
2020年のゲーム振り返り(恒例編)
ひとつ前の記事で突然の日記を書いてしまったけれど、こちらが今年遊んだゲームの数々を思い出す、年末恒例のアレになります。
今年の所感として…購入したゲームの数は昔と比べて減ったのだけど、ゲームから得た全体としての充実感はそんなに変わっていない。むしろ上がっているかもしれない…と感じている。ただ、その充実感を得るためには、自分のゲームに対する好奇心をゲーム専用機の買い切り作品だけに絞らず、スマホやPCといったプラットフォームへの拘りを無くすことや、Xbox Game Pass(サブスクリプション)のような新しい配信形式を活用する貪欲さも必要になってきているように思う。
勿論、ゲーム専用機には良作も多いし、単にゲームに対して雑食でありたいという趣味の問題なのかもしれないけれど。
◆◆◆◆◆
前置きはこれくらいにして、ここからは今年遊んだ主なゲームを順に振り返っていきます。
※クリア済みのゲームも多いので、ネタバレになってしまっているものもあるかもしれません。
1.
東北大学加齢医学研究所
川島隆太教授監修
脳を鍛える大人の
Nintendo Switchトレーニング
[機種:NS]
スイッチは現行のゲーム機の中では最も手軽に遊べるハードだけれど、今はスマホという、最も手軽に触ることができるうえにいつでも手元にあるハードが存在するので、本作のようなデイリーで遊ぶことが推奨されるアプリは、本当はスマホで出るのが理想的なんだろうな。
スイッチの場合、「リングフィットアドベンチャー」のように本体が常に据え置きであることを求められるゲームもあるので、余計にそう感じてしまうのかもしれない。
本作に収録されているトレーニングの中に数独があって、実は人生で初めて数独を遊んだのだけど、これが非常に面白くて、一時期は数独だけを毎日遊んでいた。その後本作を遊ばなくなってからも、数独(ナンプレ)を遊べるアプリをスマホにインストールして、今でもちょいちょい遊んでいる。数独を遊ぶだけなら、やっぱりスマホの方が勝手が良かった。
とはいえ、数独が面白くて脳にも良いという事を教えてくれたことについては、ニンテンドーと川島隆太教授に感謝したい。
↑スマホにインストールしたナンプレアプリ。ほぼ脳トレと同様の操作方法なので、すごくとっつきやすかった。
2.
ヘッドライナー:ノヴィニュース
[機種:PS4 DL]
民意というものは報道によって動かされることもある、ということを擬似体験できるゲーム。
自分の選択によって世界の未来が変わるのは面白いと思ったのだけど、社会問題に対する興味や積極性が希薄な為に、物語(世界)の行く末が思ったほど気にならないという自分自身の気質に気づくことになった。物語(世界)の行く末、大体すさんでいくからなあ…。
3.
龍が如く7 光と闇の行方
[機種:PS4 クリア済み オススメ度:★★★]
龍が如くのナンバリングタイトルをドラクエ感のあるRPGにしてみました…という、どうかしてる内容が気になりつつも、発売日直前まで買うかどうかを散々迷い、最終的にははなちゃんの公式実況動画(後述)を見て、そこでようやく「これは絶対面白いやつだ!!」と確信するに至り、購入。
結果としてはその確信は正しく、変わったRPGが好きという自分の嗜好にがっちりハマって、最後まで一気に遊び切った。龍が如くのナンバリングタイトルを最初から最後まで遊んだのは今回が初めて。
本作は龍が如く特有の「全力でアホなことをやる作風」と、新主人公・春日一番の時に熱くて時にハチャメチャな「冒険」が楽しめる、今年一番の良作RPGであると同時に、自分にとっては、「テキストによる紹介記事」や「良シーンだけを過度に編集・強調されることも多い公式PV」や「個人の感想」といった既存のメディアでは得ることの出来なかった、自分に近い嗜好の人のプレイ動画からゲームの楽しさを感じ取ることの有用性に気づかせてくれたゲームにもなった。
↑はなちゃんこと声優の花江夏樹氏の実況動画。サムネだけ見ると、2020年にリブートした「魔訶魔訶」と言っても差し支えない、どうかしてる具合だ。
ちなみに、はなちゃんは人気声優が本業のはずなのに、すごい頻度で新作動画を配信することに定評がある。加えて、4人で遊べるインディーゲームを積極的に発掘してくれるので、そういうゲームの情報収集にとても有用。
4.
グランブルーファンタジー ヴァーサス
[機種:PS4 クリア済み オススメ度:★]
とにかくグラフィックや演出が圧倒的に良い。そしてロードが結構長い…。ひょっとすると、やりたいことに技術(ソフト・ハード共に)が追いついていないのかもしれない。もしPS5で遊んだのなら改善されるのだろうか?
格闘ゲーム入門向けに作られたというだけあって、全体的にコマンド入力がやさしめで、格ゲー引退おじさん(「餓狼伝説スペシャル」世代)達が集まった時の接待用ゲームとして丁度良いゲームだった。
5.
あつまれ どうぶつの森
[機種:NS クリア済み オススメ度:★]
ステイホーム時代に(たまたま)舞い降りた救世主。
職場の同僚でもプレイしている人が多くて、ゲーム本編の思い出に、外出自粛やテレワークが始まった頃の出来事が付いてくる感じになってしまった。そして個人的にそういったリアルの出来事に振り回されることも多かったせいか、結構遊んでいたはずの本作の内容が、今となってはあまり思い出せない状態に。
結構、いやかなり遊んだはずなんだけどな。
遊んだ頃のスクリーンショットがスイッチの中に大量に残っていたのがせめてもの救い。あやめ島(※自分の島の名前)はたしかに在ったのだ。
6.
ピクロス S3
[機種:NS DL オススメ度:★]
脳トレの数独もそうだけど、なぜルールに沿って枠を埋めていくという行為がこんなにも楽しいんだろう。
そういえば先述の通り、数独は脳のトレーニング効果があるそうだけど、ピクロスは脳のトレーニングにならないのだろうか。
…個人的体験から考えると、いつもピクロスを遊ぶと気持ちがリラックスして眠くなってくるので、トレーニングにはならない気がしてきた。脳トレにおける細菌撲滅に近い存在なのかもしれない。
7.
グノーシア
[機種:NS DL クリア済み オススメ度:★★]
人狼におけるコミュ障が面倒に感じる要素を徹底的に削ぎ落とした上でデジタルゲームに落とし込まれた、対人戦が苦手…だけど話題になっている人狼を一度遊んでみたかった。そんなわがままコミュ障ゲーマー待望の作品。
…コミュ障かどうかはさておき「対戦ゲームはCPU相手に遊びたい」という嗜好のゲーマーはそれなりに居るので、そういう者にとっては天の恵みのようなゲームだった。
一人用人狼としての落とし込みもさることながら、ストーリーやキャラクターもすごく良かった。敵対するのはあくまでグノーシアを排除するためであって、その外側ではなんだかんだで皆友好的な感じだったけど、このあたりも、対人におけるギスギスが作中の雰囲気に出ないように設定に相当気を配ったんだろうなと思う。
本作を遊んだ後は、実際の会議にゲーム感覚で臨めるようになって日々の生活が少し楽しくなるので、リアルの会議が苦手なタイプの人ほど一度本作を遊んでみることをオススメしたい。
8.
ドラゴンクエスト ビルダーズ
アレフガルドを復活せよ
[機種:NS クリア済み オススメ度:★★★]
「アレフガルドを復活せよ」という副題が、本作の物語をものすごく端的に表していた。
原作において冒険の後半にたどり着く場所であるメルキドから旅を始め、荒廃したアレフガルドの各地を復興させていき、そして最後の場所に辿り着ついた時の感慨たるや…。ドラゴンクエスト(ロト三部作)を遊んでいて本当に良かった!と、シリーズを遊んだ事がある人なら誰もが感じるんじゃないかと思う。
「1はストーリーがとにかく良い」という友人の言は本当だった。勧めてくれた友人に感謝。
あと、今にして思うと、本作はドラクエ世界におけるポストアポカリプスと呼んで良いかもしれない。そういう要素が好きなので、余計に刺さったのかも。
9.
マインクラフト ダンジョンズ
[機種:PC クリア済み オススメ度:★★]
見た目がマイクラなのにクラフト要素は全くない、という思い切りの良さが自分的には好評価。
マルチプレイへの参加と離脱の敷居がものすごく低く、故意や事故といった理由を問わず、冒険が中断された場合のペナルティが全く無いのがとても良かった。途中で中断した場合に何も残らない(入手したアイテムが無かったことになる)ルールは本当に…本当に徒労感を生むので、他のゲームでも本作のルールを取り入れてもらいたいな。
10.
ベアナックル4
[機種:PC クリア済み]
2020年においては珍しい、完全新作のベルトスクロールアクション。アートや操作感が非常にこなれているので、今の時代でも楽しく遊べた。
まだ試せていないけど、ローカル限定で4人同時プレイも可能。ベルトスクロールアクション全盛期でも4人で遊べるゲームは滅多に無かったな。一騎当千のファイターが同時に4人も来られることを考えると、敵側がちょっと気の毒に思えてしまう。
ところで、本作のことを調べているうちにたどり着いた「Streets of Fury EX」という同じ開発元が作った過去のゲームがあるのだけど、こちらの方がが個人的には実は推しだったりする。
StreetsかつFury(※餓狼伝説の海外向けタイトルが「Fatal Fury」)を名乗ってる上に、実写取り込みという素敵ゲームなので、特にプレステの「ストリートファイター リアルバトル オン フィルム」が好きだった人には強くオススメしたい。
↑「Streets of Fury EX」のキャラ選択画面。作った人たちは絶対90年代の格闘ゲーム大好きだし、間違いなく楽しんで作っていると思う。
実際に4人で遊んだ時、猟友は「ガーヒー(ガーディアンヒーローズ)のようだ」と言っていた。たしかにそうかも。つまり良作ということだ。見た目はおいといて。
↑本当にオススメなのでストアへのリンクも貼っておきます。そろそろこれがベアナックル4の記事であることを忘れそうだ。
11.
箱庭えくすぷろーらーもあ
[機種:NS DL クリア済み]
制作者の作家性が溢れる、色んな意味で風変わりなゲーム。
武器や防具には耐久度が設定されていて、装備の耐久力を管理しながら進めていく必要が…特には無くて、武器や防具は、空からランダムかつ無限に降ってきたりする宝箱から腐るほど手に入るのを好きに使って良い感じ。戦術的には特に効果も無いけど存在がちょっと面白い武器や防具も盛りだくさん。
作り手がゲームバランス調整を半ば(意図的に)放棄しているところが、2020年のゲームとしては逆に面白い。箱庭なんだから好きに遊びなさいよって事なんだろう、たぶん。実にインディーらしくて良い。
12.
マイクロソフト フライトシミュレーター
[機種:PC オススメ度:★]
世界最大級のソフトウェア開発会社による、世界最高クラスのICT技術がエンターテイメントに活かされている…という事態だけで、もう最高。
というか、エンジニアであれば大規模クラウドやAIがエンタテイメントに活用された事例として本作は押さえておくべきだと思うし、本作の凄さがわからない人はエンジニアとしての感覚が鈍いんじゃないかとさえ思う。
シミュレーターということで、気軽に遊覧飛行をする分には不便なところも多い(一応オートパイロット等の機能は充実している)のだけど、美しくリアルな風景を見ているだけで気持ち良くなれる。
あと、田舎のおじいちゃんの家があった場所に飛行機を飛ばすと、なんとなく里帰りしているような気持ちにもなれた。
13.
ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ
[機種:PS4]
最初に触った時は、何年かぶりになる怪盗団の面々との邂逅を懐かしく思ったのだけど、一度自分の中で完結してしまっている物語(しかもそこから時間がかなり経っている…)だからか、モチベーションが維持できず、札幌あたりで停滞してしまった。
本作に限らず、無双系アクションは少し遊ぶとプレイ感に満足してしまい、続かない傾向がある。これはゲームの問題ではなくて、自分の嗜好であり気質なんだろうな…。
別の角度からの楽しみ方として…本作を遊んだ後、実際に仙台(スクリーンショットの場所)に行ったら結構楽しかったです。先述の「龍が如く7」もそうだけど、実在の場所を舞台にしているゲームはとても好き。
↑実際の伊達政宗像。像の後ろに壁が無い等、リアルとゲームの違いを探すのが楽しい。
14.
キャプテン翼
RISE OF NEW CHAMPIONS
[機種:PS4 クリア済み オススメ度:★★★]
2020年になって初めて原作漫画版「キャプテン翼」を読んだのだけど、これがもう、本当に良く出来ていて、めちゃくちゃに面白かった。こんなのを小学生の時に読んだら、そりゃみんなサッカー部に入るでしょうよと。
およそ40年近く前の漫画だけど、物語がサッカーにフォーカスしているせいか、今でもさして古さを感じず、普通に名作として読めてしまった。ジュニアユース編で突然使われだした「J BOY'Sサッカー」には、多少80年代の香りが感じられたけど…。
で、そんなめちゃくちゃに面白い名作漫画を、最新の映像技術で、かつ明らかに相当なコストをかけて、サッカー初心者でも遊べるファイティングアクションゲームに仕上げられたのが本作。これがまた、めちゃくちゃに面白い。必殺シュートでゴールを割ることが出来た時には思わず「やったぜ!」と言いたくなる気持ちになれるし、ストーリーにも随所に制作陣のキャプ翼愛が感じられる要素が盛り込まれていて、原作ファン(一年生)としても遊んでいるだけで楽しくなれる。
リアルスポーツにおけるサッカーは恐らくこんなではないのだろうけど、キャプ翼のゲームとしてはこれが大正解。サッカーは格闘技のはずだぜ!!って、漫画で若林も言ってましたからね。
なお、ゲームの中でもちゃんと翼は「J-BOY'Sサッカー」って言ってました。そうか…自分で言っちゃうか、J-BOY'S…。
15.
原神
[機種:PC オススメ度:★★★]
去年に購入して、今もプレイを続けている「リングフィットアドベンチャー」というゲームがある。このゲームにおける風景の描画が好きで、できることなら決まったコースの上だけじゃなくて自由に走り回ることが出来たらいいのにな、勿体ないな…と、テレビの前でその場駆け足をしながら思うことがよくあった。
そしてもし自由に走り回る事が出来るのであれば、折角なら「デレステ」くらいにカワイイキャラを動かせるとさらに良いよね…とも、よく思っていた。
そんな妄想が本作で叶ってしまった。
しかも、PCとスマホの両方で同じくらいに素晴らしいビジュアルで遊べてしまう。家で遊んでいるゲームを外に持ち出して遊ぶ…というとスイッチの専売特許だったけど、それがPCとスマホを使って、かつ映像がしっかりめの3Dアクションゲームで出来てしまうことは結構な衝撃だ。しかもそれが国外製の基本無料ゲームとなると…ついにここまで来られてしまったんだな、と思う。
アニメ的な3Dモデルと風景の調和が本当に素晴らしく高いレベル。実の所、この分野は「BLUE PROTOCOL」が切り拓いて来るものと思っていたのだけど、完全に原神が先を行った感がある。
本作が9月末にリリースされて以来、毎日欠かさずに遊んでいる。映像が素晴らしいだけじゃなくて操作感や画面からのフィードバックも良好なので、カワイイキャラを動かしているだけでもすごく楽しい。運営型ゲームなので長い期間楽しむこともできそうで、ようやく自分の中での新しい柱となるゲームに出会えたなあという感じだ。次のバージョンアップ(※12月23日配信予定)と甘雨(冒頭のスクリーンショットの子)のプレイアブル化が待ち遠しくて仕方がない。
↑ちなみにこれが「BLUE PROTOCOL」のオープンβテストを遊んだ時のスクリーンショット。劇場版アニメのビジュアルを目指しているというこちらもよく出来ていたので、これはこれで引き続き頑張ってほしい。
◆◆◆◆◆
今年遊んだ主なゲームはこんなところだった。
個人的なオススメ度も載せているけれど、多分それが無くても、文面の熱量からなんとなくハマり具合が察せられたんじゃないかと思う。自分なりのGOTY(ゲームオブザイヤー)についても別に書こうと思うけれど、もしかしたら書くまでもないかもしれない…。
さて、次回の記事では、今年ちょっとだけ遊んだゲームについて、少しだけ書きます。例年は「数時間だけ遊んだゲーム」についてはTwitterにつぶやく以外の記録は残してこなかったのだけど、今年はなんとなくそれらのゲームについても触れたくなってしまったのです。じゃそーゆーことで…。