西尾維新「掟上今日子の水死体」『掟上今日子の退職願』その5 『ぺてん師と空気男と美少年』その1 ステルスリアクション・エクストラ056
(ステルスリアクションとは、見えないリアクションである。表向き別の事を表現しているように見せながら、同時に、特定の何かに対するリアクションとしても意図された、そのような表現方法なのだ)
(ご注意・本稿では西尾維新「掟上今日子の水死体」『掟上今日子の退職願』、『ぺてん師と空気男と美少年』のネタバレを含みます。閲覧の際にはあらかじめご了承ください。表紙画像と本文は一切関係ありません。また、登場人物や組織の実名は伏せられている場合があります。そして、明かしづらい内容は不明瞭な表現となっている場合があります)
前回はこちら(関連リンクは末尾を参照)。
また本稿においては「西尾・忍殺」を重要な関連資料として参考して頂きたい。
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・一気に視界が開けた
・閃きによる情報量が多すぎてすぐには整理しきれない(魔法の力? ヴァリエーションと厳密性)
商業的要請によるマンネリ回避の為のヴァリエーションの許容が制度の緩みを生み、厳密性を失わせて、作品を歴史や寓意と結びつける力を弱めているのではないか、という「企て」の変異に関する指摘(「魔法の力」)に対する反応か。
記事の公開日時と作品の執筆スケジュールを考えるとこの辺くらいしかないと思うんだけど。
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・痕跡を洗い流す
残念ながら証拠隠滅出来るような事態に収め切る事は出来なかったよねぇベータロン。
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・手柄
・功績
・報酬(全部欲しい)
全部欲しい。どれ1つまともにゲットしてない。全部欲しい。
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・捜査の指針
・証拠
・痕跡をにおわせて動揺を誘うえげつなさ
えーっと、これは、西尾さんの小説を読む度に西尾さんとの認識のズレをあれこれ修正していた内容を「追及材料」として使っていた、という事なのかしらん。
僕は「自分から事実を伝えないとどんな歪めた話を言い触らされているか分かったもんじゃない」とは思っていたので、読んでいて「あ、そこ違うな」って所を直していっただけなんだけど。
「西尾・忍殺」はその総まとめみたいなもので。
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・退職願の扱い
これ実は微妙に違うっていうのは察してもらえてるのかしら。ざっくり言うと一種の交渉術だったんだけど……。
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ココカラあとがき。
・幸い
「幸」の字なんだけど、読む度に「これホントに『幸い』って思ってるの?」という疑念にかられるようになって困ってます。
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ココカラ『ぺてん師と空気男と美少年』(2015年12月)。
・言葉の一部だけを切り取り、都合よく利用
されてるんじゃないかなーと思って。うまい嘘をつくには一部事実を織り交ぜておくものだから(方法としては「事実の中に都合のいい嘘を混ぜる」やり方になるかな)。
僕が唯々諾々と従う訳じゃないんだから誤魔化し切れないし、と言ってベータロンには他に当てがあるのでもなし、スタンスを変える気がないなら八方塞がりじゃないかなぁ。
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・結果として誤解を招いた、という釈明
そんな事言ったの? 最初っから対応まともじゃなかったけど言わなきゃバレないってタカくくってたんだろうなぁ。徹頭徹尾誤解は招いてないと思うよ、ろくでもなさ過ぎて相手してられなくなっただけで。
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・引用-持論展開
・牽強付会
・我田引水
「あいつはあの時こう言った(確かに言ってる)」→「それはこういう意味の事だ(そういう意味じゃない)」→「だから都合よくこうなるはずだったんだ(ならない)」、っていう具合だったんじないかなーと予想。
ていうかさ、これについて書いてると毎回毎回、ホント話し合いっつーか相手が何をしたいのか、どういう結果が欲しいのかを知っておこうとする事の大事さって考えざるを得ないんだよねー。言いたい事だけ言うんじゃなくて、相手のつもりも知らないといけない。一方的に願いを叶えてくれるマシーンじゃないんだから。
(続く)
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関連リンク
第1話「ゼロ年代の終わりに」(西尾維新篇・1) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話
からの「西尾維新篇」。
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第5話「『ニンジャスレイヤー』をオマージュする西尾維新」(ニンジャスレイヤー篇・3) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話
☆
第6話「過渡期の人」(策謀篇・1) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話
から
第13話「閉じろ、その地獄の釜の蓋を」(策謀篇・8) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話
までの「策謀篇」。
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第14話「『天狗の国へ連れてゆく』」(昇華篇・1) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話
☆
第15話「『どうだ ピンク色の光が見えてきたか?』」(批評篇・1) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話
から
第19話「『俺は向こう側に、天狗の国に行かなきゃならねえ』」(批評篇・4) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話
までの「批評篇」。
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