④落胆
「え」
ひめめ「ひめはこの2019年の時代に、2008年からタイムマシンに乗ってやってきた。だからお兄ちゃんもタイムマシンに乗ればいいよ。」
「ほ、んとか?じゃあ今すぐに……」
ひめめ「そのためには、この2019年の今、サッカーの練習を毎日する」
「……?」
ひめめ「そして、サッカー選手になることを選択する」
「な、にいってるんだよ!今からサッカー選手を目指す?馬鹿げてる」
「もう40も過ぎたおっさんが、なんの取り柄もないおっさんが、サッカー選手?」
ひめめ「そうだよ」
「あ、あははは、おいおい……なんだよ、それ」
そして俺は落胆した。
「そういうことだろうと思ったよ、どうせ過去はやり直せない」
ひめめ「それが、唯一やり直せる方法だよ」
「俺が言ってるのは、子供の頃からやり直して、そして大人になってサッカー選手になるってことだよ!!」
ひめめ「どうしてそのやり方にこだわるの?サッカー選手になりたいんじゃないの?」
「はあ……あのさ、じゃあ逆に聞くけど、今の俺でどうやってサッカー選手になるわけ?金でも積むの?」
「普通に考えて、社会人のサッカークラブチームくらいしか、サッカーする方法ないよ」
ひめめ「そっか!じゃあ、普通に考えても、それで、サッカー選手になれるじゃん☆」
俺は涙が出そうになった。
期待してしまった。
もしかしたら過去をやり直せるかもしれないって夢を見てしまった。
少し熱くなった。
だからこそ、ショックが大きかった。