【カーテン 花 女の子 りんどう 漫画】

『今から』って決めて
インスタで目に入ってきた情報5つを取り入れて物語をつくって投稿しています



ある日の夜

眠りにつくために灯を消して気付いた

カーテンの隙間から光が漏れている

いつもなら外の街灯の弱い光で気にもならないのに

明るく揺らめいた光が差し込んでいる

どうしようかな

悩む

宇宙人がいたら

UFOがいたら

連れ去られたら

どうしようと考えたことはあったけど

目の前に不思議な現象が現れると動けない自分がいた


悩む

ちょっと眠たくなってきた


どうしよう


悩みながら私はそのまま寝落ちてしまった

多分

目が覚めたとき

良く寝たと満足して起きた


私は朝は弱い

とりあえず二度寝していい時間か時計を確認しようとして

気付いた

時計の針が進んでいない


電池が切れたのかな


とスマホを確認した

スマホの時間もすすんでない

何分だったかまでは覚えてないけど

最後に観てからずいぶん経った気がする

寝る前の状況を思いだし

窓をみた

カーテンの隙間から変わらず揺らめいた光が漏れている

怖い

誰か…

家の中を探す

寝室に両親が寝ていた

揺さぶっても

たたいても

大声で呼んでも

全く起きない


寝息すら聞こえない


息は…してるように感じないが

身体は暖かい

生きてる…

と思う…

電話しようとスマホを取り出すが

圏外でつながらない

家の電話なら

と走るが電話は繋がらなかった

外に…

と玄関へ行ったが扉は開かなかった

時計をみた

やっぱり時間は進んでいなかった


わけがわからない


怖くて不安で

涙が出そうになった

カーテンの向こうを確認するしかないと思った

とりあえず手に取った

バドミントンラケットで


おそるおそるカーテンの隙間を開いた


みえたのは

白いようでいろんな色に輝く梯子だった

内心ほっとした

梯子……

上に続いていた

少し上は雲のようなもこもこしたモヤで観えなかった

仕方なく登ってみることにした

怖いはまだある

けど

漫画のような出来事


ちょっとワクワクした


安心はしてないし油断もしてない

そう自分に言い聞かせた


雲のようなもこもこにはすぐにたどり着いた

もこもこは

綿みたいだった

梯子の出口だけちゃんと空いていた

もこもこの上にとりあえず

靴を投げてみた

落ちない

よし

私は慎重だった

先日読んだ漫画で落ちていったシーンがあったからだ


意を決してそっと降りてみた


落ちない

素足にもこもこは心地よかった


ふわふわしていた

一面真っ白

私はとりあえず歩いてみた


道はない

目印になるものを求めた

不思議と目の端にお花畑がみえた

りんどうやひまわり

薔薇やケイトウ

知らないお花や植物が咲いていた


綺麗


とっても心苦しかったけど

5輪だけ…

りんどうのお花を摘んだ

お花やつぼみがたくさんついていたからだ


なくなるまでは探検してみよう


りんどうの花や蕾などをたどれるように

歩き出した

そろそろ竜胆のお花も蕾も葉っぱもなくなるころ

遠くに人がみえたような気がした

おそるおそる近づいた

どうやら女の子の用だった

少しずつ少しずつ

いざとなったら逃げられるように

ちょっとへっぴり腰で近づいた

女の子は気付いていない


ようやくはっきりと見えるきょりにきた

女の子は


私だった


私は怖くなった

逃げようと思ったとき

私は私に気付かれた

怖い

声も足も出なかった


ねぇ


話しかける声も

私だった

ねぇ  私


相手は私と知っていた

私は怖かった

振り向けなかった


肩に手をおかれて

ビクってなった


ねぇ

ひとりじゃないよ


声はとても優しかった

怖かったのに安心できた


よくわからないけど

嬉しかった


あなたがいるから?


ようやく声が出て

問いかけた


みんないる


そう答えた

初めて私は顔を上げて私の目を観た


私の瞳は

私の大好きで大切なヒトの瞳と同じ色だった

その瞳の色は光の加減か

揺らめく光を反射していろんな色に観えた

私はその色の瞳を全部知っていた


ありがとう


そう伝えた

泣きそうだったけど

最後まで泣かなかったのは私の意地だった


私の手に触れた


瞬間

私はベッドの上で私と話していた時と同じ態勢だった

夢か

夢遊病か

って現実に言い訳をしようとしたとき

枕元に

白いもこもこがちょっと不器用なラッピングで飾ってあった


この不器用さは私だろ

そう直感した

塞ぎこんでいた私の時間はその瞬間明けた