バウティーソをさがせ!
フリーライター&イラストレーターの陽菜ひよ子です。
このnoteにはちょくちょく登場しますが、我がオットは写真家なんですね。今日は彼のnoteの一枚の写真からはじまった、わたしの名推理(?)の話。
宮田は仕事では人物や建物などをメインにライブも物撮りもおこないますが、彼のライフワークは「街撮り」、スナップシュータ―なのです。
基本的には街で見かけた(本人曰く)「クダラナイモノ」(落ちてる傘とか変なカンバンなど)を撮ります。
撮るのは市井の「ありふれたモノ」でも、いたって真剣に撮ります。その「瞬間」を見逃さないためには、一瞬たりとも気を抜けません。
ある日ある街のあるカンバン・・・
宮田のある日の投稿に、目が釘付けになった。
「松屋結納専門店」の大きな看板を隠しきれずにちんまりと貼られた文字。おそらくA4用紙に1文字(ティだけ2文字)ずつ印刷したのだろう。
しかし、なぜ「ー」は縦ではないのか。おそらく看板を隠したかったのだろうが、もはやここで紙を縦にしてもそんなに大勢に影響はなさそうな気がする・・・
いろいろ考えると笑いが止まらない。これぞスナップの真骨頂!
ところで「バウティーソ」とはなんぞや?
宮田曰く「撮ったのが結構前で覚えていない」
「イタリア料理店かな?」確かにそんな感じだ。でもイタリア料理の店が、こんな「手作り感」のありすぎる看板で営業するだろうか?
前後の写真を探すという彼をしり目にわたしは独自の調査を始めることにした。
ちなみに投稿はコチラ。残念ながら(?)いたって真面目な投稿。
隣のお店がキーポイント
撮影場所は名古屋の人気商店街・大須とのことで、「大須 バウティーソ」と検索すると、この写真が出て来た。全く違う外観だし立地も違う。これは絶対に違う店舗だ。
またもや疑問が沸き起こる。こんなオサレな店が、あの看板の店と同じなのか?しかし大須に「バウティーソ」という名のお店が2店舗存在したなんてこと、あるだろうか。
謎を解くカギを探すと、意外と簡単に見つかった。
バウティーソの左となりに写る店は、高級ヴィンテージ・ストアPURPOSE。サイトを見ると、どうやらここが怪しい・・・
住所からグーグルストリートビューを見てみると、ビンゴ!過去にさかのぼると、あった!
ちなみにPURPOSEが真ん中になっているのは、左隣の「たから」さんを入れたかったから。ここのみそ煮込みうどん、大好きなのだ。
絵も描いておる。
まさにこれやね!
なお、日付をさかのぼって2019年1月から最新の昨年夏(2022年7月)まで、時系列順にみていくとこんな感じ。
2019年1月にはバウティーソの印刷文字はまだなく、8月に突如現れ、2021年1月には「FOR RENT」の文字。現在はまったく違う店になっている。
バウティーソは、あの夏に一瞬だけ現れた幻だったのか・・・
次々明かされるナゾ
Xも発見するが、2019年8月以来更新なし。
もう一つの手がかり、茶色い店舗の方を探ってみると、こちらも意外と簡単に見つかった。
これですな!
この場所も時系列でみていくと、一つの仮説が浮かび上がった。
2019年8月に入居していたビルの取り壊しが決まり、あの印刷文字のビルに仮移転した。しかし何らかの理由で新しいビルには入らなかった・・・ではバウティーソはいずこに?
違う名前で出ています
ポイントは先ほどのXが旧バウティーソになっていたこと。インスタによれば、現在は「ピアスショップ」という業務内容のものすごくわかりやすい名称に変わっているそうだ。もともと2店舗目として開店し、1店舗にまとめたらしい。
こちらも簡単に見つかった。
現在もお店は営業中で、ホッと一安心。お店がなくなっていたら、記事化しないつもりだったので、無事ネタにできてよかった(笑)
新しいXもあった!10月中はセールだって!
好みの合う方、よかったら行ってみてくださいませ!
わたしも今度現地で探してみよう。
旧店舗はまぁまぁニアミスしておるのだ。
印刷文字のお店は2軒隣のたからさんには何度も通っている。レンガの角の店は、宮田いわく「隣のキッチントーキョーに何度か入ってるけど、そういえば改装されてた。ビルごと建て直されていたのか!」
街はいつの間にか変わっている・・・
一枚の写真から始まった探偵ごっこ、楽しかった!2019年8月に大須を歩かなければ撮れなかった写真、そう考えると写真ってスナップっておもしろい。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました!