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いきなり食器棚を買うことになったこと。

昨日何の媒体だったか、ニトリのものすごーく便利そうなマグネットキッチンボードなどというものの紹介が流れてきて、

おっ!これはなんとなくいいな!

と直感で思ったので、今日、ニトリに走った。
とにかく先日からネットでキッチンが片付くためのあれこれを探していたが、この大容量だとまあ結構入るだろう。

だいたい家はいつも食器棚が一つで足りたためしがない。
どの家に住んだ時も、だましだましサブの食器を収納するものか、あるいは、サブの食器棚を使ってきた。
今の仕事場も、とうとう食器があふれ出しそうで、それ以外のボールや鍋の位置もあれこれ考えて、もっと効率よくしたら、もっといろいろなことができるだろうにと考えてきた。

母は、あれこれやりたがる。
が、当然のように、高齢なのでできないことが多い。
本人にそのつもりはないのだろうけれど、自分が高齢のためにできないことは、すべて私のせいになっているような気がする。これでは、小さな子どもである。
私が調理するのなら問題なくても、母が調理するので、できるだけ負担を軽くしなければならない。
私はちょっと重ための鉄のフライパンや、重ための鍋などを使って調理するのが好きであるが、何かの拍子で、それを自分なりの置き場に置いたままにしていたりすると、母からの苦情になる。

重たいものを持てないのに・・・。

これをどかせてくれないと何もできない。

私は重たいもののことを考えただけでストレスで腰が痛くなる・・・。

こう書いたらどんなニュアンスになっているのだろうか?と思わるが、言われる方にしたら、それこそストレス、というよりプレッシャーである。
嫁に来たてで同居していたころは、お母さんのお台所に入れてもらうのだから、すべてお母さんの言うとおりだった。
そりゃあ、言うこと聞かないとすべて注意された。
別居してから一緒にお台所に立つときも、一緒にやっていたころと違うことをしたら、即座に、

忘れてしもて・・・。

と注意された。

基本的なお料理の仕方は教えてもらったので、しかもお母さんのはおばあちゃんからの直伝のだから、まあしっかりしたことだったと思う。
ただ、誰でもそうだけれど、自分のやり方が一番と思っている人といるのは苦痛である。

それっていいなと思えるけど。
調理科のある高校に勤めていたときには家庭科の先生に、思い切りいろいろ教えていただいた。
そうそう決まったものではなくて、意外に自分が勝手にしていたことが理屈に合っていたということも多かった。

別居して、勝手に自分流のお料理をしていたが、それが結構合っていたのだなということもあった。
例えば、この春に大阪の創作料理のお店に行ったときに、真鱈のムニエルセロリソースが出されたが、これって、やり方は私が若いころに、

こういうものだろうな・・・。

と思いながら、白ワインとローリエを使って作っていたのと同じやり方のようだった。
お店の人と距離が近いときには、そして許されそうなときには、私は思い切りそのお料理の仕方を教えてもらう。

母はあれこれ作ろうとするが、母に言わせると、絶対に私が作るほうがおいしいらしく、めずらしい食材などがあると、

私が作っていいんかな?と思て・・・。

と言って、私が作るのを待っていたりする。

私はそんなことを言っているうちに、兄が、パイ生地をの作り方を教えてくれなかったことを思い出して、それも、兄は、私がミルフィーユを作りたいなどと言ったら、

冷凍パイシート買って来たらいいやん・・・。

と言われたのを思い出していたのだけれど、

そうだ!冷凍パイシートでいいから、あさイチクロワッサンを作って、カフェ・オレなんかいいなとか思ってしまう。

母と私は性格が違う。
誰かに何かをしてほしいなんて、そもそも人生観にない。
自分がこうであればいいなということには誰かを当てになどしないで、ちゃっちゃと動いてしまう。

昨夜、私は母に、

こういうのあったら、便利じゃない?

と言ったら、

何を言い出すの?

と言われるかと思ったら、

いいやん!?

と目が輝きだした。

おまけに、

私、今日、教室用のシュガーミルクを買ってこないといけないんだけど、カルディ行くからイオン行くけど、一緒に行く?

と言ったら、先日来のあれこれから、

私はいい。

と言っていたが、

ちょうど冬のお洋服見たかってんけどなあ・・・。

と言い出した。

最近、母が来てからユニクロによく行くようになった。
この件で、私は友人に叱られたことがある。

正直、ユニクロでうまくおしゃれのできる人って、上級だと思う。

と言ったら、怒られた。私の真意が伝わらないのはなんでだろうか?

母と私は一番欲しいのはいろんな色のタートルネック。
私がユニクロがあんまりと思ったことがったのは、お気に入りのタートルネックばかり着ていて、洗ってばかりしていたら、ヘビーローテが原因で、すぐにほつれてきたことがあったからである。
これはユニクロのせいではなくて、私のせいである。
だから、いっときはユニクロから遠ざかっていた。
なぜか?
毎年タートルを買うことになり、高くつくからである。
それでなんで怒られるのかわからなかった。

ニトリに行って、そのお目当てのキッチンボードを見ていて、私は思った。
家にはマグネットはいらないなと。
それで、他の食器収納を見ていると、結局キッチンボードどころでは済まなくて、これは食器棚を買わなくてはいけないところまで来ているなと思い始めたのである。

そしたら、ニトリにはたくさん食器棚があるということに気付いた。
それも、あれこれサイズを合わせてコーディネートもできるのである。
家具は大好きだけれど、今回は家具屋さんに行くつもりがない。
そんなきちんとした家具よりも、むしろ機能性が高い方を求めたい。

ということであれこれ条件を言って、見積をしてもらったら、なんと、それは相当昔とはいえ、嫁入り道具で用意した、今もドーンと鎮座ましましている食器棚よりも随分値段が張るということに気付いた。
でも、コーディネーターさんによると、相当長く使えるということらしい。
母が初めての一人暮らしをしたときには、実家にあったものは相当処分して、やっぱりニトリで仮初めという感じで買ったけれど、母には使いにくかったらしい。

今の食器棚は、自分に力でなくてソフトクローズだとかで(名前を間違えていたらすみません。)、力を入れなくても開くようにできているらしい。

そもそもおばあちゃんが楽にキッチンに立てるようにと考えていたのであるから、やっぱりそこは外せない。

が、私が支払う金額がどんどん変わっているような気がする。
これは母のせいではなくて、私のせいである。
いろいろ条件をクリアするために、そうなっていったのである。

御見積書を作ってもらって、できるだけ早くに設置してもらえることになった。

一階に降りると、母がトイレに行っている間に、またまた先日から母がそれがあったら便利だと言って楽しみにしていたものが置いてあるのに遭遇した。
母がいない間に、あれこれ説明をしてもらって、母が出てきたころには、母の単純な質問に答えたら、それで終わりになっていた。
明日にでも行けば、とりあえず話はついて、来週には入れてもらえる。
母は子どものように喜んでいる。
再度二階に行き、必要なものを調査し、これさえあれば一緒に申し込めるというカードを持ってきた。

母はルンルンしている。
大きな買い物をすることを咎めている様子もない。
確かに昨夜も、

それくらいやったら便利になるために、買ってもいいかなあ・・・。

と言っていた。

その足で目指すはイオンショッピングモールに行き、母のためにユニクロに行った。

あるある。きれいな色のタートルが、今年も新色を含めていろいろたくさんあった。
思わず、

いいねえ・・・!

となって、母も私もそれぞれに好きな色のセーターを手に取っている。
何にも買うつもりのなかった私が手に取っていたのは結局タートル3枚。

以前もあった。
私が買おうかどうか迷っていると、

ええやん、ええやん。買うたら。私が払うんと違うねんから!

と言って笑わせてくれた。
どうせ、買えばいいと言うに決まっているし、もう買うことに決めていた。
第一、仕事着を一枚も買わないなんて、どこか生徒さんたちに失礼な気がするので、そこは倹約するところではない。

母のお洋服選びにお付き合いして、スタッフの人にあれこれアドバイスをいただいて、ベストやカーディガンなどを見てもらう。時間が掛かって申し訳ないなどとあれこれ言っていると、

いえいえ、楽しそうでほっこりします。

とにっこり笑ってくれた。
おまけに試着室にたくさん持っていくことを申し訳なく思っていたら、

適当に来て買わないものなどは外に出してもらって、スタッフに行ってもらえれば、それでいいので・・・。

などととんでもなく親切で、二人は入れる試着室まで案内してくださった。

結局あれこれファッションショーをして、それぞれに会計をすると、10円違いでほぼ同じ金額になったので呆れた。

母の服を見に来たついでに、三枚選んだダメ押しでグリーンのタートルとプリーツスカートを足して、同じだけ買っているという・・・。

その後、疲れたので、サンマルクカフェに寄り、これはよく一緒に京都に旅行に行くときに、難波で待ち合わせた思い出のあるカフェであるが、そこで、パフェなど頼もうということになったけど、私はむしろパンが食べたいと話していたら、一緒にサンドイッチを食べることになってしまった。

ああ、満足じゃ・・・。

という気分。
接客について、あれこれ言っている私。
ちょっとばかりビジネスマン的な顔をする。

ニトリはうまいなあ・・・。
家の教室でも真似してみようかな・・・?

などとあれこれ大きなことを言っている。

あんた、食べるの早いなあ・・・。

と言われると、

当然!昭和のビジネスマンですから!

などと答えている。

帰りにカルディに寄って、生徒たち用のクリーミー・シュガー・パウダーを買い(これは純正ココアに入れると本当においしい。コーヒーでもいい。)、ついでに私用のコーヒーと、ワインのおつまみなどを買ってきた。

本当に充実したお買い物。

こうして街に出て、お買い物もしないとダメだねえ・・・。

と話して、明るい気分になった。

私は自分のしたいことは、全力で自分でやれるようにもっていく。
それはそれは粘り強く。
でも、誰かにしてもらうタイプの人もいるのだろうと思う。
母はいつも、若いころからいつも、

○○が~してくれへんから・・・。

とよく言っていた。

母は母。私は私。

いつになったら、私がそのことを受け入れられるようになるのだろうか?


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櫻井真弓/国語大好き!(&数学)
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