スタンドバイミー

“ 秘密基地 ”

に僕はすごい憧れがあって、

小学生の頃、弟と近くの川辺に行って荒れ放題のススキを倒し、少し結んだりして基地というにはあまりに粗末なのだが、あの頃の千葉兄弟にとっては映画さながらの極秘基地を作って遊んでいた。

ジャングルや屋久島にあるような大きな木の上に小屋みたいなものを組み立て、はしごで登り、合図をしてやっと入れる、リスやサルなんかが入ってくる秘密基地を夢見ていたものだ。


なによりも“秘密基地”というワードが心をくすぐる。

“秘密”の“基地”なのだから、男子には大好物だ。


現在28歳の男子ももちろん“秘密基地”は大好物だ。アンケートにまず書くだろう。


お世話になっている美容室の方に、DIYの魅力について教えてもらった。

DIY = DO IT YOURSELF

簡単に言うと日曜大工みたいなもので、

“ディアウォール”というものを2つばかり作った。

少し太めの頑丈な木材を数本床と天井で突っ張らせ、そこを支柱に棚をつける。

要は大きな棚を作るのだけど、

これがなかなか楽しくて、1つ目はお試しみたいなノリで作ったのだが、2つ目はもうGoogleで検索した凝り気味のものをみつけ、そのまま真似して作った。

もちろん最近始めたばかりのため荒は所々あるものの、

自分で作った適当な料理がおいしいように、

自分で作ったディアウォールはとても気持ちがいい。


完成して棚に物を置いたりすると、なんだか懐かしい気持ちになった。

感覚が脳内で小学生まで急スピードで戻る。

“秘密基地”

僕は、自分の部屋を“秘密基地”にしようとしていた。

憧れの、自分だけの、“秘密”の、“基地”を。


だから、最近楽しくてしょうがない。

この空間を更にどんな風に誇れる空間にしてやろうかと。

そんなことばかり考えるから、部屋が生きてきている気がしている。


よし、リスやサルでも飼ってみようか、

なんてことを考えないのは、大人になった証拠なのか。


● 気まま追記 ●

雨が降った後、見上げるために生きているかのような空の美しさだった。忘れない。でも、きっと忘れてしまうね。

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