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癒しの「しろちゃん」と、センシティブ「たま」


しろちゃんは、突然我が家にやってきた。


ある日、旦那さんが
「友達のところに綺麗な猫がいるけど、連れて帰ろうか?」
と、軽い感じで電話してきた。

猫が来る!と、大喜びの子供たち。

その日の夕方、本当に連れて帰ってきてしまった。

真っ白の女の子だった。


前の飼い主は、カナダ在住でカナダから白猫を連れてきて、しばらくヨルダンで住んだ後、仕事でドバイに行くことになった。
ところが、ドバイに飼い猫を連れて行くことができずに、ヨルダン第二の都市ザルカという、白猫には似合わない、雑然とした街に置いていかれてしまった。

友人の所に置いていかれたしろちゃんを見た旦那さんが、なんだか可哀想だ、ということで連れて帰ってきた。

私は、猫は大好きだけど、家猫としてちゃんと猫を飼ったことがない。
昔は、実家の周りにいる野良猫に餌をやって、猫好きの気持ちを紛らわせていた。

さて、なんの用意も無い我が家にきた白猫は、
想像力の無い人間ばかりの家族会議の結果、名前は「しろちゃん」となった。
(見たまんま)


しろちゃんは綺麗好きで、いつも身体をペロペロとお手入れしていた。
可愛いから撫でてみようと手を出すと、いつも怒られた。

そんな、触られるのが嫌いなしろちゃんが、唯一撫でることを許したのが、うちの長男だった。

絶賛思春期中だった長男が、常に隣にいることを許したのも、唯一しろちゃんだけだった。
(長男は家族には、とても無愛想だった。)

今思えば、家と学校の往復しかない長男の心を癒してくれていたのは、しろちゃんだったと思う。


でもね、いろいろ世話をするのは私。
やっと三男が自分でトイレに行けるようになっててホッとしたところに、
猫のトイレの始末の仕事がきて、正直、ゲンナリした。


そのしろちゃんは、ある夏休み、長男が日本へ一時帰国していた間に、死んでしまった。

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可愛いはずなのに、今は写真がこれしかない。。。


しばらくは、猫のいない生活で、
その間に引っ越しして、私は3日で3キロ痩せて、
長男のことで学校と揉めて、散々な新学期だったのが8年前。

子供たちが「寂しい」と言い出した。
猫ロス。

ちょうどその頃、
親戚のお爺さんの家の庭で、野良猫が赤ちゃんを産んだ、という情報が入った。

疲れていた私は家に残り、旦那さんと子供たちだけが、お爺さんの家に猫を見に行った。

確かに、たくさんの子猫がいた、しかし、みんな逃げるの早くて捕まえられない、、というようなことを子供たちから聞き、
どうしても猫が飼いたい!という4人の大合唱に負け、
後日、私も一緒にお爺さんの家に行き、
昼から日もとっぷり暮れた夜までねばった。

夕方頃には、子猫たちも見慣れたのか、私たちの近くで遊んだり寝たりする様になった。

しかし、捕まえようとすると皆逃げる。

唯一、寝てるところを抱っこしても逃げなかったのが、今うちにいる猫。

これまた貧困な語彙力の家族のせいで、「たま」と名付けられてしまった。

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まだ小さい頃の「たま」。

見かけによらず、とても神経質な猫。
新しい子猫を迎えようとしても、興味を向けるより威嚇して、
可愛いメス猫を預かったら、怒って追いかけ回す。

玄関外の音に敏感で、
玄関を開けても、2メートルも離れない。

子供たちにお菓子を分けていると、さも当たり前な顔して一緒に並ぶ“たま”。

子供の誰かが泣いていたら、近くへ行って様子を伺い、

私が、体調不良で寝込んでいると、枕元から離れない“たま”。

毎朝「ごあん」と鳴きながら、私を起こす。
(朝一番は、猫缶なので。)

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今では、「タムタム〜」とか「タミ〜」とか洒落た呼ばれ方をするが、
顔はしっかり「たま」の風格が漂っている。

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今年、長男は日本で就職したし、長女は受験が終わり、次男は来学期から10年生で、三男は7年生になる。

たまは、しっかりと子供たちと成長して、今ではおじさんの貫禄を蓄え、
何故か、汚い雑巾の上でまったりしている。

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#我が家のペット自慢

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比奈
塵も積もれば山となる〜をモットーに、 子供たちの学費に充てます。

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