ルビーの話
(2023年7月のアメブロ記事をリライトしています)
7月の誕生石といえば、近年あらたに仲間入りしたスフェーンもあります。(スフェーンがどんな石かについては、こちらをどうぞ)
9・10・11月で取り上げたい石は自分の中ですでに決まってまして……
そことのバランスを考えるとやっぱりルビーを取り上げないわけにはいかない!!
ということで、ダイヤを除くカラーストーンの中で最も高価な石の世界へご案内します。
なぜ最も高価なカラーストーンなのか?
ルビーは鉱物の分類でいえば コランダム と呼ばれ、サファイアと同属。
サファイアは青色だけではなく、ピンクや紫も含めてほぼすべての色を網羅します。
でも宝石の色を決める物質が特定の割合になったものだけが、ルビーの赤色になるんだとか。
多すぎても少なすぎてもサファイアになってしまうという、ルビーの条件の厳しいこと……!
必然的にサファイアの産出量と比べると絶対数が少なくなります。
何分の1になるんだろう?
また、主要な産地は歴史的に紛争地帯が多いため、安定供給が難しい。
現地の情勢の不安定さも、流通価格に大いに影響します。
一口にルビーといえど、産地によって色味にも個性があります。
(他のカラーストーンも同じですが、産地別に集め始めてしまったらもう沼から抜けられない……)
ルビーの最上級品の代名詞 ピジョン・ブラッド の赤色は、もともとミャンマー(ビルマ)産に使われていたもの。
ミャンマー産 × ピジョン・ブラッド のルビーはめちゃくちゃ希少なため、最近は同等の色味ならミャンマー産に限らず ピジョン・ブラッド を名乗れるそうです。
個性的なルビーたち
サファイアに出るスター効果は、コランダム仲間のルビーにも勿論出ます。
この特殊効果、中にインクルージョンが規則的に入るから見られるんですよね。
結晶化の過程に異物が混入することで、歯車状の模様になるトラピッチェルビー。
(サファイヤ、エメラルドにもトラピッチェのものはあります)
キラキラ輝くファセットカットのもの以外にも、個性的な石が多いのがコランダムの面白いところですね。
占い的に見たルビー
真っ赤な色から「ザ・火星」なイメージが強いルビーは、守護星が火星の牡羊座とご縁が深そう。
原産国のミャンマーでは、肌に埋め込むことでどんなケガも負わない無敵の人間になれる、と信じられていた伝承が残っています。
大昔から紛争の多かった場所だからこそ、戦士を奮い立たせるための理由が必要だったのかもしれません。
毎日が戦いの、ハードな生活を送る人。
戦い抜くエネルギーと勇気をたやさずに持ち続けたい人。
そんな人たちにとって、きっといいお守りになってくれるはず。
蠍座のわたしも、火星が守護星だから持っていてもいい気がするものの……
ルビー以外にも欲しい石が多すぎて、自分のために買うのはずっとずっと先になりそうです。
バックナンバー
1月 ガーネット💎
2月 クリソベリルキャッツアイ💎
3月 アイオライト💎
4月 ダイヤモンド💎
5月 翡翠💎
6月 ムーンストーン💎
7月 ルビー💎
8月 スピネル💎
9月 サファイア💎