杏の樹鍼研究室

古典鍼灸好きのための研究室室長。ただの鍼灸好きで鍼灸師ではありません。伝統鍼灸師の師匠監修のもとコラムを書いています。 杏の樹鍼診療室に弟子入り中 ※現在、学び中につき更新とまってます http://www.annzunoki.com

杏の樹鍼研究室

古典鍼灸好きのための研究室室長。ただの鍼灸好きで鍼灸師ではありません。伝統鍼灸師の師匠監修のもとコラムを書いています。 杏の樹鍼診療室に弟子入り中 ※現在、学び中につき更新とまってます http://www.annzunoki.com

最近の記事

【ウエスト症候群】完治してから今日まで

娘のウエスト症候群が完治してから、約1年半が経過し本日無事3歳を迎えました。先日、通院している病院の発達外来に行ってきましたが、血液検査等も問題なく良好で、体重・身長ともに順調な成長を確認してきました。 生後8ヶ月でウエスト症を発症してから、薬漬けの8ヶ月間。鍼灸治療を取り入れてからは、たった1ヶ月でてんかん発作が消滅しました。 それも鍼一本で。 聞こえは怪しく胡散臭いと思われがちだし、私自身が「奇跡」という言葉を使わずにいられなかった回復劇。もちろん本当の話で、今日を元気

    • ウエスト症候群⑩ウエスト症候群 完治

      その後も毎週、杏の樹鍼診療室に通いました。 杏先生の治療は、てんかんに対する治療を終了し、娘の「こどもらしさ」を引き出す治療方針に変わりました。(私には同じことをやっているように見えるが) 「こどもらしい脈」「こどもらしい感情」「こどもらしい代謝」 弱ったり抑えたりしているものを引きだしていくと言います。 一見、変わった考え方に聞こえたし、てんかん治療を終えちゃうの?大丈夫?という気持ちも少なからずありました。 けれど、杏先生は”人にとって当たり前に必要なこと”をしているだ

      • ウエスト症候群⑨奇跡ですね 脳波検査結果

        1ヶ月間での劇的回復。 ”特別”だった娘の笑顔が日常になった。それどころか、それまで知らなかったたくさんの”表情”を知り、たくさんの"声"が聞けるようになった。 一体私は8ヶ月間、何をしていたんだ? 私にとって古典鍼灸治療も杏先生も身近だったはず。もっと早く連れてくれば良かった。もっと早く気づいてあげれば良かった。そう言う私に、「その闘病期間があってこそ気付くものだよ」と杏先生。きっとそうなんだろうな。きっと辿り着くものなんだな。 服用している薬の存在が回復の妨げになっている

        • ウエスト症候群⑧1ヶ月で発作が消えた!治療の記録

          実際の記録 ※驚きの回復と成長は太字にしてあります 4月1日  え?!笑顔、笑い声が自然にでた!8ヶ月ぶりにみたとびきりの笑顔!!嬉し〜いいい!! (発作7回) 4月2日  兄の大きな声に反応して泣いた!お腹が空いたを泣いて教えてくれた!表情や感情が豊かになった(発作5回) 4月3日  発作(カクン)がゆっくりな動きに変わる。これ発作?判断できないゆるやかさになった。(発作6回) 4月4日  2.3度の夜泣き!夜泣きは生まれて初めてのこと。ご飯食べながら寝た。

          ウエスト症候群⑦いざ!伝統鍼灸術の世界へ

          3月30日 鍼灸治療2回目 鍼灸治療の本格スタート 杏先生は、治療前に送っておいた脳波データやお薬手帳の内容を確認して、娘が現在服用中のお薬について特徴や身体に出ている影響など事前に把握してくれていました。バルプロ酸の服用により不足するカルチンは、たらや牡蠣などの食材から補うことが可能であるということを教えてくれました。食材で補う?考えたこともありませんでした。 さらに治療計画をわかりやすく記したものを見ながら、治療の考え方を治療前にお伝えいただきました。 私のためにわかり

          ウエスト症候群⑦いざ!伝統鍼灸術の世界へ

          ウエスト症候群⑥病が治る?初めての伝統鍼灸治療

          3月21日 鍼灸デビュー 初めて娘を鍼灸治療に連れていったのは、サブリル減量が決まり最大量から一段階減らした頃でした。身体への負担が一番出ていた時だと思います。 以前から私自身は杏の樹鍼診療室には定期的に通い、身体のケアをしてもらっていました。通院や子育てで久しぶりの受診となり、娘のことなどそっちのけ。大好きな鍼灸治療で癒されることに心が浮かれていました。 一緒に受診していた母親に、「Sちゃんも脈を診てもらったらどう?」といわれて「あ!そっか、薬で内臓も肝臓も疲れてるから、

          ウエスト症候群⑥病が治る?初めての伝統鍼灸治療

          ウエスト症候群⑤食欲不振と体重減少 薬の整理

          サブリル開始の少し前から、娘の体重が全く増えなくなりました。 増えないどころか減少していく傾向。薬の副作用により食欲不振となり、一回の食事にかかる時間は45分!(ドラマを一本見終えることができました) 眠気も重なって食事中に寝てしまうことも多く、全量を食べ切ることができない。ミルクの量や回数を増やすという医師からの指示でしたが「これは食事じゃなく栄養補給だな、、食事をさせてあげたい・・」 私は離乳食教室や栄養指導などに足を運びましたが、当然本人のやる気がないのでなんの改善に

          ウエスト症候群⑤食欲不振と体重減少 薬の整理

          ウエスト症候群④サブリル服用決断までの葛藤

          2021年12月後半、私はサブリルの使用同意書にサインをしました。 ACTH退院後、次に予定しているサブリル(ビガバトリン)は処方医療機関が限られているため、市大病院へ転院する必要があるとのこと。 私は娘を出産した今の病院にとても親近感があり、ACTH入院の際も安心して娘を預けることが出来ました。医師はもちろん、たくさんの看護師さんに見守られ助けてもらった感謝しかない病院です。離れるのは心細いけれど、娘のための次のステージ。次の病院は、父が緊急搬送された際にも命を救ってくれ

          ウエスト症候群④サブリル服用決断までの葛藤

          ウエスト症候群③薬の服用開始 ACTHとありとあらゆるてんかん薬

          ※上の写真が娘の脳波の状態です。5秒に一度の頻度でヒプスアリスミアと呼ばれる異常な脳波が見られました。 ウエスト症候群と診断されてからまず、ビタミンB6大量療法、バルプロ酸ナトリウム、その効果をみてACTH(副腎皮質刺激ホルモン)療法という順で進めていくのが日本では一般的のようです。効果的な結果が得られず、エクセグラン、リボトリール、サブリル(ビガビトリン)、ラモトリギン、トピラマート、、と投薬がどんどん増えてきいきました。何が効いて何が効いてないのか、元気がないのはダウン

          ウエスト症候群③薬の服用開始 ACTHとありとあらゆるてんかん薬

          ウエスト症候群②これってウエスト症候群?発見から診断まで

          わたしの娘はダウン症ではありますが、低体重で産まれたこと以外に疾患などなく、目も耳も心臓も特に問題なくいたって健康な女の子でした。目の前でくるくる廻るメリーを掴むのが大好きでよく笑って過ごしていた6ヶ月の頃までは、寝返りも覚えて順調に成長してくれていると安心していました。 7ヶ月に入った頃、大好きだったメリーに手を伸ばさなくなりました。単に、成長して関心がいかなくなったものだと思っていました。それと同時に、笑顔が少なくなっているのも気になっていました。あんまり笑わないのはダウ

          ウエスト症候群②これってウエスト症候群?発見から診断まで

          ウエスト症候群①はじめまして〜娘と病とわたし〜

          わたくし室長には2020年11月生まれダウン症ガールの娘がいます。 娘はウエスト症候群という国の難病指定の難治性と言われるてんかんを発症し、大きな病院への通院と薬のアレコレを経て、古典鍼灸に辿り着きました。現在は鍼灸治療により完治しています。 わたしと娘の闘病は8ヶ月です。 今思うと8ヶ月はあっという間ですが、苦悩と闘いの8ヶ月は長い暗闇でした。病と闘ったのは娘です。その娘を支え、親としてアレコレな判断を強いられ、アレコレな気持ちと格闘した辛い期間でした。 そのアレコレの詳細

          ウエスト症候群①はじめまして〜娘と病とわたし〜