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店運が悪過ぎて占いに駆け込んだ

子な友のみなさん。そうでないみなさんも、
ウェルカム!こんにちは。


「一人でウズベキスタンに行きます」と記事を書いてから早二ヶ月が経とうとしている。

そのままこのnoteが放置されていたら、偶然通りかかった人に「こいつはウズベキスタン行って帰らぬ人となったのか…!?」と余計な心配をさせてしまうかもしれない。

安心してほしい。遺書や引き継ぎノートも作って万全に死ぬ準備をして旅立ったが、初めての一人旅は何事もなく終わった。まあまあ大変ではあったがそこそこ楽しみ、また今せかせかとした日常に戻っている。



ウズベキスタンの話はもういい。



今年に入って…いやもっと前からだろうか?

ときどき、とてつもなくなんじゃそりゃ!?と言いたくなるような店に当たることが気に掛かっていた。

私自身も店をやっているけれどお客様のことはとても大切にしているので、レビューには嬉しい言葉が並んでいる。どうやら喜んでいただけているらしい。

それなのに私が客側となるとなぜこんなにぞんざいに扱われてしまうのだろうか。


3つほどエピソードを抜粋すると、


①飲食店にて、厨房で悪口を言われる

友達が紹介してくれた中東料理屋がセンスがよく気に入ったので、夫も連れて行こうと高速で1時間かけて車で向かった。

予約をしそびれていたので一応伝えておいた方がいいかも…と思いたち、友達が連絡していたDMでこれから二人伺う旨を送った。店に着くと感じのいい女性店員さんに案内されて着席。

気分よくメニューを選んでいると、突如体が凍りつく……厨房でめっちゃ悪口言われとるやんけ。

DMに今気づいたのか、こんなランチ時にDMされても気づかないですよねぇ!?電話してくれればいいのに!!とさっきの女性店員と店主らしき会話…いやモロ聞こえやで。

忙しいランチ時だからこそ配慮して、手が空いたときに見てくれたらいいや、別に見てくれなくていいやというつもりでDMにしたのに…。

そのあとは料理の味も感じられない居心地の悪さ。フィルターが取れたら料理のアラも所々感じて、結局そこまでの料理でもない気もしてきた。

3日ぐらい呪った。お前の店のフォロワーがどんどん減って、私の店のフォロワーが爆増しますように、と。



②ウズベキスタンで野良ガイドさんに懐かれる

ウズベキスタンでは一人のんびり散策できるよう2日半も同じ街に滞在した。街に着いてチェックインを済ますと徒歩圏にあるモスクを見に歩いて行った。

「こんにちは」突如耳馴染みのある言語で話しかけられると一気に緊張の糸が緩んだ。話しかけてきたのは小柄な女性で、大学で日本語を勉強していたらしい。

よかったらガイドしましょうか?と言われ、まず金額のことが気になり聞いてみると…まあ相応。

「海外で話しかけてくる奴は信用するな」その言葉を胸に刻んで旅に出たものの、少しはにかみながら一生懸命たどたどしい日本語を操って会話している彼女を見ていると怪しい人物とは思えない(チョロすぎる…)

その場でインスタを交換し、丸一日予定の空いている翌日にガイドを頼むことにした。言われた金額は確認としてDMに記載した。これでぼったくられる心配はない(本当にチョロすぎる)


結果として、なにが不満だったかというと…2.5日の滞在期間ほとんどをついてこられてしまった
そんなパターンもあるの!?

一日目、別れた後に少しホテルで休んで、また夕方ごろに付近を散策しているとガイドさんとばったり。異国の地で知り合いに会う安堵、言葉の通じる嬉しさで、会話も弾む。

お茶に誘われたのでそのまま近くのカフェに行ったが、勧められたケーキは甘過ぎ、飲み物は辛すぎ。ほとんど食べられなかった。しかもそのケーキの胸焼けで、旅で一番期待していたホテルの高級レストランでは大好物のパスタをほとんど食べられず残すこととなった。

翌日は午後からフルでガイドしてもらい、ちょっとなんだかなぁな感じがありつつもATMの使い方も教えてもらったりガイドさんの家族の話や活動について聞いたりして終始和やかムードではあったが、日が沈むまで行程が伸びた。ちょっと多めにもらってもイイ?と聞かれてNOと言える訳もなく、まあそれは妥当だと思えた。
 

私が無理だと思ったのは……なんとその翌日もついてこられてしまったこと。

初日のホテルのタクシー運転手とやりとりをして3日目は郊外の観光地に寄る予定を組んでいたのだが、その話を聞いた彼女が「ついていこうかな」と…えっ?と思いつつも遊びでついていくと言う彼女を無碍にすることができず。

結局彼女も同行することになったが、その日の午前中も街でつかまった。貴重な買い物チャンス、また彼女に気を取られて散歩するような形で時間を使ってしまった。午後からも会うというのに。

結局観光地でもガイドをしてくれるので遠慮してお金を払ったし、入場料もタクシー代も普通に私持ち。最終的に彼女の日本語翻訳までDMで手伝った。次の都市に向かう電車に乗るため一人になれた瞬間、ものすごい疲労と安堵がやってきた。
 
結局じっくり買い物できるチャンスはその都市でしかなかった。私は異国の地でも人と関わらねばならないより、一人マーケットを心ゆくまで楽しみたい。

私の貴重な一人旅時間を…と帰国後3日ほどはらわたが煮えくり返っていた。1週間ぐらい胃も壊れていた。


③クリーニング屋に服をダメにされる

夏にお気に入りのリネンのブラウスに日焼け止めの襟染みをつけてしまった。家では取れなかったので近所のいつも使っているクリーニング屋に染み抜きをお願いした。

受け取りに行ってびっくり、薄いグレージュがかったブラウスは給食当番の服のような驚きの白さへと変貌していた。元の生地の色に合わせて付けられたボタンが、所在無げに浮いている。

勇気を出して指摘するが、受付の年配女性も少しも悪びる様子もなく「いちおう聞いてみますけどねぇ、お時間かかりますよ??」……なぜ上から言われているのか。
 
諸々のやりとりを経て月日が流れ。最終的に冬の始めに経営者と電話することになったが、それがまあ…過去イチぐらいに酷い対応だった。

問い詰めたことで予想通り染み抜きだけではなく全体に漂白をかけたことが明らかになったのだが、謝罪らしきものはそこそこに「漂白は業界では常識」「こちらもやり損」「薄い色は落ちていくもの」…とあり得ない言葉が並び「生成りの服はもう流行りではない」と服の批判まで受けたところで私は理性を失った。生成りじゃねぇわ、薄い黄みのグレーだわ!!!

とは叫んでいないものの、かなり苛立ちは伝わっていたことだろう。最終的に「はい、わかりました、もういいです」と電話をブチ切りした。最後には「じゃあ汚すなって話ですよ」とか言ってたな…お前、それじゃクリーニング屋の存在意義ないだろうよ。

サイトで本人の顔を見てみたら茶髪パーマのおじさんがこちらを見下すような半笑いの表情で写っていた。原色ブルーにどピンクのチェック柄ネクタイ合わしちゃうようなやつに「流行りが」どうこう言われたくなかったな。呪った。


…とまぁ腑煮えくり返るようなことが続きすぎるので、3件目の直後にすぐ占いに駆け込んだのです。

占いというものが当たるのかどうかというより、私はどうしようもないことに直面すると相談所として占いに駆け込む。

自分の本意と違うことを言われたら「違うな」ということがわかるし、結局決めるのは自分自身。じっくり私の話を深掘りして聞いてもらえる貴重な機関だ。


今回予約したのはYouTubeで偶然見掛けたチェーンの店舗。はじめしゃちょーの“千人の占い師に占ってもらう”企画で協力していたのだ。近くの街にもあったので、ついでのある日に予約してみた。

若い頃に友達とワイワイ占いに行くことはあったが一人で行くのは初めて。超久しぶりの占い。駅近の雑居ビルに入り、エレベーターに乗り、簡素な椅子にかけてドキドキしながら待つ。


時間になったのでパーテーションで囲われたブースに入ると、和服を着て雰囲気のある宣材写真の印象……とはちょっと趣の異なるジャージ姿の女性が鎮座している

少々面食らったが、開口一番「あなた、京都の人?」と言われ「いえ、岐阜です」「では過去世で京都が多かったかもしれませんね」と言われて一気に不安になった。京都にはなにも思い入れがない。


「私はなぜ店運がないのでしょうか…」こんなことを本気で相談する私を前にして、わかりました、とカードを広げ真剣な面持ちで覗き込む女性。


言われたことを簡潔にまとめてみる。


◯あなたは完璧主義者で、自分にも人にも厳しく、誰にも信じたり任せたり甘えたりすることができない。人に求める水準が高い。

◯過去にもそのようなことを意識する機会はあったが、許せないままでいるので何度でも同じようなことが繰り返し起こる。

◯根本にある原因は「馬鹿にされたくない」という劣等感。


痛いところ突かれた。


時間制だったので今後の仕事の勧め方も書いてみたが、やはり人に頼れるようにならないとキャパオーバーで潰れてしまうとのこと。
 
たしかに私は人に対しても自分に対しても、がっかりすることが多い。こうであるべきだというこだわりが強すぎるのか許せないことが多く、その傾向は年々強まっていた。


きっかけは占いではあったが、おかげで立ち止まって振り返ることができたのでその日から随分と心持ちが柔らかくなった。自分も完璧でないように、人だってみんな完璧ではない。

これまでも店員さんには優しく接してきたが、今では更ににこやかに受け答えするようになった。そっけなかったりピリピリしているような店員さんであっても、柔和に接すると相手の反応もだんだん柔らかくなる。


『人と人は鏡』なんて聞いたことがあるけれど、みんな何かを恐れていたり小さなことで腹が立ったり、臆病で弱いところのある人間同士だ。

件の3つの出来事も完璧に許せた訳ではないが、呪うのはもうやめた。もう考えもしない。


いつかは終わってしまう人生、だれかを恨みながら過ごすよりも毎日ふんわりと楽しい気持ちでいたい。



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