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西尾維新「あせろらボナペティ」『業物語』その5 ステルスリアクション・エクストラ087

(ステルスリアクションとは、見えないリアクションである。表向き別の事を表現しているように見せながら、同時に、特定の何かに対するリアクションとしても意図された、そのような表現方法なのだ)

(ご注意・本稿では西尾維新「あせろらボナペティ」『業物語』のネタバレを含みます。閲覧の際にはあらかじめご了承ください。表紙画像と本文は一切関係ありません。また、登場人物や組織の実名は伏せられている場合があります。そして、明かしづらい内容は不明瞭な表現となっている場合があります)

前回はこちら(関連リンクは末尾を参照)。

また本稿においては「西尾・忍殺」を重要な関連資料として参考して頂きたい。


・・・

・こんな大きなお城にたったひとりで

組織規模や対象の規模から僕とベータロンを任意に調合するとこういう内容にもなる。


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・奴隷根性にしろ、大した根性
・見下げたものだ
・監督しているつもりとは

作中での流れを覚えてないんだけど、立場と対応のギャップはこういう感じに見えていたのかなぁ、というところ。

そろそろ記憶が遠のいてきているのであまり正確な事が書けないかもしれない。


・・・

・一対一の関係性では気付けない面も出てくる
・他所から要素を引っ張り込む

そっちで考えててもよくわからなかったから僕に書けと? あるいはステルスリアクションの示唆。

事前にしっかり情報収集しておくと相手次第で結構分かる事もあるが。


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・こうと決めたことを覆したことが結構ある

色んな相手に「普通ここまで言ったら後には引けないだろ」って内容喋りまくってたんだろうなぁ。


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・世話できるの?
・ノープラン
・見通しが立っていない

行き当たりばったりというよりは一本調子の猪突猛進といった趣だったけど、本人はいつもの自分のペースに相手を引き込んだつもりでいたのかもしれないね。

一方的に無茶苦茶な事を言いまくった挙句、呆れられて相手にされなくなっただけなのに「黙らせた」とドヤ顔する人生だったんだろうか。

しかし人脈におんぶにだっこでどこまでいけるものなのか、その点には興味をそそられなくもないな。


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・ダメ出しに遠慮がなくなってきた

放っておくとやらかしに遠慮がなくなっていくのが先なんですよ、これ。まぁいちいち訂正したり「狂気」に追い込まれていく反動だったりもしたけれど。


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・呪いではなく祝い
・祝福されている

「呪い」を元ネタに利用しつつ捻って成立させているのであって、決して僕が祝福されているとは思えない。


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・状況が成立しているのは利害が『一見』一致しているから
・欺瞞

まさしくそういう状況で、僕としてはリスクやコストに見合うメリットがなさそうだったので取りやめるという可能な選択肢の1つを選んだだけなのだけれどもねぇ。それはあちらの予定にはなかったようで。


・・・

・一手でも打ち損じれば害意が戻ってくる
・せめて態勢を整えて

有言実行するにはやりたくない事が多過ぎるんじゃないの、ベータロンは。願望が簡単に成就すると思い込んでるっぽいというか、苦しくてもやり抜く覚悟はなかったみたい。

どうでもいいか。


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・強行
・部下に任せっぱなしは性に合わない
・甲斐甲斐しく世話をする

まぁとりあえず直接出向いて感触を得るっていうのはそんなに間違ってはいなかったと思うけど、相手のペースにひたすら合わせなきゃいけないっつー接待プレイがデフォルト扱いだったのは頂けなかったなー(向こうはこういう態度を「何様だ」と思ってたかもしれないけど)。


・・・

・何を着ても似合う奴

外からの文化を馴染ませて日本的にしてしまう文化傾向、かな。


・・・

・管理の不備で死ぬ

そんな理由で失敗してもこっちに出来る事は何もないよさすがに(元々管理される筋合いもない)。


・・・

・タフさが問題を大きくしている

1人でも何とかしてみせるつもりでいた僕と、予定外の状況でも既定路線にしがみついたであろうベータロンと。

もうこういうのも過去の事かなぁ(水に流すつもりはさらさらない)。


・・・

・内面を変えず、振る舞いを変える
・悪ぶる

目標が一緒でもプランが変わればそりゃアクションも変わる。性格はそんなに変わってる感じがしないけど、大体は地ですよ、ええ。期待され過ぎても困るし。




(続く)

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関連リンク

西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話

西尾維新篇

第1話「ゼロ年代の終わりに」(約1,600文字)

第2話「西尾維新からの応答」(約3,200文字)

ニンジャスレイヤー篇

第5話「『ニンジャスレイヤー』をオマージュする西尾維新」(約2,600文字)

策謀篇

第6話「過渡期の人」(約1,900文字)

第7話「茶番の始まり」(約1,800文字)

第8話「違和感の塊のような」(約2,100文字)

第9話「地雷と第二次性徴」(約2,200文字)

第10話「アメリカンなジェスチャー」(約3,500文字)

第11話「俺に合わせろ」(約2,900文字)

第12話「物語の終わり」(約1,800文字)

第13話「閉じろ、その地獄の釜の蓋を」(約3,200文字)

昇華篇

第14話「『天狗の国へ連れてゆく』」(約1,700文字)

批評篇

第15話「『どうだ ピンク色の光が見えてきたか?』」(約2,300文字)

第16話「『やめろ!俺の頭から出て行きやがれ!狂気め!』」(約2,800文字)

第17話「『消えろ』‘彼を呼ぶのだ!’『消えてくれ』」(約2,400文字)

第19話「『俺は向こう側に、天狗の国に行かなきゃならねえ』」(約3,400文字)

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#批評 #コラム #ステルスリアクション #小説 #西尾維新

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