🍀プロ意識
昔新人の頃、大好きで沢山の事を教えてくださった
耳鼻科の先生がいらっしゃって
どこまでも丁寧で、勉強熱心な先生の外来に就くのが大好きでした。
『梶永くん、耳の皮の剥き方を知ってるかい?』
突然患者さんが途切れた外来診察室での質問🫣
『へ???』😳
知る由もない私の顔を見て先生は満足そうに
昔大学病院で、難しいオペをしていた頃の事をお話しくださいました。
『それでねー梶永くん🥸😍
僕はオーベンの先生より
上手く耳の皮を剥く方法を編み出したんだよ‼️
それはね!😍』
もう、お話のクライマックスに差し掛かった時には
饒舌な先生の頬が紅潮して嬉しいが溢れてて😂
『耳をこぉやってひっぱってね。。。』
ひとしきりレクチャーして下さったんですが…
先生……
あたし…
きっと…
この先の人生どんだけ頑張っても人様の
耳の皮を剥く場面には恐らく遭遇しません😂😅
絶対に…
そんな苦笑いの新人の私に
ベテランの美人な先輩2人は
「カジはほんと偉いよねー!〇〇先生の話をちゃんと聞いてあげて…
ウチらムリやわ〜😑」
なんて冷ややかな塩対応でしたが…
その後も先生は
本当に沢山の事を教えて下さいました。
「E入りのキシロカインはねー、医者に渡す前には必ず一振りするんだよー!エピネフリンはねー…」なぁんて
後に教えて頂いたうんちくを
研修医の先生にドヤ顔で教えてあげました🤪
本当にその道の『プロ』と呼ばれる方々は
地味で誰も気がつかない微差や
誰もがスルーしてしまう当たり前を
『当たり前としない』
そこに『なぜ?』を持って来て探求しに行く
その積み重ねこそが財産だし
唯一無二でオンリーワンの輝き
新人だった20代の頃は
先輩方の艶やかに見える判断力や臨床推論能力が
羨ましく眩しくカッコ良く見える所ばかりに
憧れたけれど
地味で当たり前で目立たない
フィジカルトレーニングを積み重ね
患者に触れ
呼吸音に耳を澄まし
精密なる脈拍をとる
その地味な積み重ねが
今も尚
誰よりも早く精密に
患者の異常に気づく事が出来る
昨日も変な勘が働き
早目に伺ったお宅で
2時間も前から胸が苦しいを
我慢していた患者さん……
意識のある状態のうちに
救急搬送して、入院に繋げられた事が
本当に良かった……
積み上げたものは
自分自身も周りも救っていく♡
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