【エッセイ】ありのままキャンペーンに踊らされる
”ありのままで生きようキャンペーン”が始まってどのくらいの時間がたっただろう。世の中では「ありのままで」「本当の自分で」「自分に嘘をつかないで」そんな言葉が称賛され崇められている。それなのに、ありのままで生きようとした瞬間に人々は掌を返したかのように「無責任だ」「墓場まで持っていけ」「気持ちが悪い」と、突然突き放す。世界が正しいとするものに無理やり足並みをそろえようとしたけれど、世界を構成する人間はそれについていけず、自分の都合の良いように解釈して利用するだけになってしまっ