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日置流印西派(弓道•弓術)のこと

日置流印西派射術との出会い

 高校在学時(昭和63年4月〜平成3年3月)は弓道部に在籍し、全日本弓道連盟流の弓道を3年間御指導いただきました。
 その後、大学進学(平成3年4月〜平成7年3月)と同時に、日置流印西派射術と出会いました。
 実を言いますと当時、「え?なにこれ。弓道は好きだけど何か変だよね。入部やめようかな。」と悩みました。
 それぐらい衝撃的な出会いでした。
 弓道は続けたい。しかし、部活動で行うには改流するしかない。
 迷った挙句、弓道を続けたい一心で入部することにしました。

日置流を学ぶにつれて

 日置流はそれまで取り組んできた弓道とは大きく異なりました。
 「貫•中•久」と言って、「矢勢•的中•その維持」を目標とするものでした。
 紅葉重ねの手の内、強い伸び合い、角見の働き、馬手の回内、体の割込等々の技術、更には五射六科や弓目録、日置当流射術教本、歩射論集などの知識を監督の黒須憲先生より熱心に御指導いただきました。
 学年進行につれてある程度の技術や知識が身についたとき、その素晴らしさに感動しました。同時に、初めて日置流を目にした時の気持ちは全くなくなっていました。

日置流の力学的整合性

 例えば角見の働きについて述べると、弓手を真っ直ぐ押したのでは、矢は必ず的の右に向かって飛んでいきます。そこで、弓手を強く捻って発射します。接線運動が作用することにより矢が真っ直ぐ的に向かうとともに、そのトルクにより弦の復元力が増します。これがまさに、「中」と「貫」の力学的根拠です。
 これは一例で、力学的整合性については膨大な量になりますので、追々テーマを決めながら徐々に述べていきたいと思います。
 私は高校教員(平成7年4月〜)としてアーチェリー部の顧問が18年間と1番長く、技術、知識の勉強や指導もしてきました。アーチェリーのシューティングフォームの基本は日置流に酷似しています。当時アドバイザリーコーチでお世話になりました、銀メダリストの山本博先生も弓道は日置流がとても理にかなっているとおっしゃられておりました。

 自分自身今後も、日置流射術に取り組み、その高いレベルでの体得を目指すとともに、力学的整合性や「貫•中•久」のことをより多くの方にお伝えしたいと考えております。
 日置流印西派、アーチェリー、全日本弓道連盟流と経験したからこそ確実に見えてくることがあります。
 冒頭で述べたように、私と日置流の出会い(ファーストインプレッション)は決して良いものではありませんでした。
 しかし、学び、そしてやってみなければわからないことがあります。
 多数か少数かだけの発想では真実は決して見えません。
 今後も日置流印西派射術について触れていきたいと思います。


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