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論文読みながら、どうぶつの森をやってみたら全然進まない

一般社団法人ヒマラボ代表理事のモリタヤスノブです。
最近また「どうぶつの森」をやっていきたいなと不意に思い立ちまして、以前少しやったことのある「何か気になることが出てくるたびに論文読んで、それを参考に進めていく」という「なかなか進まないどうぶつの森」を改めてやっていこうかなと。

最初は以前の進め方と同じ感じなので、前書いたものも参考にしながら進めていきます。それでは始まり始まり。

まずはたぬき開発で受付から。

7文字を復唱しまくるなんて仕事してる感出してるけど大丈夫なんか・・・
しかも、一緒に来るんか・・・これ以降の受付どうするつもりなんや・・・

と怪しさを感じつつ、とりあえず身だしなみを。

普段はこれより目が開いていません

一応自分にもっとも近い目のパーツを選び、目の色もヒマラボカラーにしました。

さあ始まるぜ無人島生活なんて意気込んでいると、

重要な問い

え・・・北半球と南半球・・・どっちにしたらええんや・・・

こんな大きな選択簡単にできますかいな。こういうときは論文検索だ。

それでは北半球、南半球のキーワードで論文を検索。CiniiやGoogle Scholarで調べてみましょう。

どん!

産業革命前の大気中二酸化炭素の緯度分布
(松枝 秀和(2013)、日本地球化学会年会要旨集 60(0)、50)

どどん!

北半球大気の二酸化炭素濃度はなぜ高いのか?(Why Is Atmospheric Carbon Dioxde Concentration Higher in the Northern Hemisphere?)
(冨塚 明(2013)環境科学会誌 = Environmental science 26(4)、374-387)

なんだか大気中のCO2に関するものを見つけたぞ。読んでみよう。

研究内容をかいつまんでみると

どちらも面白いです。まず松枝(2013)によれば、北半球は南半球よりも二酸化炭素濃度が高い!そしてそれは人類活動による影響。何もしない場合は南半球のほうが二酸化炭素濃度が高い。

松枝(2013)
・現在の大気中 CO2 の分布は、年平均の分布としては、北半球が南半球に比べて濃度が高い
・この南北分布の形成には北半球中高緯度の人類活動による化石燃料燃焼によるCO2放出が大きく寄与している(産業革命以後の人為源CO2 放出量の急激な増加も関係)
・人類活動がない場合、南半球が北半球に比べて濃度が高く、現在と逆。
・熱帯で相対的に濃度上昇するピークが形成されている
・地上観測に比べて上空の観測期間は短く、緯度勾配の変化も小さいがうまく変化を捉えれれた。

そして冨塚(2013)によれば、やっぱり化石燃料の消費から北半球のほうが二酸化炭素濃度が高く、森林伐採などの影響は大気濃度差に影響与えるほどではない!

冨塚(2013)
・現在の南北の濃度差は主に北半球に強く偏在(約95%)している化石燃料からの二酸化炭素発生量によるものである。
・森林伐採などによる二酸化炭素放出量,海洋や森林への二酸化炭素取り込み量の南北での差は現在の大気濃度差に影響を与えるほど大きなものではなかった。
・海洋と森林への小さな取り込みの差もお互い相殺しているものと思われる。

木を切り倒す可能性はどうぶつの森でもありうるけど、そこはCO2濃度への影響はあんまり気にしなくていいのか(元々気にしてなかった)。

さあどうするんだ

これはあくまで地球の話。このどうぶつたちが住む星ではどうなのか。おおよその環境が近いとした時に、自然状態なら南半球のほうが二酸化炭素濃度は高い。

どうぶつの森なんて自然状態バキバキのタイトルだし、これは環境考えても北半球か・・・その刹那、ふとよぎるこの2人の言葉。はっ!

こいつら最初から無人島に渡ろうとしてたんじゃないのか・・・。

移住パッケージそのものがビジネスになるということは、そこにニーズがある。今いる場所から離れたい欲求が生まれている。陸地はきっとどうぶつ達による開発が進み、もはや手が付けられない環境破壊をしてしまっているのではないだろうか。これはもう地球で起きている二酸化炭素濃度の違い以上の何かが起きている可能性がある。

(どことなく目の焦点が合っていなかったのは、このせいだったのかもしれない)

ニコニコしやがってたぬき開発め。

北半球を最初にオススメしたのは、もしかして・・・。北半球に着くや否や飛行機から強制的に降ろされ、地下労働50年だったかもしれない。次の南半球に向かう客を求めて、たぬきは受付に戻るだけ・・・危ないところだった・・・。

南半球だ!

(小さい声で「しょうかー?」なんて確認をいれているあたり、2人とも一緒に来る気満々だ)

でしょうか?じゃない!南半球だ!

そもそも慣れた環境に行くなんてのも、探究的な姿勢に反する。

ったくもう序盤から悩ませやがって。

さあ、島に連れて行け!

と思ったら次はこれだ・・・・

いくつかの島の地図・・・だと・・・

島の地図を選べ・・・・?

さて、どう対応しましょうか。

それはまた次の論文を読んで考えることに。

始まっていきます。全然進まない、どうぶつの森。


#やってみた大賞

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モリタヤスノブ/ヒマラボ代表理事/福岡大学商学部シチズンサイエンス研究センターセンター長
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