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大事なのは“むやみに打席に立たない”こと|読書note「1秒で答えをつくる力」

「話が長い」克服のための読書ver.3。
吉本興業NSC講師の方による1冊です。


1,こんな本でした

お笑いの瞬発力の技術をベースにビジネスへの応用まで考えられた1冊。
48項目の“技術”に理屈の説明とトレーニング方法の紹介が盛り込まれ、少しでも“実践する”ことに主眼の置かれた本になっています。

2,心に響いた言葉

失敗を重ねる人、失敗を続ける人は、焦って、同時に多くのことをこなそうとし、結局ひとつもこなせていないことが多いように感じています。
(中略)
前のめりになるのは決して悪いことではありませんが、それは「自分がこなせる範囲」ではじめて認められることです。

はい、刺さる~。
「行動力はいいけど、準備や振り返りが回ってないよね」
まさに最近、上司に言われたことです。

では、どうしたらいいのか。

スケジュールの考え方も紹介されていましたが、1つ1つの仕事の完成度の考え方にもコツがあるようで。

まずは自分に求められていることだけに集中です。
(中略)
まずは必要な条件を満たしてから、もし余裕があれば追加する形にしましょう。

全てに、100点満点を追い求めるのはエゴ。

たとえば3つの仕事があって、1つが満点だけど2つが落第より、3つとも及第点を狙う。3つが及第点になって初めて、どれかのクオリティをもっと上げる余裕が持てる。

すべてで完璧を求める、期待を越える。
そんなエゴを捨てないといけないですね。

でも「どれも及第点」。それはそれで記憶に残らないですよね。

自分の力を発揮できそうなところに集中することです。
(中略)
話さないとアピールできない場こそ「量より質」です。

そもそも、こなせない数をやらない。
全部の打席に立たない。勝算のない打席に立たない。
そして、立つ打席ではしっかり爪痕を残す。

そんなメリハリを持たないといけないですね。

さて、それとは別で。準備の話。

自分の考えていることを相手に正確に伝えるためには「具体的なイメージ」と「正確に伝える表現力」の2つが重要になるわけです。
この2つの条件を同時に満たす方法が「口に出して(言葉にして)考える」ことです。
先ほどの例で言うと、大柄の医師のイメージだったら声は低い方が伝わりやすいのではないかと声色を変えてみたり、年配の医師のイメージだったら優しく話すだろうなとゆっくりにしてみたり、これまで漠然と考えていたことをセリフのように口に出すことでどんどん具体的になっていきます。

これも、めちゃくちゃ刺さりますね。
上司に「ゆっくり話そう」「間を意識しよう」ってよく言われるんですよ。

何度も何度も言われているのに本番になるとポンと忘れて、いつも早口になる。どうしたものかと思いながら、なかなか改善しない自分に頭を悩ませていたのですが…

あれ「ゆっくり話す」を想定して話す練習してなくない…?

ゆっくりってどこを、どのくらい?間ってどこに、どのくらい?
それを意識しながら話す練習、してない自分に気づいたんですよね。

そりゃ上達もしないって。練習しよ、練習。

そして最後に。

人の意見に耳を傾けるのは大事ですが、自分のことを自分でも評価して前に進んでいくことも必要です。

この間の原田メソッドを受けて日誌を書いてるんですけど、なかなか「今日の良かったこと」って書けないんです。

あれもダメだった、これもやり直したい。
それは結構出てくるんですけど、「ここはよかった」ってなかなか。

でもこれも、結局なにがどうなったら“よかった”なのかを設定してないからでは?と気づいたんですよね。

最初からあれもこれもと欲張りにならずに、1点に集中しましょう。

はい。欲張りやめます。

3,NextAction

  • 1日1つ、大事な仕事を決める。その中で1つ集中ポイントを決める

  • “満点”ではなく、意図的に“及第点”を狙う

  • 「ゆっくり、間を意識して話す」を実際のフレーズで口に出して練習する

「どの打席に立つか、どこまでを狙うか。そして、何をどう言うか」
実は大事なのは「何をどう言うか」の前の段階なんですね。

4,こんな人におすすめ

  • 「自分って話下手だな…」と思っている人。特に、まじめな人

  • 直感に頼らずそれなりの打率で、面白いことを言えるようになりたい人

  • 新卒/中途入社などで新しい会社で何とか爪痕を残そうともがいている人

私は仕事論が刺さりましたが、この本のメインは「日ごろから備えて、会話の中で1秒で面白いことを言う方法」ですので。

こんな感じの人たちにオススメかなと。

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