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盛岡藩雑書・藩政日誌の現代語訳【1677年8月12日】


令和でいうと、激辛の紅鮭

十二日 薄曇午ノ刻雨暫時晴夜中雨
一如例年之、鮭塩引取上候為奉行卜、小本へ摂待太右衛門、市川へ小向次郎左衛門今日申付、御扶持方・御伝馬

盛岡藩雑書 四巻 76P


寛政12年8月12日。

薄曇りで、昼ごろに雨が降りました。
しばらくして晴れた。
夜中にまた雨が降りました。

毎年恒例の仕事です。
鮭の塩引き(塩の中に保存した超辛い鮭)を引き上げるため、奉行から命を受けました。

小本(岩手県下閉伊郡岩泉町)には「摂待太右衛門」、市川(場所不明)には「小向次郎左衛門」
が今日の担当者になれ!と命令を受けました。

御扶持方(食糧や物資を配給 管理する役職)や、御伝馬(物資や人の移動手段となる馬や船を管理する役職)も、この件に動員されました。

御伝馬の役職・小向次郎左衛門さん。
(AIで木村拓哉の顔を混ぜました。)
北海道の激辛の紅鮭をおにぎりにすると、
とても美味しいです。
登山行くときに、おじいちゃんが作ってくれます。


命日と鮎

一即性院樣御命日御焼香為御名代、檜山七左衛門聖寿寺へ被遣一御中屋鋪御末、御新丸御末へ鮎一鉢三宛被進之、此御使岩根喜平次一鮎三十宛、桜庭兵助・奥瀬治太夫・楢山七左衛門拝領之

盛岡藩雑書 四巻 76P

「即性院」様の命日に、
御焼香を代行するために、代表者として、
「檜山七左衛門」が「聖寿寺」に派遣されました。

高位の方・即性院様。
(AIで樹木希林さんの顔を混ぜました。)

御中屋鋪(上位の方の屋敷名かな?)と
御新丸(船名のことかな?)には、

それぞれ、「鮎1鉢ずつ3つ」進呈されました。
(3つの皿に盛られた鮎という意味)

この使いの役目を担ったのは
「岩根喜平次」でした。

鮎30尾を、「桜庭兵助」「奥瀬治太夫」「楢山七左衛門」が拝領しました。(身分の高い方から授かること。)

役職者・桜庭兵助さん。
(AIで役所広司さんの顔を混ぜました)


ご褒美をもらいました

一同二十宛、奥瀬伊左衛門·漆戸甚左衛門拝領之
一同十五宛、野辺地井右衛門·田鍍八右衛門·村田権左衛門拝領之

盛岡藩雑書 四巻 76P

各人に、20の品(もしくは、20文か20貫などの単位)が、「奥瀬伊左衛門」と「漆戸甚左衛門」に拝領(目上の人から頂くこと)されました。

各人に、15の品(もしくは、20文か20貫などの単位)が、「野辺地井右衛門」「田鍍八右衛門」「村田権左衛門」に拝領(目上の人から頂くこと)されました。

◎「宛」は「割り当てる」という意味があるよ😌ここでは数量を各人に割り当てることを示しているよ😌

でも、この数量が何を指しているのかわからない🥲「拝領」(目上の人から頂く)ことから、一般的に、奉公や奉公料の可能性が高いかも🙂


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