酒井隆史さんが毎日新聞のインタビューに出ていた。今年4月に出た新著『賢人と奴隷とバカ』にまつわる話。本出てたの知らなくて即注文して昨日届いた。こんなに読むのが楽しみな本があるのは本当に久しぶりな気がする。
いやでもそういえば西加奈子の新著もあったし(めっちゃよかった)ハンチバックも早く読みたいしなんやかんやいろいろあるわ。
酒井隆史さんといえばグレーバーが急逝した時の『世界』への寄稿がとても素敵で何度も読み返した。
「別の世界は可能だ」。そのヒントを『負債論』『官僚制のユートピア』『ブルシット・ジョブ』といった著作で示してくれたのがグレーバーであり、訳者である酒井隆史さんだった。
この世界で生きて行くのは嫌で嫌で仕方なかった。けれど、そうでないあり方を考えることが出来るし、私たちの働きかけによって現実のものにすることもできる。そう思わせてくれる、「望ましい社会の萌芽」こそが私にとってはグレーバーの著書であったし、他にも小説や音楽、もっと身近なところで言えば何人かの近くにいた大人たちでもあった。
ついでに、そういう世界や思想を知らせてくれたのは新聞記事でもあった。今、自分がそれを書く立場になったからこそ、そうした動きに加担したいと強く思う。全然できてないけど!