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オパールの話
10月の誕生石は他にトルマリンもあります。
が、姫嶋の一番好きな石はオパールと言っても過言ではない。
なぜならこの石には、古代の生き物の記憶が眠っているかもしれないから。
オパールを作るために必要なのは、水と二酸化ケイ素の融合。
あと気の遠くなるような長い年月です。ざっと500万年単位で。
人間をはじめとして、どんな動物も6割以上は水分でできています。
姫嶋の手元に今あるオパールも、割合で言えば数%は水分です。
この水分って、いつの時代のものなんでしょう。
その過程ゆえに、木片や骨などの化石がオパール化することもあります。
地層の中で元の形を失っていく代わりに、オパールの成分がスキマを埋める、いわば自然の型抜きが生んだ産物なのだそう。
万が一にも人類が絶滅したとしても、骨だけオパールになれるチャンスはあるかもしれません。
まさに大地が生むロマンだ……!!
種類が多くてどこから話そうか迷うところですが、早速この石をご紹介していきましょう。
どんなオパールがお好き?
宝石としてやはり見ごたえがあるのは、見る角度によって様々な色を見せる遊色効果を持つプレシャスオパールです。
(そうでない石はコモンオパールと呼ばれます)
そんな華やかな方のオパールをメインに、産地別で比べてみることにします。
エチオピア産
アクセサリーでよく見かける天然オパールは大体エチオピアのもの。
お値段のわりにハッキリした遊色効果と大きさがあるものが欲しいなら、オススメの産地です。
石の地の色は白っぽいものが多く、たまにオレンジが混ざっていたり。
他の産地に比べると水分の出入りが起きやすいことがあるので、取扱いには気を付けて。
メキシコ産
透明度が高いものを探すなら、こちらの産地がオススメ。
水滴のようなウォーターオパールや、炎のような暖色が特長的なファイアーオパールが採れます。
透き通っているのに、どうして見る角度によってメラメラと遊色が変化するのか……??
その不思議さがたまらない、魅力的な石の一つ。
オーストラリア産
オパール三大産地の大トリは、こちらオパールの国(姫嶋が勝手に命名)。
なんてったって、この産地ならではの特徴的な石が二種類はある。
まず一つ目は、ブラックオパール。
石の地の色はブラック~グレーで、名前の通り珍しい色味。
しかも天然ものはライトニングリッジという小さな町でしか採れません。
黒地に浮かび上がる鮮やかな遊色は、どのオパールよりもよく目立ちます。
採掘エリアが限られている希少さもあって、一番人気でお高くなりがち……
最上級に美しいものは、平気で●千万します。
どうがんばっても庶民には買えないので紹介しませんww
でも見た者を一撃で虜にするのも、パッと目を引くブラックオパールならでは。
もう一つは、クイーンズランド州各地で採れるボルダーオパール。
この石の色を一言で説明するのは難しい……
なぜなら、オパールが形成される際に母岩となる鉄鉱石の成分が溶け出して、さまざまな色彩を描くからです。
これまで紹介した子たちとは異なり、母岩の表面に張り付いた形で市場に出てきます。
どの色の中にどんな遊色がでるか。また、どんな形で切り出されるか。
おそらく無限と言ってもいい組み合わせになるのが、ボルダーオパール。
この記事のカバー画像のネックレスもその仲間ですが、ボルダーの中でも表情ゆたかな遊色で魅せるタイプの石です。
そんなに派手じゃない、穏やかに魅せてくれるタイプをお探しなら……
こんな感じの子はどうでしょう。波打つ水面のように芸術的な層ができるのも、この石ならでは。
いろいろなオパールを駆け足で紹介していきましたが、ここには紹介しきれていない種類もあります。
「産地別で一つずつ買ってコンプリート」
というのがオパールの場合は到底むずかしい理由が、少しでも伝わったでしょうか……!
千の顔を持つオパールの魅力。機会があればどうぞ実物でご覧ください。
占い的に見たオパール
オパールの遊色はとても美しいのに、他と比べると硬度が低めの繊細な石。
十二星座で一番縁が深そうなのは、天秤座ではないでしょうか。
場にいると雰囲気が明るくなるけれど、悪目立ちしたり進んで誰かを傷つけたりは絶対にしない。
そんな華のある平和主義者が天秤座さんです。
守護星である 愛と美の象徴・金星 の加護は、きっとこの石にも宿るはず。
あともう一つ、縁が深そうな星座があります。
オパールには他の宝石にあまりない、「水分を含む」という特徴がある。
石の中にある水分ーーということは、ずっと同じ場所にとどまり続ける不動宮の水と同じ。
不動宮の水星座は蠍座です。
気づかれにくい場所にひっそりと感情の泉を隠し持ちながら、TPOに合わせて見せる顔を変える。
そんな、器用なのか不器用なのか分からないところも健気なのが蠍座さん。
「どんな自分も存在しているだけで美しい」
ということを、きっとこの石が教えてくれるかもしれません。
一粒でもいい。
あなただけのとっておきのオパールが、見つかりますように。
バックナンバー
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5月 翡翠💎
6月 ムーンストーン💎
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8月 スピネル💎
9月 サファイア💎