読書録_残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法
感想
進化心理学の観点からヒトの性質について教えてくれる本
ヒトにとって、評判は貨幣よりも価値が高いということ
ヒトの能力は遺伝で決まっているということ
それを踏まえて、幸福になるには下記である
バザールにでて、ネガティブ評価の影響を受けずに生きていく
ロングテールの中に恐竜の頭(ニッチ)をみつけてビジネスにする(お金は多分に求めないこと)
次は自分の好きはなんだっけ?になりました。
これは、色々新しいことをやっていくしかないね。ゆるりとね。
あと、伽藍(会社という捉え方でいいかな)にいる限りは評価がつきまとうので、幸福にはなりにくいという理解であうのかな?どうなんでしょう?
評価を気にせず生きていく方法はあるのかな(これが難しいという話か)
メモ
1章
ダメでも生きていける比較優位の理論
全てのスキルで上回っている人の中にも比較優位なスキルと比較劣位なスキルがある。比較劣位な仕事を自分より劣ったスキルの人だとしても任せることで、自分は比較優位な仕事に集中できる。
スキルが低い人でも比較優位なスキルを利用することで生きていける
けど、展開していくには問題がある。たくさんの人がいるので、誰かが幸せになれば、誰かが不幸になってしまう
格差社会
みんな勉強してスキル身につけて、富裕層になろうぜ->能力主義
僕たちは能力主義の社会で生きていかなければならない
人的資本論
僕たちはみんな資本家であり、人的資本を持っている。それを労働市場に投資している
人の働く価値は「学歴」「資格」「経験(職歴)」で評価される
能力は努力によって無限に成長できるという考え->自己啓発の終わりなき競争
努力ができない人へ->「好きなことを仕事にする」
2章
世界(自分の環境)を変えていくには、自分が変わるしかない
4章
僕たちは幸福になるために生きているけど、幸福になるようにデザインされているわけではない
進化心理学では、自分たちの心は石器時代に最適化されている
自分と相手が平等だと思いながらも、相手の支配を受けれる必要がある
リーナスの法則
人生にとって意味のあることは3つ
1:生き延びること
2:社会秩序を保つこと
3:楽しむこと
すごい人たちは、市場で高い評価を受けることで報酬を受けるというゲームをしている。それは、金に取り憑かれているわけではなく「楽しいから」
幸福の新しい可能性を見つけたいのなら、どこまでも広がるバザールに目を向けよう。うしろを振り返っても、崩れかけた伽藍しかない
幸福の「科学的」定義
ヒトの感情は、進化の過程の中で、自分の遺伝子を子孫に伝えるように進化してきた
幸福や快感は、ヒトの感情のひとつ
であれば、幸福は個体の生存と繁殖に利するようにはたらいているはず
幸福になるには快楽だけでは足りない
お金が幸福の必要条件ではあっても、十分条件ではない
お金にこだわるのは「安心」や「安全」という大切な価値観と結びついているから
安心を得ることは幸福の大事な条件のひとつ
幸福になるためにお金を求めるのはきわめて合理的
日本を覆う閉塞感
伽藍:退出の許されない閉じられた空間
ネガティブ評価が極めて大きな効果を発揮
バザール:参加も撤退も自由な市場
ネガティブ評価が役に立たない
不都合な評価を押し付けられたら、さっさとリセットして自分を高く評価してくれる場所に移っていけばよい
人の社会では、「評判」は貨幣よりもずっと価値が高い
僕たちが他者の評価(承認)を求めるのは、幸福がそこにしかないから
高度化した資本主義社会では、論理・数学的知能や言語的知能など特殊な能力が発達したひとだけが成功できる。こうした知能は遺伝的で意識的に開発することはできない。やってもできない。
金銭的に成功したからといって幸福になれるとは限らない
ヒトの遺伝子は、金銭の多寡によって幸福感が決まるようにプログラムされていない
ひとが幸福を感じるのは、愛情空間と友情空間でみんなから認知されたとき
幸福の近道は、金銭的な報酬の多寡は気にせず、好きなことをやってみんなから評価してもらうこと
能力があろうがなかろうが、誰でも好きなことで評判を獲得することはできる
必要なのは、その評判を収入につなげるちょっとした工夫
恐竜の尻尾のなかに頭を探せ
ロングテールにも様々なジャンルで構成されている
ジャンル分けを繰り返すと無限のロングテールをもつ市場では、いずれは誰もがショートヘッドになる
自分の好きなジャンルでショートヘッドになる
流通コストがゼロになった「フリー経済」なら、会社が相手にしなくても自分でやれる
「好き」を仕事にすれば、そこには必ずマーケットがあるから空振りはしない
「好き」を仕事にしたいのなら、ビジネスモデルを自分で設計しなければいけない
伽藍を捨ててバザールへと向かえば、そこにはきっと、君にふさわしいニッチがあるに違いない
あとがき
誰もがうらやむ成功を手にできるのは限られた人で、大半はロングテールで生きていくほかない
バザールのなかで恐竜の頭をみつけること