スタジオにおける感染症対策 #今日の最適化
感染症対策はおそらく2021年の夏までは必要となるだろう。
今回の記事では感染症対策の最適化についてレポートする。
人と人が話す対談スタジオは飛沫も飛ぶので飲食店以上に感染症対策をしなくてはいけない。利用者に安心してもらえるようヒマナイヌスタジオでは以下のような対策を行っている。
(1)換気対策
エアコンと空気清浄機を24時間作動させること。これだけでは換気にならないので重要なのは外気導入となる。スタジオのドアを開放するとともにグランドレベルで外ドアも利用者が出入りする時間帯は開放する。これにより二次的にドアノブに触らなければいけないという利用者の接触リスクを減らすことが出来る。
(2)除菌対策
次に除菌対策である。手指のアルコール消毒を設置するのはもちろんだが利用後のテーブルやマイクの消毒は念入りに行う。これらの清掃でダスターを使い回すのでは雑菌をこすりつけているようなものだから毎回使い捨てダスターを使ってアルコールを拭き取る。
さらに「消毒済み」スタンプを作成し日時と時刻を記入し作業が終了した場所にポストイットを貼ることにしている。これはドトールなどの飲食店のトイレにあるチェックシートにインスパイアされて作った仕組みだ。
さらにオゾン発生器を設置し営業終了後はスタジオを密閉して終夜運転を行う。これによりスタジオ内は減菌されクリーンルームと同じ状態になる。収録を行ったあともオゾン発生器をオンにして除菌を行う。オゾンは取り扱いがむつかしいと言われるが有人施設向けのオゾン発生器を使用し、かつ無人の時に除菌を行い利用時は最小限の出力にとどめるなどのコントロールを行っている。オゾン発生器を使うと空間の匂いが変わるのでその効果は極めてわかりやすい。
(3)飛沫対策
対談というのは映像的に人と人が向かい合って行うのでアクリル板による対談ウォールを2020年3月の段階で設置した。対談ウォールはかなり大きく実際のスタジオでは存在感があるが映像になるとほとんど気にならない。逆にあまりに自然すぎて何もない空間でマスクなしの出演者が対面しているようにも見えるので動画を配信・収録するときは必ず「アクリル板ごしに収録してるのでマスクを外しています」と言及してもらうようにしている。
以上のように「換気対策」「除菌対策」「飛沫対策」を行い自動スイッチングによる無人オペレーションで収録・配信することで利用者とスタジオ管理者はほとんど接することなくサービスを提供している。
利用者は必ず事前に申込みを行い氏名などはわかっているので入室時に名前の記入などは行っていない。名前を記入するのにペンなどの接触ポイントを増やすほうがリスクである。体温計については導入している施設も多いがスタジオは不特定多数が利用する施設ではないので予約者に体調が悪い場合はキャンセルしてもらうよう事前に周知を徹底することで体温計の設置は行っていない。
感染症対策は地道な作業の積み重ねなので3つの対策をこまめにチェックしながら安心できるスタジオ運営を心がけていきたい。