📖プロパガンダゲーム📖
2022年7月25日(月)読了
大手広告代理店「電央堂」の就職試験を勝ちあがった大学生8名。彼らに課された最終選考の課題は、宣伝によって仮想国家の国民を戦争に導けるかどうかを競うゲームだった。
宣伝広告の本質、ネット社会における民主主義とはなにかを読者に問いかける。
相変わらず探偵ものの本など探しているうちに、こちらの本にたどり着きました。
探偵ものではないですが。
プロパガンダとは、「特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った行為のことである。 通常情報戦、心理戦もしくは宣伝戦、世論戦と和訳され、しばしば大きな政治的意味を持つ。 政治宣伝ともいう。」とのこと。
この作品では、政府チームは仮想国家の国民をどう戦争に導けるか、レジスタンスチームはその戦争をどう阻止するか、各々のチーム内で広報戦略を練り情報戦を繰り広げる。
でも、チームの中には相手チームのスパイもいたりして。。。
最後に勝利するのはどちらのチームか。
私達が現実に見たり聞いたりしている情報は、実は意図持って公開されていているものももちろんあるだろうし、それを自分自身がどう受け止めるか、自分なりのある基準に基づき判断をしているつもりでも、知らずしらずにベクトルが歪められていることもあるかもしれない。
なかなかおもしろい小説でした。
ただ、最後の最後でもう一波乱あるのかと思っていましたが、唐突に終わった感じが否めなかった。
でも、それなりに楽しめて、それなりにいろいろ考えさせられた本でした。