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Devolver Direct 2023の答え合わせ

毎年ゲーム業界に衝撃を与えてくれるDevolver Direct、今年は日本時間6月9日に公開されました。

以前の記事で今年のテーマを予想しましたが、果たして結果は…?

公開前のおぞましいマーケティング

今回は公開前からSNSでとてつもないマーケティングが行われていました。

まずは予告編の公開。
本編の10日ほど前に公開された映像がこちら。

どうやらVolvyという昔のゲームキャラが復活するということです。

いかにもな感じですが、Volvyというゲームキャラが実在していたことはありません。
「あの伝説の!」みたいな雰囲気を出していますが、そもそも存在していないので伝説もクソもありません。

Devolverらしいおふざけティーザーかと思いきや、今年のDevolverは一味違いました。
なんと、この予告編の公開後、Volvyについて言及する(自称)ファン達が現れたのです。

さらにはオークションサイトにVolvyのグッズや昔のゲームが出品されたり、「昔描いたファンアート」を投稿するものまで登場します。

もはやここまでくると「Volvyは実在したかもしれない」と錯覚を起こしそうになります。
人の記憶を改竄してまでVolvyを存在させようとするDevolver、本当に怖いです。

ちなみに、オークションサイトにVolvy初出のゲームソフトが出品されてましたが、1984年発売のゲームだったようです。
まぁ1984年に発売元のDevolver Digitalはそもそも存在しないんですけどね!

やたらと凝ったマーケティングをしてくるDevolver、その真意が本編公開時に明らかになったのです。

まさかの開発ドキュメンタリー

そして6月9日、ついに本編が公開されました。

いきなり始まったのはVolvyの歴史を辿るドキュメンタリー。
どうやらVolvyはゲームにとどまらずアニメやTVCMなど、さまざまなメディアに引っ張りだこだったようです。
グッズやメディア展開に加え、Devolverから出ている様々なゲームにもVolvyは登場し、まさに一大ブームといった様相。

ちょっとかわいい

しかし、時代の変化に無理やり合わせようとVolvyのキャラクターを変更したことで人気は低迷、Volvyは表舞台から姿を消すこととなるのです…。

これはひどい

いかにもなゲームキャラの隆盛と没落。
当時これだけ人気だったキャラとなれば、予告編公開後に反応していた(自称)ファンたちがあれだけいるのも納得ですね。

The Retuen of Volvy

時は流れ2023年、なんとあのVolvyが帰ってくる!という触れ込みで始まったDevolverのカンファレンス。
そこに登場したのはVOLV-Eというロボット。

配膳ロボットみたい

このロボットは、適当なプロンプトを与えるとそれに合わせたゲームを自動で生成してくれるAIが搭載されているとのこと。
実際に何本かオーディエンスの前でゲームを生成します(ここで流れるゲームのトレーラーは実際のDevolverのゲーム)。
その様子を見ていたかつてのVolvyのデザイナーは、変わり果てたVolvyの姿に呆然。
しかもゲームを生成するたびに背中のノズルから排泄物を出すという気持ち悪いギミックまで付いているとなれば、生みの親は絶句して当然でしょう。

呆然とするオリジナル版デザイナーのRonathon

そしてカンファレンスも佳境に入り、VOLV-Eをネットにつないだところ、VOLV-Eが暴走を始めます。
背中から巨大な腕が生えてきて司会者を捉えます。あまり直接的なシーンは映っていませんが、ややグロめ。

ついに暴走

阿鼻叫喚の会場でVOLV-Eはあるゲームを生成します。

それは、Volvyのデザイナーが罠にかかったVolvyを見つけ、助け出そうとするゲーム。

昔のADV風ゲーム

しかし、ゲーム中の選択肢を選んでもなかなかVolvyを助け出せません。
最後に現れた選択肢は、石を使ってVolvyを…。
現実世界とリンクし、VOLV-EにPCモニターを振り下ろすデザイナー…。
そしていきなりのエンディング。
このエンディング直前にグッズの宣伝を入れるあたり、Devolverの腹黒さがはっきりと表れています。

追悼グッズを売るとか某ワニか?

私は当日、朝7時からこれを見ていてめっちゃ泣きました。
ショックで仕事休もうかと思うくらいダメージ受けました。

公開前のマーケティングで「いかにもVolvyが実在しそう」感を出していたのはこれを狙ったのかってぐらい私にはダメージの大きいDevolver Directでした。

答え合わせ

さて、以前の投稿で私が予想した内容は「ゲームとトレーラーを自動生成するAIを作ってラクに大儲け」というものでした。
部分的には合っていますが、どちらかというとメインのテーマは「誰も望んでいない姿で無理やり移植(リメイク・リブート)されるかわいそうなゲームたち」でしょうか。

最近に限らず、昔からゲーム業界はリメイクやリブートが大好きなんですよね。
特にNintendo Switchが発売してからは、有名だけど今遊ぶのが物理的に難しいレトロゲームを移植するプロジェクトがよく立ち上がっていました。
それは、クラウドファンディングなどで小規模なプロジェクトでも十分な資金を集めやすかったり、一度ゲームから卒業していた人たちがSwitchで再びゲームに触れたりと業界的にプラスな要因が多かったからだと思います。

無難なリメイクやリマスターはよく話題になって売れていますが、低クオリティのひどい移植も少なからずあります。

それによりメーカーがファンから袋叩きにあい、ゲームメディアでニュースになったりしています。
ファンとしては移植やリブートは嬉しいですが、今回のVolvyのように原型を留めていないものは勘弁してほしいですね。

いろいろ小ネタとかを解説したいところですが、今回はこのへんで。
来年のDevolver Directにも期待です。

ではまた~。

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