春が来るのをみんなで待ったらいいんじゃないか
突然ですが、うつ病地雷ワードをみなさんご存知でしょうか。
「頑張れ」
「明けない夜はない/止まない雨はない」
この2つです。
さて、芸能界のさまざまな自粛を受けて音事協など3団体が「春は必ず来る」という声明文を出しました。この時期に、とても力強くて、明るい言葉だと思います。だから私はそれを否定するつもりは全くありません。
ただ「春は必ず来る」という表現がしんどい人はこの世にきっといます。
「明けない夜はない」系の構文にひとつ例を足してしまった、と冷や汗をかきました。
私が少しだけ不登校をしていたとき、「まあ明けない夜はないからね」とよく言われました。その一言で、闇は深まったように感じました。
確かに、明けない夜はないし止まない雨はないし、来ない春はないのです。
でもそれは、冷静な頭が判断できることであって、異常な状態のときに判断できることではありません。
本当に明けない夜はないの?夜の間に死んでしまったら?
晴れ間を見る前にこの世を去ってしまったら?
本当に春を感じられるまで、生きていられることができるの?
夜や、雨や、冬の恐怖を一度知ってしまうと、その怖さからはしばらく逃げることができません。
私も未だに、たまーに、寝るのをとてつもなく怖く感じることがあります。
そんな人に「必ず」とか、そんな無責任に言えるのでしょうか?
私はいえない。
そしてあろうことか、そういう人を救うためにある「エンターテイメント」を作る人たちが、そういう言葉をキャンペーンワードとして用いていたことが少し怖くなりました。
「春は必ず来る」という言葉を怖がる人が本当に必要なのはエンタメではなく心療内科の受診だとは思いますが、その人がいるどん底に最初に火を灯せるのはエンタメだと信じてやみません。
もう一度言うけど音事協などは悪くないし、それを用いた番組に非はないです。ただし、それを「怖い」と思ってしまったあなたも、決して悪くないです。本当に。今は、誰も、誰も悪くないと思います。
夜が明けるかなんて、雨が止むかなんて、春が来るかなんてわかりません。
だから一緒に朝が来るまで待ちましょう。
太陽が出るのを待ちましょう。
春が来るのを待ちましょう。
たぶん、あたたかくて太陽が出ている日はやってくるので。
暖かくなってきてよかったよね。
週末寒いらしいけど。本当に怖いよね寒いの。
一緒に恐怖と戦いましょう・・・カイロ貼ろうね・・・・。
いただいたサポートでココアを飲みながら、また新しい文章を書きたいと思います。