見出し画像

遠い未来を見て、人や社会との繋がりを意識した仕事をしたい。(持続可能な資本主義)

新井和宏著「持続可能な資本主義」を読みました。

著者が投資信託の運用を行う鎌倉投信は、投資判断をする際に数字だけではなくて、その会社が「これからの社会に必要とされる会社か」「経済性と社会性を両立する会社か」を軸にして、短期ではなく長期で投資を行っている。

投資のリターンは一般に「お金」である。しかし、「リターン=お金」というシステムが行き過ぎると環境破壊・格差や貧困・信頼関係の消滅・社員の健康負担など、社会や心をダメにしてしまう。

そこで、鎌倉投信では、利益のことしか考えない極度な効率主義の資本主義の仕組みに対して、「リターン=資本形成×豊かな社会の形成×豊かな心の形成」という新たな仕組みをつくり育てている。

鎌倉投信が販売する「結い2101」という投資信託の詳細が気になったのでWebサイトを見てみた。鎌倉投信が「いい会社」として投資する企業の一覧とそれぞれの企業の特徴・投資先に対する鎌倉投信の視点がかなり丁寧にまとまっていた。

このページを見て、鎌倉投信がいかに投資先企業や投資家の繋がりを大切にしているか、お金だけではなくて社会や心を豊かにする仕組みづくりを大切にしているかが伝わってきた。

そして何よりも、それぞれの「いい会社」がどのような会社なのか読むのが面白いなと思った。

また、鎌倉投信Webサイトには「結い2101」への想いとして、下記のようなメッセージがあった。

「結い2101」(ゆい にいいちぜろいち)には、次なる世紀“2101年”に向けて、人と人、世代と世代を“結ぶ”豊かな社会を、皆様と共に創造したいという想いが込められています。

この本を手に取って、魅かれる部分があるのは、わたしも、今、今年、この数年ではなく遠い未来を見て仕事をすること・人や社会との繋がりを意識した仕事をすることへの憧れがあるからだと思う。

例えば、自分があと50年生きるとして、2070年、人や社会とどのように関わっていたいか。その未来に繋がる行動を、今できているか。今、一つでも、思い描く未来に繋がる行動を始められないか考えてみた。

2070年、70代のおばあちゃんになった時…

街の人との繋がりが欲しい。
 ⇒自分の住む街でお金を使う。街のボランティアに参加してみる。

素敵な音楽を楽しみたい。
 ⇒好きなアーティストにお金を使う。知らない音楽を聴く。

美味しい食事を大切な人と共有したい。
 ⇒大切な人に声をかける。好きな店に行く。

本を読み、学び続けたい。
 ⇒読書を習慣にし続ける。好きな本屋さんでお金を使う。

映画で新しい世界に触れ続けたい。
 ⇒映画鑑賞を習慣にし続ける。好きな映画館でお金を使う。

新鮮な空気や美しい風景を堪能したい。
 ⇒環境の持続可能性を意識した生活をする。長く使えるモノを選ぶ。

あったかいお風呂に入ってほっこりしたい。
 ⇒好きな銭湯や温泉でお金を使う。

孤独で辛い人が少ない社会が良いな。
 ⇒他者の気持ちを想像し続ける。心があたたかくなる仕事をする。

お金が無くて苦しむ人が少ない社会が良いな。
 ⇒貧困、社会保障について現状を学ぶ。現場に行く。

失敗しても立ち直るチャンスのある社会が良いな。
 ⇒失業、犯罪、貧困、暴力の現状に関心を持つ。

異なるモノを排除するのではなく対話により新しい価値を生み出す社会が良いな。
 ⇒他者との違いから価値を生み出す対話について学び実践する。


大切なモノ、好きなモノにお金を使い。気になる本を読んでみようと思う。