世界の終わりと夜明け前
最近、浅野いにおさんの
『世界の終わりと夜明け前』
って漫画を読み返した。
いつ買ったんだろう。多分、5,6年前とかなのかな。
『ソラニン』で浅野いにおさんを知って、それで買ったのではなかったか。
好きな漫画。短編集なの。
僕には少し難しくて、だけど雰囲気や絵、流れている時間が好きでね。
近所に住んでいて別に愛想はよくないけど、人生の大事なことをボソッと溢してくれる年齢不詳のおじさんみたいな温度を感じる。
この温度に救われたことが何度もある。
この中に「東京」って作品がある。短編集最後を飾る作品。
しんどさを感じる漫画家が久し振りに地元の同窓会に行き、自分が変わってしまっていたことやあの頃抱いていた想いがふわっと駆け巡る作品。
当時なんだかわからなかった感覚が少しだけわかるようになっていて、でもきっと全部はまだつかめてないのだけど、
少し大人になっているのを感じた。
果たしてそれがいい大人なのか悪い大人なのかはわからないが。
そしてそれはどうだっていいことなんだろうけど。
無断で捨ててある車や重機の山の中で想いを馳せる主人公がとても美しくてて。泣きそうになる。
明日がまたやってきて、僕は生きているんだなって。
今日は変に感じる。
世界が終わるその日まで、僕は僕だ。
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