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私の家庭環境

私は未婚の母から生まれた。
別れてから私の妊娠がわかったらしい。
母は私を一人で産んだ。

聞いた話では、幼い頃は母の姉、伯母に面倒を見られていたらしい。
その当時の伯母は育児ノイローゼになって、髪を振り乱してたという話も聞いた。
母は何をしていたかと言うと、ひたすら働いていたらしい。
祖父は「自分が育てようかと思った」と言っていた。
母は養子に出す選択肢を選ばなかったことを「産んだことは間違いじゃないけど、愛実を離さなかったから、ごめんね」と言っていた。

その後、母はとある男Yと交際した。
YはDV男で、母にもDVしていたようだし、私にも虐待紛いのことをしていたらしい。
聞いた話では私の泣き声がうるさいからと私を段ボールに詰めたこともあったらしい。母曰く私が閉所恐怖症にならなくて良かったとのこと。
母はそんなYと別れようとしていた。していたけど、弟を身篭った。
だから結婚することにした。
物心つく前のことで、私は12歳頃までYを父親だと信じていた。血が繋がらないなんて疑うことはなかった。

弟は私の3歳下で、従姉妹にあたるYの姉の子が1歳下。
子供時代は3人で遊ぶことが多かったように思う。
毎日のようにYに連れられて祖母の家に行っていた気がする。
祖母の家の前に従姉妹の家があったため、必然的に3人で過ごすことが多かった。

Yは怒ると手がつけられない人だった。
怒鳴るから子供達は萎縮する。
Yのバイクに乗せられて、夜に山に連れて行かれる。
置いて行く素振りを見せられて泣いていた。
実際に置いて山を降りられたことはないものの、脅しの効果は覿面だった。
お仕置きのようなものだったのだと思う。
夜の山に連れて行って置いて行く振りをして怯えさせることが。
祖母の家で怒らせてしまった時には、夜に祖母の家の近くにある野犬の吠える墓場に置いて行かれた。
バイクで弟と2人走り去る背中を追いかけて、後ろから野犬に吠えられて、暗い墓場を走った。
ホラーの類が本当に苦手な私にとっては、ものすごく怖かったような気がする。
もう1つ記憶にあるのは、夜に家の前で足を蹴られていたこと。
痛みに耐えかねて避けると「避けるな!」と怒られた。
ただひたすら蹴られて、耐えて、足が痣だらけになった記憶がある。
最近になってわかった話だけれど、Yが怒って私を懲らしめる時は、母が仕事で家を空けていたらしい。
母のいないところで、私が助けを求められる人がいないところで、Yはそういうことをしていたらしい。
母は夜に働いていた。

10歳くらいの頃、Yの姉の夫、伯父と呼んでいた人に性的虐待を受けた。
2人でテレビを見ていた時に、何気なく胸を触られた。
まだ発達していなくても不快感は感じて、やめてと伝えると性器に手を伸ばされた。
前後関係がわからないけれど、伯父の性器を触らされたこともあった。
触らされた後、脱いで見せられた。
それを従姉妹にだけ伝えた。
伯父の娘である従姉妹に伝えたのは今となってはやめておけと思うけれども、その時は必死だった。

後に伯父からの性的虐待について弟に話した時、弟は信じなかった。
嘘だと思ってた。
でもその場で従姉妹が「あの時の愛実ちゃんの焦りようはほんとだと思う」って言ってくれた。
それで弟が伯父の性的虐待をYに話した。
Yは「伯母ちゃんには言うなよ。揉めたらめんどくさいから」と。
実質なかったことにされた。

いつからか、母とYの夫婦喧嘩が絶えなかった。
母は包丁を自らに向けて「それ以上近寄ったら刺す」と言って、Yが近寄ったせいで本当に自分を刺したことがある。
その現場を見たわけではなかったけど、血塗れのキッチンと憔悴したYの姿はよく覚えてる。
腕を縫った母に腕枕してもらう時、痛くないかと心配だったことも、よく覚えてる。
弟が母に優しかったことも。

小学校を卒業する少し前に、母とYが別居、離婚した。
母と私は祖父と伯母の家に居候した。
その頃にYは本当の父親じゃないと聞かされた。
「漫画みたい!」とはしゃいだ私は、Yに本当の父親であって欲しいと思うほど愛情がなかったのかもしれない。

母は私が弟やYと会うことを拒絶した。
母のいないうちに会って、バレたら怒られた。
それでもめげずに会ううちに何も言わなくなって、今では母も弟と連絡を取っているけど。

中学1年の頃に、母と新たな男Oが交際した。
イニシャルは汚物のOである。
Oは第一印象は良かった気がする。
何度か母とOと私の3人で出掛けて、可愛がられていた。
私もすっかり気を良くして、再婚を許可した。

17歳の頃、母とOの間に子供ができた。
弟が生まれた。
その頃からOは私に性的虐待をするようになった。
最初は押し倒されて耳を舐められたのを覚えている。
それからは前後関係は不明なものの、執拗に抱きしめられたり、胸を触られたり。
最後の記憶は寝ている間に下着に手を入れられて性器を触られたこと。
またか、って。なるくらい、繰り返されたと思う。

母に性的虐待を伝えると、すぐに弟と私を連れて祖父の家に戻った。
だけどOは「コミュニケーションのつもりだった」と言い訳して、母もそれを嘘だと知りながら家に戻った。
それからも繰り返されたから、私はOの母に泣きながら訴えた。
何を話したのかは知らないけれど、祖母はOと話をして、それから性的虐待はピタリと止まった。

ニュースで女子高生が性被害を受けて、訴えた話が流れたことがあった。
Oは「金が欲しいから訴えるんだ」と蔑み言った。
性被害による心の傷は金では癒えない。
本当に金で癒えると思うならお前は私に1億寄越せ。

最近聞いた話。
小学生の時に母が夜に働きに出ていて、その時にYにお仕置きされていたと書いたけれど。
中学生の時にも母は夜に働いていたらしい。
でも私が情緒不安定になってるとOが母に言って、辞めたらしい。
夜に母がいないことで虐待の過去が影響したんじゃないだろうかと思った。

幼少期に私を育てる人が交替したことと虐待。不安定な養育者のせいで愛着障害があるし、父のせいで複雑性PTSDもある。解離性障害も恐らくは父のせいが大きい。
解離のおかげでこれを書いていてもある程度他人事で済んだ。
それはいいことなのかな。

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