自動車整備アラカルト 第3回

第3回 ウォーター・ポンプおよびオルタネーター交換作業

さて、まず冷却系統のポンプ交換です。エンジン・ブロックに取り付けられています。
駆動方法は、タイミング・ベルトで駆動させる物と補器ベルトで駆動させる物があります。近年ではハイブリッド車などでは電動タイプがあります。
本体は、主にアルミニウムのハウジングでできています。
構成部品は、水を送り出すプロペラ、駆動シャフト、ベアリング、水密シールで構成されています。
水密シールがデリケートでして水がない状態で回転させたりするのは、シールの密封性が損なわれるのでご法度です。

行う時期:異音、水漏れ、ガタなどがある場合に行う。車種によってはタイミング・ベルト交換時に行います。
整備に必要な部品:ウォーター・ポンプ本体、シールパッキン、冷却水(適量)

作業①

冷却水を抜く。ラジエーターの水抜き栓を解放して冷却水を抜きます。
ウォーター・ポンプにつながっているホースも外します。
ウォーター・ポンプを駆動させている補器ベルトなどを外します。この時、駆動シャフトにはプーリーと接続するハブがあるので、そのハブボルトを緩めます。プーリーの裏に取り付けボルトなどがある場合があるのでプーリーを外します。

作業②

ウォーター・ポンプが露出したらハウジングを固定しているネジ、ボルトを緩めます。ポンプの中には若干冷却水が残っているので床に受け皿を用意します。素直に外れる場合もあれば、張り付いていてこじってはずさないといけない場合があります。外れた後パッキンをスクレッパーなど用いてはがします。

作業③

逆順で組み立てていき補器ベルトを張ります。冷却水を入れていきます。この時、冷却系統のエア抜きボルトがある場合は、それを緩めて冷却水があふれ出て来るまで緩めます。
冷却水がほぼ同量入った後暖気運転します。中に残った空気を追い出す作業です。
空気を追い出し、冷却水が規定量になったら作業は終了です。
リザーバー・タンクにも冷却水をFULLまで入れます
タイミング・ベルトで駆動するタイプは、タイミング・ベルトを外さなければなりません。タイミング・ベルト交換時にいっしょに交換するのが良いでしょう。

発電機交換作業

発電機は、補器ベルトによって駆動されて発電を行っています。発電機は交流発電した電力を直流に整流するダイオードが付いており自動車に必要な電力を供給しています。

行う時期:発電がされない。過充電をしてしまう。ベアリングから異音がする場合に行います。ひと昔前は取り外したのち分解して修理を行いましたが、近年では純正オルタネーターかリビルトと呼ばれる再生オルタネーターを使います。

交流発電機オルタネーターの交換作業です。
まずバッテリー+端子を外して電力の供給を断ちます。オルタネーターを回す補器ベルトを緩めてオルタネーター本体のB端子をはずし次にコネクターを外します。
ブラケットからオルタネーターを外します。交換するオルタネーターと寸法、プーリーの径などをよくよく確認して取り付けます。
逆順で取り付けて、エンジンを始動し充電電圧を確認して問題なければ完了です。

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