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「新しい」「きれい」だけじゃ、どこか 寂しい。

関東へ引っ越すことが決まったとき
どこで暮らすか かなり考えた。

今までずっと、
奈良南部(ならまちがあるのは 奈良北部)で 
暮らしてきたから
いきなり 大都会 東京で暮らすのは 怖い。

そんな わたしたちが選んだのは
子育てがしやすそうな街。

今は千葉で暮らしている。

市内の保育園はコンビニよりも多く、
確かに、子育て世代が 暮らしやすい街かもしれない。

朝、駅まで歩いていると
保育園や幼稚園の送迎バスや
送迎中の親子を
溢れるように見ることができる。

昼間はベビーカーを押して歩く親子を
見ない日はないほど。

街は開発中で、道路は広く きれいで
新しい家やマンションが立ち並ぶ。

駅にはショッピングモールがあり、
駅構内にはフードコートもあり、
何かと便利な街だ。


だけど、どこか寂しい。

奈良の家周辺にあった、山々や 田んぼや 畑。

わたしは この景色が本当に好きだった。

夏は 稲が風で 波を打つように揺れ
仕事から帰ると、ここに夕陽が沈んでいく。

こどもたちは 虫取り網を片手に うろうろし、
カエルを見たり、アメンボを見たり。

セミやコオロギやカエルが鳴くのを聞いたり
あぜ道に咲く、
たんぽぽや スミレや シロツメクサ、ねこじゃらし。

車は通れないような細い道。

懐かしさを感じる レトロな看板。

どこにでもある、
個人でやってるたこ焼き屋さん。


「新しい」「きれい」からは感じにくい、
味わいのある、どこか完璧じゃない 
そんな景色が 大好きだった。

新しいものや きれいなものばかりじゃ
どこか 寂しい。

なんだか そんな 少し古い町や
 何もない町を求めて
ぶらぶら お散歩に行きたい気分だなぁ。

今、暮らしてる街も
この先、何年も何年もしたら、
ひとが出入りして
建物が古くなって
深みが増していくのだろうか。

そんな風に、町の成長を見ていくのも
楽しいのかもしれない。
そうすれば、きっとまた この街も好きになれるのかな。

#毎日note
#ホームシック
#奈良
#千葉
#街


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