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舞台の最後の編集はお客様

昨日の記事の続き的な感じになります。

昨日の概要は
・演出って本番になると何もできないよね
・舞台ってフィルターとかかけられないから最後はお客様次第
・演出が見るところをコントロールするのって難しい

と言う感じの内容です。

さて、舞台の最後の編集はお客様だ、と思います。
それは昨日書いたので割愛しますが、
では、その最後の編集を前に舞台は何をすればいいのか。
ううーん、難しい。。。


「編集したい」と思ってもらうには

つまらない舞台とか映画って寝ちゃいますよね。
私は授業中とかでも滅多に寝ないので、劇場で寝ることはありませんが、そう言うエピソードはよく聞きます。

それを、物語の世界に入って、
自分の記憶で編集したいと思ってもらうには
どういう表現をすればいいのか。

色々方法はあると思うし、
好みの問題でもあると思うのですが
やはり、「当事者意識」が大切だな、と。

第五回公演では、意図的に、お客様に感情移入をさせないように演出していました。
「感情移入をさせない」という点では成功でした。

しかし、感情移入ができないと、「感想」が生まれない。
私はここが大きな誤算だったな、と思いました。

ただ見させられているものも、
何かしら思うことがあるだろうって思ってたんですね。
でも、そんなことはなかった。

「こんなこと思ったことがある」
「この時自分はどうするだろう」
「この人のことを救いたい」
「どうか幸せになって」

感情移入には、色々な種類があると思います。
その中の、どの要素でもいいのだけれど
何か一つ、共感する要素が必要なんだな、と。

それがないと、何も伝わらない芝居になってしまう。

じゃあ、共感させるためには何が必要なんだろう……?


「想い」ばかりではいけない?

「私はこう思うんです!」
「これはこう考えるべきだ!」
って、すごく素敵なことだなって思います。
自分の意見しっかり持ってて、それを発信できて。

それがTwitterとかならかなり自分の思いに特化したことを書けると思うのですが、
舞台だとそうはいかないな、と痛感しています。

一人芝居でも、大衆演劇でも
キャラクターが何かに影響を受けて変わる
ということがほとんどだと思います。
(もちろん例外はありますが。)

その中に、
脚本(または演出)はこう考えてるぜ!これが正義!
みたいな感じでいきなり出されると、結構しらけちゃうな、と感じます。
物語の流れなら気にならないんですがね。。。

でも伝えたいことはあるわけだし、
自己表現の一貫として演劇をやっている面もあるわけだし。

折り合いが難しいのですが、
そこで私が多用しているのが、「共感」というカードです。

「私こう思ってるんだけど、あなたもそう思うでしょ……?」
みたいなテンション?
こんなに可愛くやってないけど。

なんか、出し方だと思います。

もちろん、「これぞ答えだー!」って打ち出しちゃった方が良い舞台もあります。
でもそればっかじゃいけないよね、みたいな。

当事者意識」と「共感」と「想い
この三つのバランスで、きっと劇団の色が変わるんだな、と感じています。


どれが正解はない

三つのバランスは、正解はないと思います。
それが劇団の色に繋がるわけだし、
どのバランスでも好きな人がいるから。

でも、そのバランスを安定させると、
安心して舞台がみれるようになるのかな?

Яealityでも、バランスを見極めていきたいと思います。

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香西姫乃|合同会社舞台裏代表
いただいたお金は!!!全て舞台裏のためのお金にします!!!!殺人鬼もびっくり☆真っ赤っかな帳簿からの脱却を目指して……!!!