースティン、
梶原が怪我明けで力を発揮できるかと支配下入りした勝又くらい。
つまりほぼほぼ来季は外野に一人投手を入れて戦う必要がある状況だった。
そりゃ楠本の打法が好きとか、蝦名はスペックとか同郷とか期待はしたいがそれだけじゃ戦えないよ。
特に近年、助っ人の成績低下が目立ち、今年リリースしたベテランのソトの成績でさえNPB助っ人の中ではマシな方というのが現実。
FA市場は去年今年と移籍先が最初から決まってる選手しかいない。
となると自前で発掘しかないわけである。
コンバートと言っても他ポジで打てる選手である必要性があるわけで、そんな選手もいない。
強いて言えば東妻くらいかもしれないが、いたずらに捕手は減らすわけもなく。
というわけで、このチームでは外野手は急務な補強ポイントではあり、妥当性の高い指名だったのがわかる。
・・・・なんだけど左右差のある外野手って不安しかないよな。
2位松本ぉ??先発はどこいったんだよ
なんて言われますが、豊作って言葉のどのあたりに豊作というのを感じているのかで変わる気がする。
自分の感じる今年度の豊作とは、「1巡目でくじ外しても逃げ道が一応ある」という点であり、2巡目3巡目でも選び放題な豊作ではないと思っている。
特に先発に関して言えば1巡目ですべて取られてしまい、自分視点であっても松本が取れる投手の中では一番評価できるなといったところ。
チーム方針としてもその時取れる選手で一番良い評価の選手に行く、というのが守られてる点でもブレてないし良かったと思う。
そもそもの話、今永やバウアー(と石田)がいなくなるのは予定通りではあったが、今すぐに代わりは出てくるわけがない。
なんの対策もしてないんかい、と言われても近年ドラフトで候補は指名していた。
小園はまだしも、直近の即戦力とされる大社がほぼ全滅の状況。
唯一、救いの話は高卒勢が何人か元気なことだが、まだ柱としては考えられない。
ドラフトは「今年~だからこいつ!」じゃなくて数年単位で逆算して指名するものだから少なくとも指名しては いたんだよね。
選んだ選手が元々あれだったのか育成が良くないのかはさておき。
伊勢が今年ダメでエスコバー退団、長期の人はもう厳しい中で中継ぎも絶望的だし、本当に全部足りないから良ければよし。
二刀流 武田どうする?
正直な話、3位までは残らないと思った+すぐ野手スタートだと思った。
勝又式でいくのか、吉見みたく投げる方にも才能があるが故に半端になるのか、大谷ほどではなくても二刀流達成できるのか。
今年のドラフトで一番の楽しみな素材。
自分的には打つ方が見たい(最初に言ったけど外野が薄い)んだけどね。
特に高卒の左腕って本当に難しいし。
そういえば櫻井ってどうするんだろう・・・。
他、細々と残りの選手
だいたいメインどころって3位までなので流し気味に。
石上は引き続き、手薄なショートの補強。
この指名は森のハシゴが外されたと見てもいい。
というかよく森は外野にしろなんて言われるけど打ててないのに移してどうするんだろうか。
先発での指名の石田(新)、西館と比較して球威よりは制球寄り。
まとまっている=特徴がないを払拭してくれたらいいなぁ。
視察情報の少なさ考えると、隠し玉的な位置になるかもしれない。
井上は完全にサードでの指名。
外野と同じく、サードも宮崎がいるから軽視されていたけど流石に後釜がほしい。
候補だった小深田も育成落ちだしガッツリサード育成なんじゃないかな。
特に大砲候補となると細川しかいなかったような状況なだけにロマンを感じる。
近年、独立組の活躍も少しずつ目立ってきていて、投手のレベルの上がり方も感じる。
その中で活躍出来ているのであればチャンスはあるかもしれない。
改めて、全体的に見えた感想
12球団的総評
予想通り各先発に群がったドラフト1位。
ちなみに、自分の一番は下村(青学・阪神)でした。
広島潰しでDeNAは常廣も見ているかな、とは思っていた。
ただ、豊作豊作言われてる中で全体的に荒れ球が多く感じるのがちょっと怖い。
ドラフト後の古謝・細野の両左腕の荒れっぷりもそうだが、常廣や西館もその傾向は強いと思う。
だからこそ武内(国学院・西武)にあれだけ集中して細野不人気だったんだろうけど。
2位に独立組も目立った。
どんどん独立も力をつけてきたなと感じてはいる、が、怖いよね。
椎葉も大谷も坊っちゃんスタジアムでの159キロなんじゃないかな、ってなると眉唾物。
独立人気のお陰で武田取れた、みたいなところあると思う。
2軍にも大きな流れがあるので育成が多く感じたけど、毎年SBが大量指名してるだけで実際そこまで変わってないかもしれん。
DeNA的総評
結局のところウィークポイントを冷静に分析すると「誰が抜ける」を考えなければ妥当しかない指名。
「えぇっ!?」とマスオさんみたいな驚き方もしない。
今のNPBの問題として「メジャー移籍」しないチームの方が強くなり得るんだよね。
NPBで活躍できるけど移籍するほどではなくメジャー志望がない、という選手。
FA制度も改善していかないと更に大卒人気が高まると思う。
大卒ならば今永のように30歳くらいで移籍という形になること多いし。
髙橋光成(西武)とか26歳で移籍されるとチームとしては苦しくなるし。
まあそれだけ活躍できる選手指名できたらそれが一番だけどね。
去年支配下でサード・外野指名して!って思って多分今年指名もされたし、大方自分の想定通りの人数配分で85点くらいのドラフトなんじゃないでしょうか。
減点は1位の不安要素と、評価の高い先発が欲しかったという無理難題なので・・・。
活躍して3年、5年とあのころのドラフト実は100点でしたとなってくれることが大事。
今の時点での採点なんてなんの価値もないからね。
採点つけた人のお気に入りがいるかどうかだけの自己満足評価。
さて、そろそろ第二のドラフトである現役ドラフト。
損したからではないが、本来の想定されていた意図とは違う感じの選手交換会になるのであればもうやらなくて良くない?っていうのが感想。
機会がなくて埋もれている≒もうクビ寸前で居場所がない
後者での放出ありきで考えてる人も多く、前者では自分のところだけ損する可能性が高い(だったら飼い殺し)やり方なだけに、やっぱり無理があったよね。
これであれば各々オフシーズンはトレード1~2回を必須としてしないところに罰則金とかそういう方が良くないか。
まあそれもクビ候補の交換会にしかならないだろうし。
1回目始まる前のどうなるんだろうのちょっとしたワクワク感はもうないです。
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