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西尾維新「つばさスリーピング」『業物語』その3 ステルスリアクション・エクストラ099

(ステルスリアクションとは、見えないリアクションである。表向き別の事を表現しているように見せながら、同時に、特定の何かに対するリアクションとしても意図された、そのような表現方法なのだ)

(ご注意・本稿では西尾維新「つばさスリーピング」『業物語』のネタバレを含みます。閲覧の際にはあらかじめご了承ください。表紙画像と本文は一切関係ありません。また、登場人物や組織の実名は伏せられている場合があります。そして、明かしづらい内容は不明瞭な表現となっている場合があります)

前回はこちら(関連リンクは末尾を参照)。

また本稿においては「西尾・忍殺」を重要な関連資料として参考して頂きたい。


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・性別を超越している

あの件はそういう話だよね。ただ、ホントにそうなのって疑問は残る事例なのは確かだと思う。


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・役割分担と社会性

歴史寓話的にはキャラクターの担う意味と社会上のあり方、ステルスリアクション的には僕とベータロンのそれら。基本設定が間違ってたんじゃあ成り立たないのはどちらも同じか。


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・大切なのは見た目より中身

歴史寓話の二重性。あるいは中身を披露する機会を与えなかったベータロンへの批判か(あそこまで酷くなければ僕の方から何とかチャンスを作ったんだけどねぇ)。


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・私は見えておらず、お互いしか見えていない?

ダシにするってのはそういう事で、思い通りに出来ると舐めてかかってたんだろうねぇ、何を根拠にかは知ったこっちゃないけどさぁ。

ところで「互」は「比」の類似と見ていいのかな?


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・何事であれどんな仕事であれ
・慣れたと思ったときが引退のしどころ

どうやらあれこれ試す価値があるものがあるっていう事そのものがそれなりに貴重になってくるのかもしれないのかな?

僕はまだそこまで行ってないからわかんないけど、「やれる・やりたい事がない」ってなったらマズそうだなぁ、とは思う。


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・プロフェッショナルが失敗した
・素人がうまくやってもダメだった

何をどうやったらうまくいったんだろう、とかいう以前に「うまくいく」の条件がバッティングしてたから最初から結果は失敗だったじゃないかなぁ、ってところ?

だから最初にすり合わせがいるんだけどなー……。


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・マニュアルの通用しない仕事
・諦めが良過ぎる
・プロ意識と精神力の強さですべてを『気の持ちよう』で乗り切ろうとしてしまう

事務とか単純作業とは違うからねぇ、微妙な調整が必要なはずなんだけど、考えが大雑把過ぎたんじゃないかなぁ。だから事後対応が「気を逸らす」とか「好きな理屈で上塗りする」とかになりがちとか?

振り回された人達は可哀想だなーとは思うけど、だからってその為に僕が犠牲にはなりたくないしね。


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・架空の世界で死ぬわけにはいかない

歴史寓話か、ステルスリアクションか、ともあれこんなところでやられる訳にはいかないって強い意思の発露(羽川のこういうシーンはストレートに「好き」って言える)。


・・・

・たとえ阿良々木が一人で勝手に助かるだけだとしても私はそこに関わりたい

打つ手は1人で勝手に考えてるけど自助努力だけでどこまで行けるかっていうと結構厳しいんだよ、やっぱり……。

でも内容を充実させたり腕を磨いたりするのって誰かを頼っても結局自分がダメじゃあダメだってだけで。

まぁ、個の力をつけるってだけでもなく、こういう状況になっちゃってる以上有り難いとしか言いようがないけれども。


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・友人の力になれたという名誉が欲しい

力にはなってるけど名誉にはなるか分かんないぞ! いいのか?!

友人には、まぁ、なったりならなかったりの気持ちでいるけどね僕としては……。


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・自分の死に方に落胆されると思うと諦めきれない

いや別に、いくら裏であれこれ画策しつつ自作を更に発展させ続けている当代きっての人気作家がやる事だとしても、他人の生き死ににそこまで頓着しないですよ僕は。結局メインは僕自身がどこまで到達してるかって点なんだし……(この辺はもう少しで違った展開が出来るはずなんだけど)。




(続く)

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関連リンク

西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話

西尾維新篇

第1話「ゼロ年代の終わりに」(約1,600文字)

第2話「西尾維新からの応答」(約3,200文字)

ニンジャスレイヤー篇

第5話「『ニンジャスレイヤー』をオマージュする西尾維新」(約2,600文字)

策謀篇

第6話「過渡期の人」(約1,900文字)

第7話「茶番の始まり」(約1,800文字)

第8話「違和感の塊のような」(約2,100文字)

第9話「地雷と第二次性徴」(約2,200文字)

第10話「アメリカンなジェスチャー」(約3,500文字)

第11話「俺に合わせろ」(約2,900文字)

第12話「物語の終わり」(約1,800文字)

第13話「閉じろ、その地獄の釜の蓋を」(約3,200文字)

昇華篇

第14話「『天狗の国へ連れてゆく』」(約1,700文字)

批評篇

第15話「『どうだ ピンク色の光が見えてきたか?』」(約2,300文字)

第16話「『やめろ!俺の頭から出て行きやがれ!狂気め!』」(約2,800文字)

第17話「『消えろ』‘彼を呼ぶのだ!’『消えてくれ』」(約2,400文字)

第19話「『俺は向こう側に、天狗の国に行かなきゃならねえ』」(約3,400文字)

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#批評 #コラム #ステルスリアクション #小説 #西尾維新

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比那北幸@批評
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