ビジネスを拡大しないという選択肢あり(本屋、はじめました 増補版)
辻山良雄著「本屋、はじめました 増補版」を読みました。
荻窪と西荻窪の間にある、本屋Titleを始めた辻山さんのお話です。
以前、同じく本に関わる人で、ひとり出版社夏葉社を営む島田潤一郎さんの「古くてあたらしい仕事」を読んだ際に、本屋Titleの存在を知りました。
昨年末、ついに本屋Titleに初めて行けました。
駅から少し離れているのに、そこだけ賑わっていました。
良い意味で、小さなお店でした。
その小さなお店に、選び抜かれた本がギュッと並んでいて、また行きたい、ワクワクする空間でした。
その時は、工藤あゆみ著「はかれないものをはかる」を購入しました。
何度か本屋さんで見かけていて、優しくて、大切な本になりそうだなと、気になっていた本です。
大きめの書店でも取り扱っていないことも多い、本なのに、本屋Titleで再会できて少し嬉しかったです。
そんな本屋Titleは、どういうプロセスと想いで作られたのかが、この「本屋、はじめました」に書かれていました。
静かな語り口だけれど、著者の経験や想いが綴られた文章に、引き込まれていきました。
その時、その時、目の前にある業務や出会いを大切に仕事をする。
自分に正直な生きるには、ビジネスを拡大しないという選択肢も選ぶ。
そういう生き方、働き方、素敵だなと思いました。