唾液について
オレンジページ6月号(2019年度)に紹介されていた「唾液」がとても興味深かったので、さらに調べてまとめてみました。
実際のコラムを読みたい方は電子書籍では現在も販売されているようなので画像からリンクへ
唾液の成分は?
唾液には100種以上の成分が含まれています。
分泌されてすぐは無菌状態にあるのですが細菌をたくさん含んだ状態で口の中に存在します。
ですが、99.5%は水分です。
その他の成分はナトリウム、カリウム、炭酸水素、無機リン、カルシウムの
無機成分。
アミラーゼ(酵素)、IgA(免疫物質)、ラクトフェリン(抗菌物質)、
リゾチーム・ラクトペルオキシターゼ(酵素・抗菌物質)、ムチン(タンパク質)の有機成分の2つに大きく分かれます。
唾液に種類があるの?
唾液は血液が主な材料です。
血液が唾液腺を通過して唾液へと変化します。
唾液腺は主に3つあります
・耳下腺
・舌下腺
・顎下腺
これを三大唾液腺と言うのです。
三大唾液腺によって出されるものに特性があります。
「サラサラ唾液」と「ネバネバ唾液」です。
唾液には何の役割があるの?
サラサラ唾液は食事の時に多く分泌されます。
唾液アミラーゼなど消化を助ける酵素を多く含み、食べ物を湿らせて飲み込みやすくするなど、「消化吸収を助ける」役割を担っていると言われています。
ネバネバ唾液はムチンという成分が含まれ、この成分が、細菌を絡め取り体内への侵入を防ぐほか、口の中の粘膜を保護したり保湿するなど、「からだを守る」役割を担っていると言われています。
この唾液が口全体に広がって薄い膜を作り、口の中を保護しています。
歯を酸で溶けないように保護したり、喉の奥をウイルスに感染しないようにしたりして身体を守っています。
唾液ってどこへ行くの?
1日に1~1.5リットルも分泌されていると言われている唾液。
出たものはどこに行っているのでしょうか?
血液は様々な健康成分を乗せて血管を回っています。
唾液腺もこの健康成分を含んで作られ、口内に分泌されます。
そして、身体の中の粘膜から吸収されてまた血液へ戻っていきます。
粘膜を通して再吸収された唾液成分は、血液を通して身体全体へ行きます。
この時、唾液の成分が一番移行しやすいのが脳なんだとか!
脳の神経細胞の栄養、成分BDNF。
BDNFとは脳由来神経栄養因子を指します。
たんぱく質の一種であり、神経細胞を成長させる栄養素です。
BDNFを増やしたマウスでは、記憶をつかさどる海馬が肥大し、認知機能が回復しています。
また、そのBDNFが低下すると不安が強くなりうつ傾向になったり、認知機能が下がることでアルツハイマー病とも因果関係のある物質のようです。
要はストレスダメージを受けても再生を促す機能を備えているのです。
と、いうことは・・・アンチエイジング!
BDFNのみならず、ラクトフェリン、コラーゲンやヒアルロン酸を作るタンパク質、発毛を促す成分も唾液に含まれているようです。
唾液がたまる下あごの内側 口底腔は粘膜が薄く、ここから血中へダイレクトに吸収されます。(※兵庫県歯科医師会)
唾液の役割がすごすぎて既に情報過多・・・
唾液がたくさん出ているお子さんは健康な証拠なんですね。
その大切な唾液、口をあけて乾かしていませんか?
ちゃんと口を閉じて唾液がかわかないようにするのは免疫を高めることと比例するようです。
なんとも興味深い「唾液」についてでした!
ヨーグルトを毎日取ると質の良い唾液が出るそうで、納豆も唾液の抗酸化作用が高まります。
このような内容をお手紙で配布し、保護者へ心理教育すると支援者・教育者としての役割にもつながると思います。