西尾維新『ぺてん師と空気男と美少年』その2 ステルスリアクション・エクストラ058
(ステルスリアクションとは、見えないリアクションである。表向き別の事を表現しているように見せながら、同時に、特定の何かに対するリアクションとしても意図された、そのような表現方法なのだ)
(ご注意・本稿では西尾維新『ぺてん師と空気男と美少年』のネタバレを含みます。閲覧の際にはあらかじめご了承ください。表紙画像と本文は一切関係ありません。また、登場人物や組織の実名は伏せられている場合があります。そして、明かしづらい内容は不明瞭な表現となっている場合があります)
前回はこちら(関連リンクは末尾を参照)。
また本稿においては「西尾・忍殺」を重要な関連資料として参考して頂きたい。
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・意外に寛容
ピンポイントの対応ではベータロンも寛容に見えなくもない、というか、僕はそこまでシビアだと思われてたんだろうか。
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・違和感
感じない方がおかしいレベルの奴が漂ってたからねー。質量があったら窒息しかねない感じのが。
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・百万
あからさまにおかしい見せ金。釣る気にしても怪し過ぎる奴だけど、その程度の感覚さえ狂ってたみたいね。
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・子供っぽい
・ずっと若い
言動もそうだけど、外見込みの気がするんだよなー。そういうのやめて下さいます?
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・こんな幸運は、わたしの人生を狂わせる
ラッキーでも何でもなかったけど人生の岐路ではあったのかもしれない。従おうとして従えてたかは我ながら保障できないけどね。
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・(幸運や不運)
「幸」の字。「幸運」って西尾さんはそんなに使ってない気がするんだけど、どうかなぁ。
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・マユミナンバーシックス
受け手に合わせて調整されたもの。歴史寓話の説明や解説のスタンスの事?
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・変な名前をつけないで欲しい
立論上いくつか命名しなきゃならないものはあったし、中には変なのもあるけど。それともベータロンが変な名付けでもしてたのかなぁ(センスなさそうだし……)。
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・何を言っても説得力のある声音
声色だけはそうなんだけど、その程度の事なら訓練次第でかなり身につくものだからなー。誤魔化されないように見抜くのも難しくないし。
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・三回誘拐
僕も3回行くには行ったけどねー、まー感触を確かめるというか印象の確度を高める為だったけど、今後はもうちょっと手間を省いてもいいかもね。
精度が必要以上に上がってても手間がかかるだけで、判断ミスの修正が後々出来るなら最初のジャッジはもっと早く粗くでもいいかなって。
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・偽札
報酬になってないんだよねー。引っ張り込む餌でさー。
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・予算をかけて本物以上に本物らしい偽金をつくる
実際の弟子より役に立つようにとか、仕込みなのにそれらしいエピソードに仕立て上げようとかそういう企みの事かなー。
用意してた筋書きはあったんだろうしねー。
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・語尾に音符
ツイートなんかで僕は時々使う。音楽とか歌の時に。
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・真札を使うより本気度が高い
アドリブじゃなくて計画的に、練りに練ってきてるからねぇ。万全を期して望んできて、それでああだったっていうのも悲しい話だ。
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・額面以上の予算をかけられた偽札は、美しい
価値や目的が別のところにあるって事なのか、見かけ以上の何かが費やされているという事なのか、その組み合わせか。
金銭的価値や費用対効果の上での利益とはまた違う基準が作用しているとは思うけど。
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・道楽でつくられたおもちゃ
楽しむ、楽しませる為だけに手の込んだものを作るっていう感性は理解できないものではないけれども、僕はもうちょっと他のものも含めて成立させていきたいなぁとは思っている。
「他のもの」にアプローチする為に新しい別の手段をわざわざこしらえるよりはこっちに組み込んだ方が楽だろうしね。
(続く)
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関連リンク
第1話「ゼロ年代の終わりに」(西尾維新篇・1) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話
からの「西尾維新篇」。
☆
第5話「『ニンジャスレイヤー』をオマージュする西尾維新」(ニンジャスレイヤー篇・3) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話
☆
第6話「過渡期の人」(策謀篇・1) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話
から
第13話「閉じろ、その地獄の釜の蓋を」(策謀篇・8) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話
までの「策謀篇」。
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第14話「『天狗の国へ連れてゆく』」(昇華篇・1) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話
☆
第15話「『どうだ ピンク色の光が見えてきたか?』」(批評篇・1) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話
から
第19話「『俺は向こう側に、天狗の国に行かなきゃならねえ』」(批評篇・4) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話
までの「批評篇」。
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