和室で犬を飼うとき、知っておきたい対策
犬三匹と暮す「おひとりさま」です。
周囲に気を遣わずに、犬と生活したくて、家まで建てました。
ま、ローコスト住宅ですけど。
今の家はフローリングで、その上にカーペットを敷いています。
理由は簡単で、
犬の足腰を守るためです。
飼っているのが胴長体系の小型犬でして、
腰椎ヘルニアや脱臼がハイリスクなのです。
この種の犬たちにとって、
フローリングのような滑りやすくて硬い床はNGというわけです。
ことほど左様に、新居では「犬仕様」に気を使いました。
これには理由があります。
その前に住んでいた貸家で、かなり痛い目をみているのです。
和室の畳で、犬を飼ったらどうなるか?
貸家では、和室を犬部屋にしていました。
当然、畳です。
畳は、適度にクッション性もあるし、独特の香りも落ち着きます。
肌触りも悪くないです。
犬たちもまんざらでないようで、
ひっくり返って背中をこすりつけているとき、
恍惚とした表情でした。
ま、そこまでは最高です。
でも、世の中そんなに甘くないですね。
犬は、畳をダメにしてしまうのです。
まず、畳を掘ります。
ここ掘れワンワンとばかりに、
高速ドリルのように一心不乱です。
繊細なイ草など、ひとたまりもありません。
ズタズタの、ボロボロです。
イ草が敷き詰められた表面の下、
あれはワラでしょうか?
馬のエサかと思うほどに、
大量のワラが掘り出されます。
人間の住む和室が一転、
家畜小屋の様相です。
そして、もうひとつ。
犬の粗相問題。
ひとことで言うと、おしっこですね。
トイレトレーニングが不十分な子犬は、
もうどうしようもありません。
ものの数秒で、
おしっこが畳の中へ染みこんでいきます。
トイレットペーパーを押し付けたり、
叩いたりしても、
とても全部は吸収できません。
犬が歩き回る畳ですから、
強力な消毒剤や殺菌剤は使えません。
カビが生える前に乾燥しますように
こう祈るしか手はないのです。
案の定、引っ越すときに畳をひっくり返したら、
真っ黒に変色していました。
カビなのか、腐敗なのか、
検証する勇気は毛頭ありません。
和室の畳は、全部交換となったのでした。
和室で、犬を飼おうとしている方へ
経験者から申し上げると、
畳には絶対に対策をしておくべきです。
フローリングマットなど、水分を通さない素材のマットを敷くのも方法ですね。
私の場合は、プラスチックのすのこを敷き詰め、その上に地厚ビニールシート、そしてマットなどを敷いていました。
ただこの方法だと、費用がかかる上に、畳の良さが全く生かされません。
畳の特性を生かしたいなら、人工畳が選択肢です。
プラスチックやビニール製の畳で、カビにくく、毛羽立ちにくいです。
天然素材ではないので、劣化しにくいのです。
値段にもよりますが、安っぽくなく、イ草の畳と近い手触りの製品もありますね。
某工務店のモデルハウスで見かけましたが、なかなか素敵でした。
ただ、畳独特の香りはありません。
あるいは、そもそも外でしか排雪しない犬と暮らすという手もあります。
柴犬に代表される日本犬は、室内のトイレは使わないとも聞きます。
個体差はあるでしょうけど、ある程度のしつけは可能でしょう。
ただし、犬も年を取れば、トイレに間に合わないことがあります。
そうなると、う~ん。
やはり、畳で犬を飼うのは、
相当な覚悟が必要ですね。
私は、まあヘタレなので、
犬と暮らすために家が必要だ、
こうなったわけです。